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月々の星々 -Season2-

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2021年11月に再スタートした140文字小説コンテスト「月々の星々」への応募作品たちです。
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#10月の星々

世界の終わり、そして始まり。 -10月の星々②-

世界の終わり、そして始まり。 -10月の星々②-

丘の上から見える大きな川の向こう岸、

名前も知らない里山の頂に

いく筋もの雲が吸い込まれていく。

最も強そうな雲の筋に太陽が絡めとられる。

燦然と輝く無敵の星が、

ゆるゆると軌道を外れ山頂に不時着し、

瞬時に暗闇が世界を覆う。

翌朝、全く違う太陽が東の空に現れた。

世界はもう一度そこから始まる。

深まる秋 -10月の星々-

深まる秋 -10月の星々-

高度を下げた朝の太陽が窓から差し込み、

ファンヒーターがタイマーで動き出す。

日増しの寒さにフリースを重ね着する。

明日から霜月。

「畑の一年は仕舞仕事に始まる」と

古書店で手に入れた歳時記の余白に記された先人の知恵。

四季折々の恵みに感謝しながら御礼肥えを撒く。

三度目の冬を迎える畑にて。