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98.チュニジアの野良犬事情③

(SNSでは毎日捨て犬・猫の養子縁組情報が飛び交う)

大使館から、狂犬病の注意喚起がありました。
毎年3-5名ほどで推移していた狂犬病の死者が、今年だけで既に4人になったとのこと。

由々しき事態です。

政府は、狂犬病ワクチンを野良犬にも無償で提供していますが、設備のない地方都市では巡回で来た時に利用するしなかく、一回の巡回で全ての野良犬に接種することは困難です。

加えて、接種は2-3年に1回必要(※日本は毎年接種義務)ということを加味すると、その後接種せず発症する犬も出てくる可能性がある、ということです。

今のチュニジアでは、宗教や危険性を理由に排除へ向かう人と、それらの価値観に囚われず保護する人、両方の声が混在しています。

しかし、犠牲者が増えるなら、野良犬の「排除」が、また問題になるかもしれません。
残念ながら、狂犬病の死者は減るどころか増えているのですが…

先日も、道端に横たわる犬の死体を見ましたが、ここではその死を悲しむ人はいません。
ウイルス源とならないよう、早急に回収されるだけです。

それが野生動物というものなのでしょうが、飼い犬が基本の日本と、非常に大きな差を感じます。

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