寄り添い続けてくれているぬいぐるみたち
うちには、毛が縮れくすんでしまっているぬいぐるみが数体いる。
嬉しい時も悲しい時も、家族旅行の時も……どんな時でも、いつも寄り添ってくれていた相方たちだ。かれこれ20年以上も一緒に暮らしている。
社会人になり一人暮らしをすると決まった時、多くのモノを手放し、新しいものを迎え入れた。
それでも、私は彼らを手放すことはなく一人暮らしの家に連れてきて、隠すことなく、ベッドの上に無造作に並べている。
別に彼らで何をするということはないのだが、ふとした時に眺めると、懐かしい気持ちになり、癒しをもらっているのだ。
(30歳にもなってどうなんだと思うけど、)私は今後も彼らを手放すことはないんだろうなと思う。彼らを手放す時は、きっと過去を忘れたい気持ちになった時。
そのくらい、これまでの人生を連れ添ってきたぬいぐるみたちが大切だ。
day17 『わたしの一番大切なもの』のお話でした。
おしまい。