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ヒトシ
2023年1月27日 15:34
いつからだろう。定規で線を引いたように真っ直ぐな道を、最短距離で歩くのを当たり前に思っていた。道草も、寄り道も、まわり道も、面倒で無駄なことのように感じてた。でも今は、私の身体も、森の木々も、川の流れも、雲の行方も、まっすぐな線は1つもないと知っている。見上げた空に輝くまるい月。
2022年1月20日 17:27
その桂の大樹は奥まった社にあり幾本かの太い幹が鬩ぎ合いながらはるか高い空へと聳え立っている。大寒の強い北風が冬枯れの枝枝を轟々と揺さぶりながら吹き抜ける。一条の光が幹の根本の隙間を貫き鮮烈に迸る谷川の水面を照らした。まるで光年の距離と悠久の年輪と刹那の流れを光の糸で結ぶように。