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世界は誰が操っているのか ーパラノイア文学と《ホモ・デウス》ー
世界には操られるスキがある。というか、人々には操られるスキがある。そして人を操ろうとしているヤツはたくさんいる。詐欺師、カルト、資本家、政治家、などなど。特に資本家と政治家は互いに手を組んでいかに人を操ってやろうかといつも目をギラギラさせている。
だから当然誰かが世界を牛耳っているに違いないのだ。そう考えるのは自然の成り行きである。
ここで、世界は誰かによってコントロールされている、という
セカイ系の心理状態とそのルーツ
セカイ系の諸作品が、意識的・無意識的にであれ、なんらかの理由によって世界が救われてほしい――もしくはこうも言える、終わってほしい――という願いを発想の発端とした物語であるならば、主人公かそれに敵対するものの歪んだ、あるいはいたって正常な心理的状態を分析することが、ジャンルへのより一層の理解に繋がるのかもしれない。
そしてそれは、セカイ系の代表的作品、『イリヤの空、UFOの夏』や『ほしのこえ』、
【要約】宮台真司の『ミッドナイト・ゴスペル』評
面白い記事を見つけたのでその要約、というかメモ書き。
ここでは『ミッドナイト・ゴスペル』視聴にあたって必要になる現代のアメリカ、ひいてはあらゆる先進国の社会背景を知るために、前半部分を注力的に要約してみた。
アメリカは落ち目の国である・国民はトランプのどこに惹かれたのか?
「失われた自分たち」を「誰それのせいだ」と帰属処理する営みに惹かれた
⇒失われたのは白人中心の社会
例1)アウトソ
増殖するシルヴィア、セカイ系の原型的風景
フィリップ・K・ディックの短編、『この卑しい地上に』は、得意とするSF的モチーフを使わずにディック的悪夢の世界を描ききったホラー小説である。
■あらすじ
シルヴィアという娘が白い翼を持つ恐ろしい存在に連れ去られ、ようやく地上に帰されたとき彼女はすでにこの世のものではない力を身につけており、彼女を中心にして世界中の人間すべてが"シルヴィアそのもの"へと変化してしまう・・・・・・。
H・P・
イアン・カーティス、23歳で首をくくったヤツ
僕はジョイ・ディヴィジョンの「Atmosphere」という曲を、バウハウスの「All We Ever Wanted Was Everything」と並んで世界一陰鬱な曲として認めている。冷ややかで重たく耳に響くドラムで始まるイントロ、23歳で自殺したイアン・カーティスの肖像を遺影のように持ち運ぶフードを被った白黒の奇妙で宗教的な集団。波打ち際を、草原を往く。
2007年、イアン・カーティスが
【後編】カウンターカルチャーと初期のハッカーの思想をつなぐロードマップ
~前編の続き~
ここで僕は、ハッカーたちの思想は「アメリカ的」ではないか、ということに思い当たった。
アメリカ的なものとはなんだろうか? 大量生産・大量消費の資本主義大国のことか? それともアンクル・サム的な、西側諸国を統べる大国家というイメージだろうか?
僕がここで扱いたいのはピューリタンとしてのアメリカ人のことだ。
この記事でピューリタンに基づくアメリカ人的思想を述べていると一冊の
宿命的なフォークナー(ウィリアム・フォークナー雑記)
フォークナーの小説は宿命的だ。そして魔術的でもある。なぜか。彼の小説の主要人物はほとんどが自分の行く末を知っているからだ。
「クマツヅラの匂い」のベイアードは、父親の仇であるレッドモンドに銃口を向けられても絶対に当たらないことがわかっている。まるであらかじめ展開がわかっている演劇をやっているみたいだ。実際にフォークナーは芝居の一場面のような描写を書くことがある。
ヨクナパトーファ・サーガは
オールタイムベストアルバム③【Love Song/麻枝准/Key】
オールタイムベストアルバム全4枚、最後のアルバム。タイトルは③だけどこれが最後です。(最初はCD解説だったのに、結局Key・麻枝准解説になってしまいました)
Love Song 作詞・作曲はすべてKeyの麻枝准、ボーカルはすべてeufoniusのriyaとなっている。2005年のアルバム。KeyといえばCLANNADやAIRなどの人気作品を作ったゲームブランドであり、麻枝准はKeyでシナリオラ