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5章:大道芸教訓録

 前の章までで、大道芸を始める準備はできたことと思います。
 ですから、もう、いつ始めても良いのですが、気を付けなければならないポイントをこの章では紹介します。

 今から大道芸を始める人がやってしまいそうなこと、熟練したからこそやってしまいそうなこと、そのようなことをまとめて、ここではやってはいけない教訓として紹介します。

 これは僕自身の自戒でもあります。
 僕の自戒を参考に、良い大道芸の参考の足しにしていただければと思います。


目的を見失ってはいけない

目的を失った大道芸人とは
 大道芸をやりたいと思っているあなたは、どのような目的でそう思っているのでしょう。また、すでにやっているあなたは、どのような目的で大道芸を始めたのでしょう。
 お客さんを楽しませたい、世の中を明るくしたい、自分の実力を試したいなど、様々な思いがあった、あるいは今現在あることでしょう。

 とはいえ、当初は正しい目的や志を持って始めたにもかかわらず、やっているうちに目的を見失う、ということも往々にしてあることです。
 観客を置き去りにして自分のテクニックを自慢げに見せつけたり、どうやって多額の投げ銭をぶんどってやろうかと悪質な考えを巡らせたり。
 実際に、そのような芸人も少なからず見かけるものです。
 そういう人たちも、最初は志を持っていたのだと思います。
 しかし、やっているうちに、目的を見失ってしまったのです。
 そうならないよう、観客を楽しませるためにやっているという大前提を、いつも思い出すようにしてください。

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