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早稲田佐賀中2023(令和5年)理科の解答と計算問題の解説

受験者平均 26.5点(50点満点)

早稲田佐賀中理科の特徴

大学入試改革を意識した思考力を問う問題多し

資料やグラフを読み取らせる問題が多い。生物後半の実験関連の出題は実験結果から何が読み取れるか、どんな実験の比較が必要かなど、科学的思考力の基礎を問う良い問題であった。地学や化学では計算問題も出題され、知識を問う問題とのバランスもとても良い。

難度分析と大雑把な解説

受験者平均が50%ということで難度は高かった。35問の出題、独自の難度分析でA22問、B11問、C2問。配点は地学・生物が各10点、物理・化学が各15点、その大問内でいくつかが2点配点の問題があるのだと思われる。

こちらも独自分析ながら、知識が必要な問題が18問、その場で表を読み取ったり条件を考えたりする思考力系が4問、計算問題が13問とバランスの良い構成であった。計算問題の割合が多いので算数力も必要で、差がつくところと思われる。

A問題をすべて正解することで受験者平均に到達。まとめテキストの知識は網羅的に身に着けている必要あり。物理と化学は知識を踏まえた応用が必要で、完答しようと考えると単語の暗記だけではなく、高いレベルでの原理の把握が必要。

大問1 地学 予想配点10点

問1A 思考力(表の読み取り)地点Aケ 地点Bキ 地点Cエ
文章量はかなり多い、震度に関して前提知識を持っていると速く判断できる。

問2A 誤り選択 オ

大問2 生物 予想配点10点

問1A 記号選択 イ
桜スタートに注意。Ⅰ桜(春)→Ⅱヒマワリ(夏)→Ⅳコスモス(秋)→Ⅲ梅(春先)

問2A 記号選択 ウ
コスモスと同じ秋の花を選ぶ。彼岸なので分かる。ヒヤシンスはピンとこないが彼岸花が選べれば◯

問3B 記号選択 オ
知識が必要、オが比較的分かりやすい正解か

問4B 誤り選択 ウ
光合成でデンプンができヨウ素液ならば色が変化。フェノールフタレイン液はアルカリ性の判別に用いるので誤りと気づけるか。

問5B 正誤選択 ア
光合成に光と二酸化炭素が必要。選択肢Bの判断が難しい。池から組んできた水ならば中に微生物もいて呼吸をしているという判断。

問6B 記号選択 思考力 カ
望む結果を得るために必要な実験を選択する。論理的思考力を問う良問。

問7A 記号選択 思考力 イ
こちらも知識ではなく実験結果から正確な考察を選ぶ、思考力良問。

問8A 記号選択 思考力 ア
グラフから得られる情報を読み取り、適当な選択肢を選ぶ。良問。

大問3 物理 予想配点15点

大問4 化学 予想配点15点

問1A 記号選択 カ融解

問2A 記号選択 炭酸水ア酸性 せっけん水ウアルカリ性

問3B 計算 895g
500mLに50gの砂糖が溶けているので水は450g
450gの水に解ける砂糖は比例で計算して945g
既に50g溶けているので引き算して895g

問4B 記号選択 ア
気圧が高い海抜0mのほうが多く溶けるという知識

問5B 記号選択 エ
コップの内側は表面の小さなキズから気泡が集まって大きくなって泡になる

問6B 記号選択 イ
氷が入る衝撃、温度の急激な変化で泡が出て二酸化炭素は減る。一般に温度が低い方が気体は溶けやすいが、氷投入は前述の影響が大きい。

問7B 記号選択 aウ bイ
a 炭酸水から二酸化炭素が出てペットボトル内の液体を押しのける
b 気圧が戻り容器B内の液体が押し戻されて水平になる