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明清交代人物録

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台湾に関わりを持つようになってから、言葉の勉強を兼ねて中国語による台湾の歴史の本を読むようになりました。その中で特に興味を持ったのは歴史家曹永和氏の著作です。17世紀の台湾の歴史… もっと読む
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記事一覧

【明清交代人物録】洪承疇(その十九)

ここから、清が明の残存勢力を倒し、中国全土の制覇を進めて行くフェーズに入って行きます。 …

【明清交代人物録】洪承疇(その十八)

ここで、僕がこの人物に興味を持つきっかけとなった、晉江の黃家が洪承疇にアプローチして、明…

【明清交代人物録】洪承疇(その十七)

山海關を落とした後、順軍との戦いは洪承疇の予言した通りに進みました。李自成は逃げ足早く北…

【明清交代人物録】洪承疇(その十六)

呉三桂は、急変した自分の立場が、究極の選択を迫られていることを十分に把握することができず…

【明清交代人物録】洪承疇(その十五)

明朝から清朝に王朝が交代する際、山海關における吳三桂の動向が戦況に大きな影響を与えます。…

【明清交代人物録】洪承疇(その十四)

洪承疇は、清朝に帰順することを決断しました。ホンタイジは、その洪承疇をすぐに戦場に送るこ…

【明清交代人物録】洪承疇(その十三)

今回、洪承疇がどの様にして明朝への忠誠心を翻し、清朝の元で働くことを決断したのかという、この人物をテーマにした課題について書きます。 この問題は、客観的な説明は非常に難しい。そもそも、戦争捕虜として囚われた洪承疇を、ホンタイジとそのブレーンがどの様に説得したのかという密室での話なので、どこにもその様な記録は残っていません。「清史」列伝にこのことは触れられていますが、清朝の立場での公式記録と言った意味合いのものなので、詳細は省いて清朝にとって説明のしやすい表現になっていると思

【明清交代人物録】洪承疇(その十二)

ここで、清朝に降った一人の明の文官のことを説明します。名を范文程と言います。彼は三国志で…

【明清交代人物録】洪承疇(その十一)

清軍では皇帝であるホンタイジが松山城の最前線にやってきて全軍の統率を図り、合わせて明軍の…

【明清交代人物録】洪承疇(その十)

明朝の戦い方は、城を盾にした防御戦では強みを発揮し負けない。一方野戦に持ち込まれると、清…

【明清交代人物録】洪承疇(その九)

陝西から北京防衛に呼ばれた洪承疇は、すぐに東北の対後金の戦いに送られます。この戦場は、勝…

【明清交代人物録】洪承疇(その八)

明朝と後金軍の戦いは、新しいフェーズに入っていきます。明朝の皇帝は崇禎皇帝、ラストエンペ…

【明清交代人物録】洪承疇(その七)

満州民族(女真族)を統一した後金王朝は、本格的に明王朝に対しての戦いを始めます。ここで繰…

【明清交代人物録】洪承疇(その六)

洪承疇が新たに対峙することとなった清王朝の軍隊は、彼がこれまで戦ってきた農民反乱軍とは質を異にしています。いずれも明王朝の統治に対して反旗を翻すという点では同じですが、満州民族を核にした、今はやりの言葉でいえばサスティナブルな組織、持続可能な体制を持っているという点が大きな違いです。 この清王朝の物語については、別途人物を選んで描こうと考えていますので、ここでは洪承疇が立ち向かうことになったのはどのような集団であったのかという点に絞って、概略を説明します。 分断される辺境民