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ヒトシ
2022年10月31日 20:23
高度を下げた朝の太陽が窓から差し込み、ファンヒーターがタイマーで動き出す。日増しの寒さにフリースを重ね着する。明日から霜月。「畑の一年は仕舞仕事に始まる」と古書店で手に入れた歳時記の余白に記された先人の知恵。四季折々の恵みに感謝しながら御礼肥えを撒く。三度目の冬を迎える畑にて。
2022年9月30日 16:25
夏の終わりの田舎道は、高く青くなる空と軽やかになる風。あちこちの道端でチラチラと水引が咲く。まっすぐ伸びた細い茎に赤い小花を順々に並べて。里の田畑は、それぞれに春に芽吹いて夏に育った黄金の実り。その喜びの季節の訪れをみんなと分かち合うように。控えめに、でも艶やかに水引の花は咲く。月々の星々、9月のお題は「実」でした。
2022年5月25日 14:17
畦の草刈りをしていたら、蓬の葉を渉るカタツムリに声をかけられた。そんなにしゃかりきになるなよ。息が切れちまうぞ。先は長いんだ。慌てず急がず、一歩ずつ前に進めばいいさ。それでも疲れてしまったら。止まればいいさ、少しだけ。そこで上を見てごらんなさい。大空に君の歩く道が見えてくるから。