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若手社員の教科書①「社会人の心構え」

 どうも、はちです。

今年で31歳。おかげさまで外部の登壇や記事の寄稿などちょこちょこと会社と関係なく個人のお仕事をいただけるようになりました。

そろそろ若手と呼ばれなくなって久しいですが、ふと思ったのです。

「若手の頃って何をやっていいかわからなかったな・・・。今の自分がメンターだったら・・・。」と。

というわけで私の中での若手社員の成長メソッドを数回の連載という形でnoteに書いていこうと思います。

初回の今回は「社会人としての心構え」についてまとめさせていただき、次回以降、「基本の所作」「基本の態度」「基本の技術」に触れていきたいと思います。

学生と社会人の違い

 会社に入社してまず一番最初に意識して欲しいのが「学生との違い」です。これを意識することが今後の成長速度が上がるか下がるかがに直接影響します。

まず一番の違いは「自分の1秒1秒に対して対価をいただいていること」です。

 学生の頃は、「自らお金を支払って学校に学ばせていただいている」状態です。親や家族に学費を支払ってもらっていた場合はなかなか意識できないことですが、学校に学びの機会を提供してもらう対価として学費を支払っています。

 そのため基本的には、自己責任です。

 全てを吸収する意欲で授業にのぞむのも、授業中寝ているのも、出席の時間に友人に代理で出席をしてもらうのも全て自由です。

 その結果は支払った学費に対する生徒側の費用対効果に影響するだけ学校側には対して影響がありません(周り回って、翌年以降の募集への影響はありますが)。そのため、1秒1秒の使い方に関しては誰も干渉しません。

 では、社会人はというと「会社が個人の価値に対して対価を支払っている」という状態です。そのため、基本的には会社の求めたレベルの価値を出していかないと給与をもらう資格はありません。


 この観点から考えると採用(就職)活動とは

学生「私はこんな価値で会社に貢献できます」

会社「あなたの価値に対して給与という形で対価を払います」

のすりあわせ活動です。


ということは社会人とは「企業に期待される給与と同等以上の貢献(価値)を提供し続けなくてはいけません」

 ちなみに昇級(昇給)とは、「会社の求める以上の価値を提供しているので、対価を上げる」という行動です。

 つまりよく聞く「ずっと働いているのに給与が上がらない」という言葉は会社への貢献度がずっと一定であれば当たり前なのです。

 というわけで会社と個人は投資家と事業家のような関係性と言っても過言ではなく、それぞれが常にWin-Winの関係であることが望ましいです。

 最近では「会社は自分を表現する場所でしかない」「数年後にこの会社を離れるつもりだからそれなりの気持ちでやる」というのはそもそも責務を果たしていない考え方です。

 これが、「数年後の独立のためにここで学べる限り学びたい。そのために自分も最大限貢献する!」であれば、とても良い共創関係でしょう。

得意を伸ばすか、苦手を克服するか

 職場の規模や入社時の期待値にもよりますが、入社して1~2年は即戦力というよりも学びの時間と捉えられていることが多いでしょう。その時に思うのが、

「学ばなきゃいけないことが多すぎて何から学べば良いのか・・・」

ということだと思います。

 これに関しては、「(周りから)何を期待されているか」「(自分が)何を伸ばしていきたいか」のバランスの取り方が全てです。

 まずは、これを把握することからはじめます。闇雲にただ言われたことだけをやっているとそれが「何の意味があるのか」「全体のどの工程なのか」がわからず、何を期待された結果のアサインなのかがわかりません。

 また、言われたことをやっている中で自分の感情の起伏があったとしても、そのタスクが何者かもわからなければ、自分が好きもしくは嫌いと感じるものがどういう分類なのかもわからず、「自分のやりたいこと / 伸ばしたいこと」を考えるヒントになりません。

 そのため、とにかく全体像を把握しようとする意識がポイントです。全体像を把握している新人かただただ言われたことをやってるだけの新人では、印象も大きく違います。

 また、新人には「質問」をする機会が多く与えられます。そしてこの質問の内容自体も先輩たちは「本当に理解しているのか?」を確認するバロメータにしています。

 あまりにも的外れな質問をしていると、難しいタスクを与えるリスクが上がるため、いつしか与えられるタスクのレベルはどんどん下がっていきます。

 確信をついた質問が続くと「こいつわかっているな」ということでよりレベルの高い仕事を任せられることになります。

 では、どんな質問が求められるか。

それが「全体像を捉えるための質問」です。全体像を把握すると、カバーできる範囲が広がり、いち早く自立することができます。カバー範囲が広がるとどんどん会社の業績に直結した貢献ができるようになります。

 ただし、いくら仕事ができても態度が悪かったり、基本的なことができていないとそもそも一緒に仕事をしたくありません。

 次回はそんな「基本的な態度」についてまとめていこうと思います。

主にPjM、PO、セールスエンジニア、AWS ソリューションアーキテクトなどを務める。「映像業界の働き方を変える」をモットーにエンジニア組織を超えたスクラムの導入、実践に奔走。DevLOVEなど各種コミュニティーにおいてチームビルディングやワークショップのファシリテーションを行う