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若手社員の教科書②「期待に応える考え方」

はちです。20代を終えて30代に入った私が入社当時の自分に伝えたいことをまとめる「若手社員の教科書」シリーズ。

2回目の今日は「期待に応える考え方」をテーマに上司や先輩、同僚の期待に応えるための物事の捉え方について触れていきます。

斜に構えない。根拠のない自信は持たない

 新入社員は私が思うに大まかに2種類の気持ちを持って入社してきていると思います。

「周りより自分が優れているという自信を持った状態」

「自分がやっていけるのだろうかと漠然とした不安を持った状態」

これを本人たちは上手く隠している、または自覚がない状態ですが、先輩は確実に見抜いています。このそれぞれのタイプごとにどのような心構えで物事を捉えるのが良いかは異なります。

担当業務に責任を持つ

 新入社員は研修期間を終えると小さい業務から少しずつ担当業務を与えられます。

 当然ながら誰でもできることから少しずつ積み重ねていくわけで、初めのうちは雑用のように感じることも多くあるかもしれません。

 しかし、大抵は会社におけるルールや仕組みを理解するために与えられていることがほとんどです。

 ただ、あまりに自信が強いタイプだと「こんなことをするために入社したわけじゃない!初めから前線でやらせてくれ!」であったり、自信がないタイプだと「自分は期待されていないのかもしれない・・・こんなことでミスをしたらどうしよう・・・」と不安に思うかもしれません。

 ここで考えて欲しいのが業務そのものを表面的に捉えるだけでなく、その仕事が与えられた背景や糸を汲み取ることが大切です。

 もしかすると、今後になって欲しい大きな仕事の第一歩になることや伏線になることがあるかもしれませんし、あなたの適性を見極めるためにいろいろなことをやらせてくれているのかもしれません。

 そのため、何事も謙虚に受け止めて求められた意図を汲み取り、責任を持って実行することが必要です。

 その上で、あまりにも簡単なタスクであれば、そのタスクの意図を汲み取り、次の展開を先読みし、頼まれた以上のことをやれば良いのです。

 例えば、資料の印刷を求められていたら、きっと配布もしくは会議で使うはずです。だとすれば、ホチキスを止める位置を確認したり、会議室の予約や座席の準備まで「自分がやりましょうか?」と提案すれば良いのです。

 目の前のタスクそのものの難易度で判断し、自ら提案ができないのであれば、いくら自信があってもなくても、「言われ他ことしかできない」という客観的な判断になっても仕方ないのです。であれば、状況を観察し、先読みしてタスクをとりにいけば良いのです。

 これは独り立ちした後の「自分の行動を自立的に決める」練習でもあります。このためにはタスクを自分の視点だけで見るのではなく指示した上司や先輩の立場で考えることが重要です。

 これにより、あなたへの先輩からの信頼感は一気に上がり、「お?よくわかっているな。一味違うな」と一目置かれることになるでしょう。

 これが上司や先輩の期待値を上げることになり、さらに大きなタスクを振られることになります。その度に期待を超える活躍をすれば、そのこなした数が信頼となり、積み上がっていきます。

 信頼が積み上がるとあなたのやりたいことや意見に耳を傾けてもらえる機会が増え、やりやすい環境が広がります。これができて初めてチャレンジできる土壌が育ちます。

 というわけでまずは、目の前のタスクを1つの側面だけでなく、いろんな側面で捉え、見えない期待を把握することが一歩進んだ新人になるコツかもしれません。

主にPjM、PO、セールスエンジニア、AWS ソリューションアーキテクトなどを務める。「映像業界の働き方を変える」をモットーにエンジニア組織を超えたスクラムの導入、実践に奔走。DevLOVEなど各種コミュニティーにおいてチームビルディングやワークショップのファシリテーションを行う