It has been a year. 日本語訳できますか?
言葉には複数の意味がある。
現在完了形完了経験継続三用法?中国語?
現在完了形って難しいですよね。
中学生では「have+過去分詞で3つの意味があり、完了・経験・継続という意味があります。」と習います。
「なんで、一つの言葉に3つも違う意味あんのおおお!!」って思った人もいると思います。
また現在完了形が使われている英文を見て、「3つ意味あったらどの意味になるか分からないんですが!?」と思っている人もいると思います。
そこで、なぜ三つの意味になるのか、また3つのうちどの意味になるかを理解する方法をお教えします。
日本語の「う・よう」と英語の「will」の一致
そもそもですが、言葉というのは意味が複数あるのは不思議ではありません。
たとえば日本語の助動詞の「う・よう」という言葉があります。これは意志と推量の意味になります。
例えば、「今日は勉強しよう」、これは「勉強する」に「う」がついて「勉強しよう」になり、~するつもりという
意志の意味になります。
一方、「今日彼は勉強するだろう」、これは断定の助動詞「だ」に「う」、そして発音上「ろ」がついて「だろう」になり、~これから起こることを推し量る、推量の意味になります。
これらの二つの意味は違う意味ですが、言葉自体は同じ「う」です。
英語でも「will」は意志と推量を表しますよね。ここは日本語と同じだったんです。
I will never give up.(私は絶対諦めません。)意志
He will never give up.(彼は絶対に諦めません。)推量
彼の気持ちは分かりません。なので推量になります。
自分の場合、自分の気持ちは分かるので、推量する必要が無いので意志となります。
これは文脈によって意志か、推量かに変わるということです。
過去分詞ってなんだ?
過去分詞とは?
さて、It has been a year.をどう訳すかです。
完了なのか、経験なのか、それとも継続なのかも分かりません。
一個ずつ文法の知識を使って読み解いていきましょう。
まず、beenはbe動詞の過去分詞ですね。be動詞の意味をまず理解しましょう。
be動詞は簡単に言うと、状態動詞といってAがBである状態ということを表します。
具体的な例えを言うと、Ken is in Tokyo. ならKen(A)はin Tokyo(B)の状態であるということです。
ken = in Tokyo と考えてもらってもいいです。
be動詞の意味が分かったところで、次にその過去分詞形ですね。
動詞の過去分詞はすでに終わった状態(完了)を表します。
The homework is done.(その宿題は終わっている。)⇒それはすでにし終わっている⇒(完了)
The window is broken.(窓が割れている。)⇒窓はすでに割れ終わっている⇒(完了)
つまり過去分詞自体に完了の意味が含まれています。
ちなみに、中学生の時にbe動詞+過去分詞で受け身形「~される」という意味になると習ったと思います。
この受け身形も結局、完了の意味と同じです。
The window is broken.を直訳すれば"窓が(すでに)割れている状態である(完了)"ということですが、
これはbe+過去分詞なので受け身形ですよね。受け身形を習った後にこの英文を訳せば、あなたは"窓は割られている(受け身)。"と訳すでしょう。
この二つの日本語訳ですが、どっちでも正解です。
"窓が割られている。"と言うのか、"窓が割れている。"と言うのかはその人の言い方次第です。
結局、窓は「何者か、または何か(風?)によって割れている(完了)し、割られている(受け身)からです。
つまり言い方が違うだけです。
be動詞を過去分詞にしたらどういう意味になるか。
さて、beenはどう訳しましょうか?もう一度最初の英文に戻って考えましょう。
It has been a year.
has(have)の意味は持っているです。
そしてbeは状態でした。
beが完了の意味になるので、AがBという「状態に(すでに)なっている」「状態になり終わっている」(完了)
というようなニュアンスになります。
ここで has been を元の現在形にもどしてあげましょう。すると、
It is a year.
これを訳すと⇒「それは1年という状態です。」になります。
簡単ですね。
次に元に戻して、is が 現在完了形になるので has beenになります。
It has been a year.
これを訳すと⇒「それは1年になり終わっている状態を持っています。」になります。
なんとなくどういう意味か分かるでしょうか。
もうすこしかみ砕いていくと、「それは1年経った状態を持っています。」と訳せるでしょう。
なり終わっているので、1年経過したと言えます。
そうすると、最終的にこうなります。「1年経っています。」つまり完了の意味になります。
It has been a year since he is born.
彼が生まれてから一年経っています(1年経ち終わった状態を持っている)⇒(完了)
どうでしょうか。完了か経験か継続かを考えるのではなく、自然と文脈で意味が確定してしまいます。
結論ですが、3つの用法のどれなのかを考える必要はありません。
haveと過去分詞の意味を理解して、文章を直訳してしまえば自然と意味が確定します。
完了か経験か継続か
では経験、継続の例も見ていきましょう。
I have been there.
この英文はどう訳しますか?
直訳しましょう。
すると「私はそこにいたことがある状態を持っている。」となります。
分かりづらい人は現在形に直すと分かりやすいです。
I am there.「私はそこにいる」
I have been there「私はそこにいたを持っている。」
⇒「私はそこにいたことがある」⇒「私はそこに行ったことがある」
この訳はどの意味になりますか?
そうです「経験」ですよね。「行ったことがある」のですから、
「したことあるよ~」ていう経験の意味になります。
次に「継続」です。
I have lived in Tokyo.
直訳しましょう。⇒「私は東京に住んでいた状態を持っている。」
⇒「私は東京に住んだことがある。」(経験)
あれ?経験の意味になってしまいました。
しかし、この文章にfor 2 yearsをつけると・・・
I have lived in Tokyo for years. ⇒「私は二年間東京に住んでいた状態を持っている。」
⇒「私は2年間東京住んでいる。」(継続)
⇒「私は2年間東京に住んでいたことがある。」(経験)
この文章は実はどっちとも捉えることができます。経験と継続は裏表の関係です。どっちの意味で言っているかは、文脈次第になります。
しかし、Forがつく場合、基本的に継続と捉えられるので、迷う必要はありません。
また、現在完了でよく使われる単語、just(完了)、already(完了)、once(経験)、since(継続)などのキーワードがあれば意味が確定しやすいので、これらのワードを頼りにすることもいいでしょう。
しかし、どっちの意味かを考える前にまず直訳してみてください。
それがカギです。
直訳すればどのような文脈でも自然に意味が定まってくるはずです。
ちなみにhave been 動詞+ing(現在完了進行形)という形がありますが、これは継続しかあらわさないので、こちらを使えば、継続の意味をしっかり表すことができるので継続の意味を出したい場合はこちらを使うのがおすすめです。(ただし、know、like、wantなどの基本的に進行形にしない状態動詞は基本的には使わない)
例えば、
I have talked with my friends for two hours.
私は友達と
⇒二時間話したことを持っている⇒二時間話し終わった(完了)
⇒二時間話したことを持っている⇒二時間話したことがある(経験)
⇒二時間話したことを持っている⇒二時間話している(継続)
と、一応文脈的にはforがあることもあり、継続の意味になりますが、完了の意味でも一応捉えることはできます。
そこで、
I have been talking with my friends for two hours. とすると
⇒「私は2時間友達と話している状態を持っている」⇒「私は2時間友達と話している」となり、継続の意味に確定できます。
いかかだったでしょうか。少し説明が物足りない気がしますが、
思いついたものをパパっと書いたので、雑な説明になっていたら申し訳ありません。
この記事を参考にいろいろな過去完了形の文章を直訳してみましょう。
この記事について質問があれば公式ラインにて返信いたします。
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