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ヒトシ
2022年10月31日 21:02
丘の上から見える大きな川の向こう岸、名前も知らない里山の頂にいく筋もの雲が吸い込まれていく。最も強そうな雲の筋に太陽が絡めとられる。燦然と輝く無敵の星が、ゆるゆると軌道を外れ山頂に不時着し、瞬時に暗闇が世界を覆う。翌朝、全く違う太陽が東の空に現れた。世界はもう一度そこから始まる。
2022年10月31日 20:23
高度を下げた朝の太陽が窓から差し込み、ファンヒーターがタイマーで動き出す。日増しの寒さにフリースを重ね着する。明日から霜月。「畑の一年は仕舞仕事に始まる」と古書店で手に入れた歳時記の余白に記された先人の知恵。四季折々の恵みに感謝しながら御礼肥えを撒く。三度目の冬を迎える畑にて。
2022年10月27日 12:04
梅雨明けが早すぎたり 戻り梅雨が長かったり酷い暑さと強い雨が変わりばんこに続いたり気分屋できかんぼだった今年の天気それでも秋は急に深まり霜降る寒さは暦どおりに訪れてそろそろ生姜の掘り出しのころ適期を逃さぬようにと痛めた膝を庇いつつそろりそろりと試し掘り植え付け直後の雨続きもあって無事育ったのは半分くらいそれも育ちはいまいちで反省しきりの今年の出来栄え
2022年10月24日 15:06
どんな理由でそうなるのかどんな意味があるのかそんなことは全然わからないけれどこころが揺さぶられるほど美しいと感じる夕景がそこにあってその瞬間に巡り会えた偶然はきっとわたしたちの道を明るく照らしてくれる祝福なんだとそう素直に思えたある日の夕暮れ
2022年10月6日 11:24
今日は朝から冷たい雨。畑仕事を諦めて、のんびり過ごす午前10時。ゆっくりと珈琲を淹れて、雨宿りカフェを開店。香りを楽しみながらnote街を散策していると、間もなく常連さんがお目見しました。ありがたくも、お仲間にお声がけいただいたようで、ここ数日は団体さんでご来店いただいております。いつもお皿からのセルフサービスでは味気ないので、今朝は手渡しひまわりをお楽しみいただき
2022年10月5日 13:52
ひんやりとした風が渡る寒露の手前あちらこちらの野の草むらが実りの重さに首を垂れて啄む雀が喧しく踊る夏の光を集め続けた緑の葉秋虫たちに齧られて草臥れ萎れ穴だらけ賑やかだった草花の舞台は終演間近残り少ない蜜床を探してミツバチたちが飛び巡るやがて来る眠りの季節のその前に今しばし続く小さな小さないのちの躍動
2022年10月4日 12:21
ただいま絶賛生育中の白菜大きく広げた葉でたっぷりと陽を集め真ん中にくしゅくしゅの柔葉を丸める幾重にも重なった大きな葉っぱは虫たちにとっても大のご馳走どの野菜よりもたくさんの虫を集める育苗初期の虫対策をしくじって防虫ネットにわずかな隙間数匹の侵入を許したが最後葉影のどこかで卵を産んで孵った幼虫が這い回り葉のあちこちを喰い荒らす惨状にこぼれた水は盥には戻