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ちゃんと「情けなく」なれているか?

中年になると中年になったからこそ気づくことがあります。それは、若い頃には思いもよらなかった事だったりもします。そのひとつに「ちゃんと情けなくなれているか?」というのがあります。

これは私だけの感覚なのかも知れませんが、中年になったら、ある程度の「情けなさ」を意識的に持つ必要があると思うんです。

情けなさというのはどういうことかと言うと、立場が上なのにヘコヘコする。歳上なのにヘコヘコする。本当はオシャレなのにダサい事をする。ダサい仕事がバレちゃった。部下にいい結果を出されてしまう。部下が上司になってしまった。教え子に憧れの賞を取られてしまう。第一線の仕事が来なくなる。あ〜、辛いですね。まあ情けなさにもいろいろあります。

そして、大事なのは、「情けない!腹立つ!」ではなく、「よしよし、ちゃんと情けなくなれてるぞ。」という意識なんだと思うんです。自覚的な情けなさ、意識的な情けなさ。もっと言うと戦略的情けなさとでも言いましょうか。情けなさがあることに安心する意識と言ってもいいかも知れません。

100%情けないと辛すぎるんですけど、まあ30%ぐらいの情けなさを持っていてもいいのかなと思うんです。情けなさの濃度30%。50%を超えると辛くなってくるのかも知れませんが。

で、なぜ中年になってから「情けなさの受容」が必要になるかと言うと、多くの人が情けなさ0%を目指して苦しんでしまうからです。基本的には年齢が上がれば上がるほど、年下の人たちの助けが無くては生きていけません。仕事も生活もです。

でも、年を取るに連れてプライドばかりが大きくなっていきます。悪く言うとプライドが肥大して来ます。プライドが高いから、0.1%でも情けないところを見せないように頑張ります。でも、プライド100%で行っていいのは30代まででしょうし、40代、50代になると30代の頃のような勢いは出せません。

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