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ヒトシ
2022年11月30日 14:57
一足早い大掃除。埃の積もった保存棚の隅っこに琥珀色の瓶を見つけた。親父が元気だった頃に仕込んだ梅酒。十年物か。硬くなった蓋をこじ開けグラスに注ぐと、芳醇な香りが広がる。熟成が進んでまろやかになった液体。あの日止まった親父の時間は、こんなところで動き続けていた。穏やかにゆっくりと。