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23/24シーズン

しばらく更新が途絶えていました。

原因は大学院への入学ですね。去年の10月にWuppertal 大学の政治学科修士課程に入学しました。この話はまた別の機会にしようと思います。

さて、今回のテーマであるサッカーの23/24シーズン。
長かったシーズンも残り2試合となりました。
所属チームは以前のままで、ドイツ5部リーグでプレーしています。今のチームには2020年の夏から所属しているので、チームの中でもかなり古株になってきました。6部優勝、5部昇格、5部残留、などなどたくさんの経験をこのチームでしてきました。

まずは、結果から。
リーグ戦全28試合中26試合を消化して、8勝8分け10敗、勝ち点32の現在8位です。
前期シーズンで勝ち点を25まで積み上げ、5位で折り返しただけに、後期シーズンの絶不調が悔やまれます。
リーグと並行して行われたポカールでは、地区で準優勝し、地域ポカールに進出(クラブ史上初)しました。地域ポカールでも、組み合わせの運が良かったこともあり、準決勝まで進みましたが、残念ながらそこで敗退しました。

個人としては、ポカールの兼ね合いでターンオーバーをした1試合を除いてリーグ戦の全ての試合に先発し、2242分(全2340分)出場しました。ポカールでは全10試合に先発フル出場しました。
後期シーズンの唯一の朗報は、昨シーズンは最終節まで残留争いをしていたのに対し、今年は早々と残留を決めることができたことくらいです。
2024年に入ってから、リーグ戦ではわずかに1勝のみという苦しい時期を過ごしています。
そんな今だからこそ、自分の中にある感情を記録して、残りの2試合に臨もうとnoteを書くことにしました。

振り返ってみると、やはり1シーズンというのは思ったよりも長いです。
調子の浮き沈みも感情の浮き沈みも経験します。浮き沈みしないことがベストであり、常にそれを目指しますが、それでも、長いシーズンの最中にはたくさんのことが起こります。怪我をしたり、ミスをしたりするともちろん落ち込みます。投資しているエネルギーが大きければ大きいほど、感情の揺れも大きくなります。かといって、感情の揺れを作らないためにエネルギーを投資しないという選択肢はありません(笑)。落ち込んだとしても、次の試合ではピッチの上でいいプレーをして勝とうと次の日から気持ちを切り替えます。ポカールの準決勝で0-4という大敗を喫して敗退した後も、次の練習にはいつものように誰よりも早くグラウンドに向かいます。
膝に水が溜まったまま数ヶ月の間プレーしていた時期もありました。手首を怪我して、日常生活でフライパンを持つだけでも痛い状態で試合に出場したこともありました。
チームの成績が不振に陥り、組織や戦術、他人の練習態度などに不満を言い、ベクトルが外に向き始めたこともありました。それが最も簡単な言い訳になるからです。しかし、それではチームが良い方向に変わることは難しいことを学びました。自分にできることは自分にベクトルを向けて自分のパフォーマンスを上げること。ドイツ5部リーグは所詮アマチュアリーグなわけで、他の選手がサッカーをしている理由も様々で、意識の高さも様々なわけです。ベクトルを外に向けようと思えば、いくらでも外に向けられる環境だといえます。しかし、そこでベクトルを外に向けていたら、自分の成長には繋がらないし、貴重な自分の時間を無駄なことに費やすことになってしまいます。自分が最も簡単に変えられることは、自分のマインドセットと自分のパフォーマンスです。それが結果としてチームを良い方向に導く最適な手段であるはずです。頭では理解して、やっているつもりではいても、自分の望むパフォーマンスレベルに達していないという点で、まだまだ自分と向き合う必要があると感じました。幸いなことに今シーズン残り2試合、自分の価値を証明する場が残っています。悔しい気持ちをぶつけるために、コツコツと準備したいと思います。

シーズンを振り返った時に頭に真っ先に浮かぶのは、ボールを奪ったシーンや、相手をドリブルで抜いたシーンなどではなく、ヘディングで競り負けて失点したシーンや、相手にドリブル突破を許したシーン、エリア内でハンドをしてPKを与えたシーンなどです。あの場面ではどうすれば良かったか、この場面では対応の仕方を変えた方が良かったのではないか、など向上すべき点がたくさん頭の中に浮かびます。全く満足のいくシーズンではなかったということです。逆にいうと、もっとうまくなりたい、もっと強くなりたい、もっと上にいきたい、という気持ちが強まったシーズンであると言えます。そして、「自分ならできる」といい意味で自信を持てたシーズンでもあります。

実際に、同じリーグの上位に位置しているチームに関心を持ってもらって、移籍について話し合うところまで行きましたが、具体的な話としてまとまらなかった点、今のチームは自分のことをとても評価してくれていて、給料交渉にも応じてくれた点などを考慮して、もう1シーズン、今のチームに残ることに決めました。日本代表の遠藤選手のリヴァプールへの移籍はドイツでも話題になりましたが、彼も、3年間ブンデスリーガで降格争いをしていました。僕も来シーズンは5部リーグ3年目になります。試合に出続けていれば見てくれている人がいると信じて、自分の選んだ道を突き進もうと思います。

結局、「サッカーが大好き」なのです。試合に勝つ喜びや本気のガッツポーズは、日常生活からではなかなか得ることのできないものです。だから、サッカーをやめることはできないんだなと思います。
私は自分の人生をとても楽しんでいます。サッカーをしていなかったら、今、ドイツに住んでいることもなかったでしょう。ドイツ語で大学院に通う決断をしたり、ケルンのクリスマスマーケットでドイツ人に混ざってグリューワインを売ったり、誕生日に集まってお祝いしてくれるチームメートと出会ったりすることはできなかったのです。自分の手で自分の選んだ道を進んでいるからこそ、そこに台本なんてないからこそ、「生きている」と実感することのできる毎日です。


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