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ヒトシ
2022年8月30日 12:19
田舎の母からそうめんが届いた。お盆の御供物にと送った葡萄のお返し。一緒に入っていた短い手紙には「花火をする人がいなくなって寂しい」と一言。脳裏に浮かぶ送り火の夜。稲藁を焚いた火の周りには静かに先祖を偲ぶ故郷の親兄弟。とりどりの花火を手にはしゃぎ遊ぶ孫たちの歓声は今年も聞こえない。140文字小説コンテスト「月々の星々」応募作品。8月のお題は「遊」でした。