内から満ちるようにして咲く花は美しい
今日のおすすめの一冊は、齋藤孝氏の『最強の人生指南書 佐藤一斎「言志四録」を読む』(祥伝社新書)です。その中から「人が成熟するとは自己中心性を離れること」という題でブログを書きました。
本書の中に「内から満ちるようにして咲く花は美しい」という心に響く文章がありました。
◆ 『かくすれば かくなるものと知りながら やむにやまれぬ 大和魂』 と、歌ったのは、幕末の英傑、吉田松陰だ。 「こうすれば、こうなるものと知りながら、やむにやまれぬ気持ちで行動を起こした。これこそが、大和魂である」
米国へ密航しようと企て、それが露見して獄舎につながれたときに詠んだ歌だ。 嘘偽りのない心の叫びは、切羽詰ったときに現われる。 どんなに行動力がない人でも、追い詰められ、ぎりぎりの瀬戸際に立たされたときには、 真実の声を発し、行動を起こす。 格好をつけてなどいられないからだ。
人は、ある種の極限状態に追い込まれると、「火事場の馬鹿力」という、 普段なら考えられない、とんでもない力を発揮することがある。 それが、その人の奥底に眠っていた真実の「花」。 感じて発憤し、奮い立つ。
これ見よがしに、自分の実力を人にみせつけない。内から満ちるようにして咲く花は美しい。
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