十二支「丑」の特徴~地支からみる四柱推命
命式による「丑」は古典などでは晩冬に属することから水気(土用時は土旺)とされ、湿地を表すとされています。
この時期の土は水気を含んでおり、地盤が緩んでいることから、土用に家を建てるのは良くないという考え方が生まれたのでしょう。
春の土用は冬が終わり、草木が芽吹き始める時期。
夏の土用は暑さが一年の中でもっとも厳しく、体が疲れやすくなる時期。
秋の土用は一年の収穫を終えて成果が現れる時期。
冬の土用はもっとも寒さが厳しく、家に籠もりきりになる時期です。
丑の字源は「紐」(ちゅう:「ひも」「からむ」の意味)で芽が種子の中に生じてまだ伸びることができない状態を表しているとされ、指をかぎ型に曲げて糸を撚ったり編んだりする象形から「丑」の字があてられたともされています。
わずかではありますが蔵干「辛」で金の気(マテリアル)もあります。
気が結ばれて母体に宿った状態です。
力はありませんが保護があります。
土の五行として考えますが、蔵干の癸、辛、己は他の五行の根になります。
丑の特徴
丑年生まれの人については、努力を惜しまずコツコツと我が道を進む「努力家でマイペース」ということがよくいわれます。
牛が草を食べる時しっかりと反芻するように、何事もじっくりと考えて、納得がいくまではなかなか動き出しません。
その代わり、いったん意思が決まると他人の意見に惑わされることなく自分のペースで突き進んでいきます。
温厚な性格で面倒見の良い人が多いので、頼られることも多いですが、天狗になったりすることもありません。
早めに準備する(干支のレースで最も早く準備した)
のんびりマイペース(草食で物事を何度も反芻する)
縁の下の力持ち(牛舎、体格が大きく我慢強い)
努力家で誠実(農作業での地道な作業に従事、機転は利かない)
頑固でいざ怒ると怖い(闘牛、午頭天王、ミノタウロスなど)
牛は古くから酪農や農業で人々を助けてきた生き物であり、大変な農作業も最後まで地道ながらも手伝ってくれます。
中国では農業を人間に教えた「神農」という神に当てられます。
また数少ない家畜動物であり、インドでは神聖視される動物でもあります。
日本では艮(うしとら)は大年神(金神)が住まう場所とされ、丑の頭と寅のパンツで鬼と表されました。
年が明ける節目、気門に向かって「鬼はそと~」と掛け声を挙げて豆を投げる風習は有名ですね。
地支の関係性
干支のレースにあるように鼠をのせて進むので子とは「支合」となります。
子のリーダーシップと丑の縁の下の力持ちで基本的に相性はよいとされ、北方の守りが強くなり、水の性質が旺じます。
丑は未と「冲」の関係になります。
これはお互い家畜動物ですので、牧草や宿舎を取り合うようになって、どちらにも益がでないという関係になります。
丑の「水」と未の「火」で相克で水蒸気爆発です。
ただし水素爆発で走る蒸気船もあるように、一概に悪いとはいえません。
辰戌丑未の四墓庫は冲開するのがよいとする「墓庫冲開による発福」が『淵海子平』で述べられています。
丑、未、戌でいずれも同じ五行(土)に属する地支で兄弟のような関係ですが、お互いに剋するため「恩無き刑」と言われています。
親しい者同士が争うことを暗示しています。
「墓」同士の丑と未と戌の組み合わせによって成り立ちますが、同じ土属のために命式を左右するほどの力はありません。別名、土の三刑とも呼ばれています。
このあたりは人によって解釈がまちまちな印象をうけます。
五行とのイメージでみる
癸丑
ゆっくりと雨や雪がしみこむ。
雨垂れ石を穿つ。変化はゆっくりで大器晩成型。
冷たい時期の水は凍ります。
氷の特性は周りの熱を奪う、摩擦熱によって滑る、雑菌の繁殖を抑えるなどがあります。水量、水質、温度感と周囲の関係によって、どのような発展をもたらすかが変わるので注意が必要です。
我慢強くクールで内面の心情が見えにくいなどが挙げられます。
日々の精進を心がけましょう。
丁丑
おっとりとした灯し火。
暖気となり癒やされる存在になります。
蛍雪の功。研究熱心。
丁には燃やす薪や油が必要になります。
例えば牛のげっぷに含まれる発火性メタンは草を消化する際に、胃で発酵させた微生物によって発生します。
蝋燭など持続する資源がみつかれば発展します。
採掘してエネルギーを精製するイメージを心がけましょう。
夏生まれにとっては必要のない火なので、煙たがられることがあります。
辛丑
大きな鉱石を地道に磨いて宝石に加工する。
石の上にも三年。磨くほどに輝きが増します。
金の子牛は旧約聖書の出エジプト記によると、物質主義、拝金主義、唯物論の象徴と考えられ、精神を堕落させるものと捉えられています。
株式市場でも「ブル」は買い手を表します。
辛と丑の性質が、自信や意思の強さに表れています。
泥汚れを落として研磨するイメージを心がけましょう。
光があってこそ周囲からの評価を受けて輝きます。
乙丑
丑は「紐」(ちゅう:「ひも」「からむ」の意味)で芽が種子の中に生じてまだ伸びることができない状態です。
安心、安全、慎重がモットー。胎芽種子。
まだ独り立ちできないので、周囲の力が必要です。
癸と丙の力がバランス良く作用して根があれば発展します。
己丑
農作物の肥料をイメージ。
転じて周りをサポートして育てます。
堅実な己の性質と合わせてマイペースで地に足の付いた人。
安定さと慎重さで資産が着実に貯まります。
転じて金運や子育てなど。
肥料を与えるタイミングを見極めましょう。
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