【親友なる、】 親友/短編小説
随分と離れてしまったな。
友人から送られてきたメッセージを見て思った。
彼女とは幼い頃からの付き合いで、両親に言えないような事もお互い知っているような仲だった。メッセージに添付された画像には彼女と、彼女にそっくりな可愛らしい女の子が笑顔で写っていた。幸せそうな二人を見て、思わず笑みが溢れる。
実際は彼女との距離が離れた訳ではないのだろう。お互いの事だけを考えていられた学生時代はとうの昔に過ぎ去り、嫌でも周りを巻き込み巻き込まれ、自身の思いや感情だけで選び取ることをしなくなっ