この記事では、「市町村を擬人化する」ことについて考えてみたいと思います。

1、なぜ市町村なのか?

国レベル、都道府県レベルの地理は、学校教育で必修の内容です。

主要な国の名前、都道府県の名前、覚えますよね?しかし、具体的な市町村レベルの地理は意外と知らないのでは?

自分の住む都道府県内ならまだしも、違う都道府県内の市町村をすべて把握している人はなかなかいないのでは?

しかし、実際に生活で接することが多いのは、市町村レベルの地理。

まずは最低限、自分の住む都道府県の市町村を把握する。

「こんな町があるよ!」と他の人に紹介できるレベルにする。

それが「使える地理」への第一歩です。

2、なぜ擬人化なのか?

では、どうやって市町村を把握していけば一番良いでしょうか?

有名な市町村を思い浮かべてみてください。特徴がイメージできますか?

札幌市はどうですか?那覇市はどうですか?何が思い浮かびましたか?

札幌市なら私は「味噌ラーメン」が思い浮かびました。那覇市なら私は「ちんすこう」がイメージされました。

食べ物ばかりですみません(汗)…。

でも実際は、札幌市と言えば「雪まつり」?「北海道大学」?かもしれません。那覇市なら「沖縄県知事」?や「シーサー」?かもしれない。

つまり、一口に市町村を思い浮かべるといっても人によって経験によって何が一番に思い浮かぶか違うんですよね。

そもそも多種多様な要素を持っている市町村。

1つの面だけで捉えること自体に無理があるのでは…。

かと言って、あれもこれもと詰め込んでもきりがありません…。

どこでバランスを取るべきか?

このジレンマの突破口が、「ゆるキャラ」です。「熊本」ならクマの風貌、「彦根」なら彦根城、ゆるキャラは、地域や名前を、その存在でアピールしています。

「一点豪華主義」です。

これに「裏設定」を加えて、キャラ自体では表現できない要素を付け加えています。

しかし、ゆるキャラにもデメリットがあります。インパクト重視のあまり、キャラ化を立てすぎて一点豪華主義が裏設定に勝ってしまうのです。

人ではないキャラが多く、もし人キャラでも異形のキャラが多いわけですから、これはしょうがない。

もう少しマイルドに各市町村をキャラ化できないか?

人ではない人外のキャラが多いのであれば、原則、人のキャラにすれば良いのではないか?こうして「擬人化」という視点が生まれてきます。

「市町村擬人化」です。

3、市町村擬人化がマイナーな理由を考える

擬人化、流行ってますよね。

艦隊、刀剣などいま流行りのものから、鳥獣戯画やアンパンマンだって擬人化ですよね。

我々は人間ですから、擬人化するだけで何となく親近感とわかりやすさが生まれるのでは…。

地理的なものを擬人化することを「土地擬」と呼んだりしますね。

有名なのは「うちのトコでは」、都道府県の擬人化ですね。

各国レベルでは「ヘタリア」、国の擬人化です。

それに比べて市町村の擬人化の作品、すぐ思い浮かびますか? まだまだ、みんなが知ってる…というレベルまでは至ってないのでは?

なぜ、市町村擬人化はマイナーなのでしょうか?

【市町村擬人化のマイナーな理由1】

A:文字通り、市町村は「マイナー」だから。

都道府県や国に比べて、知名度は圧倒的に劣りますよね。需要も…全国レベルではないと思います。〇〇県の〇〇町のことを、知りたい人がどれだけいるか?同じ県内、親戚がいる、など以外の訴求力は小さいでしょう。

いくら魅力的であっても…

【市町村擬人化のマイナーな理由2】

A:そもそもネタが少ない

札幌市とか那覇市とか、聞けばパッと何かしらのイメージが生まれる市町村はまだいいんですよ。しかし、そうじゃない市町村はどうですか?住民ならばみんな知っていても部外者にはブラックボックス。ましてや、市町村合併などで名前すら知られていないかも。

本当はネタの宝庫であっても…。

【市町村擬人化のマイナーな理由3】

A:近すぎて反論される

例えば「〇〇町の特徴は〇〇!」だと設定したとしましょう。必ず「それだけじゃない」「ソレジャナイ感」という反論が出てきます。「解釈違い」というものです。これが県とか国なら、自分から遠いから反論は薄まるんですが…。

本当はたくさんある特徴から取捨選択して強調しただけなのに、それだけじゃないだろ?と思われてしまう…。

まとめます。「マイナー」。「ネタが少ない」。「近すぎる」。

この理由を踏まえて、

「魅力を出してメジャーにする」!

「ネタを発掘して面白くする」!

「単一ではなく色々な面を表現する」!

というのが、市町村擬人化を扱う時の欠かせない視点ではないでしょうか?

4、市町村擬人化の「教育的効果」を考える

擬人化するには、どのような特徴があるかを考えざるを得ません。

市町村擬人化であれば、そのキャラがどんな市町村を表現するのか、ぱっと見でわかる必要があるからです。

例えば、京都市と言えば…?

「伝統?」「寺社?」「観光客?」「よそ者には冷たい?」「夏暑く冬寒い?」などです。

このように、擬人化にまず必要な「要素の列挙」は、インプットではなくアウトプットです。自分の脳内の引き出しから棚卸しすることです。引き出しが空なら、ネットなどでインプットをします。

つまり、擬人化という作業を通じて、自分の脳内の中身を確認できる。これ即ち「自己教育」です。教育的効果、あります。

では、「批判」や「誤解」を防ぐにはどうするのか?結論から言えば、

「〇〇だけじゃない」という批判も、

「〇〇だけなんだ」という誤解も、

「擬人化に対する理解の少なさ」、言い換えれば「擬人化リテラシーの少なさ」が原因です。

擬人化をしたことのない人に限って、人の擬人化を批判しがちなんです。

擬人化とはあくまで特徴を誇張して表現しているだけで、現物ではないんですが、それを即、「現物だ」と誤解する人が多いのです。

皮肉なことに、「よくできた擬人化」ほど、誤解が広がります。大事なことは、「よくできた擬人化」を目指しつつも「でもこれだけじゃないですよ」という背後で葬られた取捨選択の存在を仄めかすような擬人化を目指すことではないでしょうか?

つまり、「私もやってみよう!」という気を起こさせる擬人化です。

「擬人化とは取捨選択の結果で現物そのものではない。ただのモデル、いち表現に過ぎません。ご不満なら、ご自分でぜひ作ってみて下さい!」

…という市町村擬人化を進めて提案したい、と考えています。

「魅力ある虚像」さえ作れればそれでいい、そこで止まりたくないのです。

5、市町村擬人化の「レシピ」を考える

市町村擬人化、やってみよう!という気にさせるには、どうすれば良いのか?

単純に考えると、こう思わせればいいのではないでしょうか?

1、これくらいなら自分で作れる

2、納得いかないから自分で作る

3、楽しそうだから作りたい

4、作り方がわかれば作る

これ、料理と同じですね!美味しいものを食べて、レシピがわかれば、自炊して見ようかなと思う。

市町村擬人化制作は料理と同じです。

最初からプロ級の料理を目指すと、途中で断念してしまう。まずは、自炊でいいと思います。料理の楽しみがわかれば、次も作ろうと思う。人に食べさせて、美味しいと思ってもらえば素直に嬉しい。グルメの人には論評されるかも、味付けを変えれば響くかも。

ただ、市町村擬人化制作も、自炊=発表せず自己満足であれば、どんな激辛料理でも、まずくても、自分さえ楽しめればいいでしょうが、人に食べさせる=人に見てもらうとなると味付けや栄養バランスを考えていかなければならない。

ましてや、お店で提供=お金を取るとなると、客層を意識して求められるものを考えなければ…

もちろん、どんなに美味しくてもどんなに栄養を考えても、食べ手=受け手には届かないこともあります。どんな料理にも「味が濃い!」とクレームをつける人もいるわけです。

それらを踏まえたうえで、

「市町村擬人化のレシピ」も提案していきたいです。

6、おわりに~日立市の擬人化の例~

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。おわりに、茨城県の「日立市の擬人化」の例を挙げます。

冒頭の画像ですが、もう一度出しますと…

日立市と言えば、「企業城下町」「技術」「日立製作所」などが思い浮かんだので、「技術者系のキャラ」にしてみました。

さらに調べると、「パンポン」というローカルスポーツがさかんなので、「パンポン部」にしました。工場の勤務の休憩時間でよく行われた!という心ほっこりのエピソードもあるスポーツです。

他にも「かみね動物園」という有名な動物園があるのですが、あまり1人に盛り込み過ぎると収拾がつかないので、これは、もう1人の女性キャラに反映します。

もちろん、日立市の「要素」はこれだけではありませんよ!

幻の果物と呼ばれる「ポポー」の産地、「鵜の岬」という風光明媚な岬、近代日本を支えた「日立鉱山」などの産業遺産…と、調べれば調べるほど魅力的です。

それらを、取捨選択して、強調してみました。

…どうでしょう? 市町村擬人化、したくなりました?(笑)「こんなん、ヒタチじゃない!」と思われた方は、ぜひ自分なりの擬人化を考えてみて下さい!

なお、お手軽に茨城県の県北を旅してみたい方は、この記事から楽しめます(最後に宣伝で…)↓

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