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【香港🇭🇰「修養」日誌55】もう沢木耕太郎より斎藤幸平なお年頃…大停電の夜に「鴛鴦奶茶」でゆあんゆあん @紅磡 20220622

6時起床 「早朝 海はまだ静かだ」なのか「夜明け 九龍灣はまだ眠っている」なのか 描写に迷う 後者を選びがちだが無頼漢を気取る沢木耕太郎みたいで性に合わないのですよ “ハードボイルド”の対極にいるアラフォーとしましては

風邪気味で頭がどんよりする 日誌を書きたいのに 言葉を小分けにして保管している“脳内の薬棚” それぞれの引き出しに付いているはずの“小さな取っ手”が何故だか無くなっていて うまく言葉を引き出せない

中途半端なアウトプットは大抵「後の祭り」なので 体調のらない時はインプットに専念するべし 「reminDO」という丁寧に作り込まれた暗記アプリを発見し 広東語単語や自分の『百科詩典』『100語DE名著』のデータや世界史知識を登録する 僕は香港に“旅行”に来たのではない “勉強”しに来たのだ 以下抜粋 こういうのを覚えてしまうのだ

【「公共の果樹」】
例えば、2019年にデンマークのコペンハーゲンは、誰もが無料で食べてよい、「公共の果樹」を市内に植えることを決めた。今後市全体が都市果樹園(エディブル・シティ)になるのだ。これは、現代版の入会地であり、「コモンズの復権」といっていい。資本主義の論理とは相容れない、ラディカルな潤沢さがここにはある。街中での野菜・果実栽培は、飢えた人に食料を供給するだけでなく、住民の農業や自然環境への関心を高める。
〜斎藤幸平『人新生の「資本論」』295p

香港は映画の街だから映画のような出来事が起きていいのだ 一世風靡した巨大水上レストラン「珍宝王国」が南シナ海で転覆して沈没しただのしてないだの保険金目当てだの証拠写真が無いだの そして新界では大停電の夜に 送電橋が一気に炎上し崩落 警察官の現場検証がやたら入念で放火疑惑だのなんだの

そんな夜 僕はだらんとして とろとろに甘ったるいコーヒー入りホットミルクティー「鴛鴦奶茶」を飲んでいる 発音は「ゆあんゆあんないちゃあ」に聞こえる 生温い夜風と生暖かい紅茶のブレンドが微熱の脳みそをゆあんゆあんにしてくれる あぁ