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映画『Barbie』を観てきた その1

日本公開前に色々あってケチがついちゃったけど、楽しみにしていたので観てきましたよ。
思いの外長くなりそうなので、いくつかに分けてネタバレありで語ります。
一見女の子のための映画ですが、男らしさを求められがちな男性達にも観てほしい映画でした。
その1は、映画『Barbie』の世界観と冒頭のあらすじの説明みたいなものなのでネタバレらしいネタバレは含みませんが、事前情報無しで映画を観たい方は下のリンクより先は読まないでください。

みんなバービーでみんなケン

まずこの世界はマテル社のバービー人形が主人公で、人間世界とは別。
でも自分達が人形であるという自覚はあるみたいで不思議な世界観…人間が思うような
「人間の所有するお人形の世界なんだから、大きな手(人間の手)が空から出てきて掴まれたりするの?」
というのはどうやら違うらしくて、人間の女の子からそういう質問をされた時にはバッサリと
「なにそれ怖い!」
的な否定がされていた。
人間の感情や空想の影響を受けて成り立っているバービー達だけの世界。
物語はまさにこの人間のバービーに対する憧れや理想が揺らいだ事が発端となり大騒ぎになります。
なんだか信仰心によって存在意義が危うくなったり力が強くなったりする神様みたい。

そしてバービー人形に限らずリカちゃん人形やブライス等…数多くのお人形で採用されているシステムで、たまにお友達や例外の名前のついたお人形が出るけど、それはそれとして「バービー」自体は全員バービー。
「Hi!Barbie!」
と挨拶されたら
「Hi!Barbie!」
と応える。全員バービーなので。
なんかエヴァの綾波レイを思い出したわ…。
個としての綾波レイは何をもって個となるのか的な。
綾波レイも「お人形さん」と揶揄されていたし。
綾波レイシリーズに対しての碇親子の接し方はこの物語の「個としての人間(男女)の在り方」に通じる物があると思います。綾波レイを守る事に固執している所含めて…。

ケンも同じで、全員ケン。
ただバービーと状況が違うのは、
「バービーにボーイフレンドが必要」
と作られたキャラなので、ボーイフレンドという役割以外特に何も与えられておらず、バービーに見つめられた時だけが彼(等)の喜びであり、常にバービーのオマケ。
主人公を際立たせるためのアイテムであって「ボーイフレンド」である事が唯一の仕事。
ケンとしてはボーイフレンドらしい事をしたいんだけど、ボーイフレンドらしさって何なの?
バービーの家にお泊まりしたいけど
「泊まって何するの?」
「今日もガールズパーティー!」
と断られてしまうし。
「バービーの彼氏ですよ」
って突然後付けされたオプションみたいなキャラ、どうしたら良いの?
ケンはボーイフレンドではあるけど特別にケンの家が発売された事とかは無いのか、バービーも普段どこで何してるのか知らないって言っている。
人間界に二人で行った時も
「あそこ行ってみたい!」
とバービーに言っても、どうぞご勝手に。ただし余計な事すんなよって感じで…。

この二人、どうなっちゃうんでしょうね。
最後は綺麗にまとまっちゃうの?

次回に続く。

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