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2023

72
2023年に投稿したものたちです。
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記事一覧

厄除招福2023

唐辛子の厄除飾りのおかげもあって よい一年が過ごせたと縁起を担ぎ 土台骨組みをそのままに…

ヒトシ
4か月前
19

冬の朝のきらめき

暦通りに冷え込んだ冬至の朝 ブリキの水遣りに張った 初薄氷に快哉を叫ぶ 見事に無傷で掬い…

ヒトシ
4か月前
27

森の聖樹

陽気に誘われて小高い里山へ 霊峰を遥かに望む頂を目指して 緩やかにつづれおれる坂道を 熊…

ヒトシ
4か月前
27

柚子シロップの仕込み

ご近所さんから山ほどの柚子を頂戴し 柚子シロップを初めて仕込む まずは洗って水気を拭いて…

ヒトシ
4か月前
31

内覧受付中

倉庫にかけたひさしの向こう とたん屋根を継ぎ足した干し場に 自慢げに吊るした柿と大根と芋…

ヒトシ
5か月前
24

麦、発芽する

真冬の訪れが間近に迫る吾が畠 だんだんに片付いていく野菜たち 端っこの一畝で芽吹いてくれ…

ヒトシ
5か月前
28

川霧立つ朝

緩やかに流れる大河を満たす水が 冬の凍えた空気に触れて 川霧が盛大に湧き上がる のぼり立ての朝陽に照らされて 柔らかにしなやかに まるで踊るように漂っていく やがて陽の光にぬくもって 何事もなかったように消え去って 突然に視界が晴れ渡る 「冬は夙めて」と詠んだかの人も きっとこんな景色を見たのだろうかと いにしえに思いを馳せてみる 穏やかな風のない冬の朝

森の静けさの中で-秋-

陽だまりで枯葉の着地音を君と数える幸せ。

ヒトシ
5か月前
26

森の静けさの中で-夏-

心を空っぽにしてくれた、あの夏の蝉時雨。

ヒトシ
5か月前
21

森の静けさの中で-春-

明日への道標は、青紅葉の葉陰に見え隠れ。

ヒトシ
5か月前
20

森の静けさの中で-冬-

寒空に聳える欅に誓う。凛と生きることを。 小牧さんのこちらの企画に参加させていただきます…

ヒトシ
5か月前
20

新生姜の収穫

半袖で過ごした立冬のあと 唐突に訪れた本気の寒さは 瞬きする間に秋を追い越した 冷たい北…

ヒトシ
5か月前
20

迫り来る影

気をつけた方がいい。 彼は突然現れて、あなたを恐怖に陥れるのだ。 例えば、洗濯物を畳む時…

ヒトシ
6か月前
24

花言葉は〝満ちてくる自信〟

ようやく癒えた膝の具合を確かめるべく ふた秋ぶりに来た小さな里山の登山道 こんなに険しかったかしらと 汗がしたたり 息があがる 幾度目かのつづら折り 確かこの辺だったはずと記憶を手繰り 見つけた紫色の花竜胆 わたしを鼓舞するかのように枯野に凛と咲き誇る 再会の喜びとともに満ちてくる自信と勇気 きっと、もう大丈夫 そう、まだまだ全然大丈夫 呟きながら辿り着く頂の展望台 汗を拭き 喉を潤し 深呼吸 眼下に広がる街並みと里山の彩り 胸に広がる達成感と次へ