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【台湾の面白い建物】台糖橋頭工場跡

高雄の北にある台湾シュガーの工場跡地が見学できると聞いたので、台南から高雄への移動がてら行ってみました。広い敷地に日本時代の木造の建物が点々と残っており、レストランになったり、インフォーメーションになったりしています。

見所は工場跡です。群馬県で世界遺産になった富岡製糸工場を見たことがありますが、こちらは明治時代ではなく、ごく最近まで現役で稼働していた近代的な工場です。規模が大きい。日本で見学できる工場というのは、これほど新しい時期の巨大なものはないように思います。(見聞が足りないだけかもしれませんが)それが、博物館として、そのままの形で残され見学できる。空間として迫力があります。

しかし、見学者に見せるものとしては、中途半端な感じもします。当初はお金を取って施設運営をしていたようですが、恐らくそれでは来客者が絶えてしまったのでしょう、今は出入りが自由です。そのためあまりお金をかけられないのでしょう、博物館としては未整備な感じがします。しかし、その分廃墟感があり、非常にワイルドな産業遺跡となっています。

台湾の砂糖生産というのは、日本の統治時代が始まるよりもずっと昔、17世紀から始まっているそうです。オランダ人がもたらした技術らしい。清の時代は家内製手工業であった砂糖の生産を、日本人が来て近代産業に育て上げた。砂糖の輸出というのは、戦前の台湾の稼ぎ頭だったそうで、世界で第3位の規模を誇っていました。しかし、戦争の際に日本人の作った工場は爆撃で破壊されてしまいました。国民党の時代に改めて建設されたのが、今残っているものだそうです。

写真

橋頭駅からの眺め
木造の元事務所の建物
工場敷地内の様子
日本統治時代の建物が綺麗に使われていたのですね。
研究室として使われていた建物。
創設者の像。
地下の避難壕。
鉄板で作られたアート。
工場部分の外観。
この砂糖工場の歴史を紹介しています。
巨大な産業遺跡です。
今にも動き出しそうな迫力があります。
歩いていると、少し危険を感じる通路部分。
台湾の砂糖産業は、日本統治時代は輸出の花形でした。
ここは、最終の出荷用の倉庫の様です。
巨大な煙突。
トロッコ用の軌道はこの様に処理されていました。

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