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平林映画

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平林勇の映画つくり日記
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2019年1月の記事一覧

私とウジ虫

私とウジ虫

私の心にはウジ虫が住んでいます。どうにもならない不安で弱気な自分がいて、私はそれをウジ虫と呼んでいます。私のウジ虫との戦いは、ずっと続いていて、いまだに克服できないんです…

みたいな内容だったら読みやすかったかと思いますが、私が書きたいウジ虫の話は、節足動物門昆虫綱ハエ目のウジ虫の話です。

私も息子と同様、幼少の頃から生き物が大好きでした。両親も祖父母も、特別生き物に関心があるわけでも無く、遺

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フリーランスで監督業

フリーランスで監督業

私は大学を卒業して2年半だけ会社員をやりましたが、そこから20年ぐらいフリーランスとしてやってきました。

フリーランスと言っても、「フリーランスとしての自負」みたいなものがある訳ではなく、来た仕事をやっていたら、たまたま会社に所属すること無く今に至り、毎年確定申告をしている、という感じでしょうか。

私が会社をやめた理由はいろいろあるのですが、一番大きかったのは昼寝が出来なかったことかもしれませ

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なぜnoteを始めたのか

なぜnoteを始めたのか

noteを始めた人の多くが書く記事「なぜnoteを始めたのか」

なぜ「なぜnoteを始めたのか」を書くのかと言うと、恥ずかしいからなんだと思います。言い訳をしたいからなんだと思います。「自分を変えたい」と思って始めた行動は照れくさいんですね。金髪にしたとか、外車を買ったとか、英会話教室に通い始めた理由を聞かれても「自分を変えたかったから」とは言いにくいものです。そもそも、「自分を変えたい」を見ら

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監督業は不安だらけ

監督業は不安だらけ

「監督」と呼ばれるようになって20年ぐらい経ちます。私はCMディレクターとして「監督」と呼ばれる様になりました。

「先生」と呼ばれる事で、人の上に立った気になり、人生を踏み外したり、そこまで行かなくても横柄な態度になり、人が離れて行ってしまう人がいるのと同じ様に、「監督」と呼ばれることで、人を下に見て、凶暴性のリミッターを外し、何人もの人に「死んで欲しい」と思われてしまう人もたくさんいます。

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オーディションはつらい

オーディションはつらい

映像のディレクターを20年ぐらいやってますが、いまだにオーディションには慣れません。人間関係のナーバスな空気が流れている感じが苦手でして。

今までものすごい数のオーディションをしてきました。人間から動物まで。

通常の仕事では、「キャスティング」と呼ばれる人にお願いすると、複数の事務所に連絡してくれて、事務所所属の人がオーディションに集まります。キャスティングの人を入れられるお金が無い仕事の時は

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子ども番組も作ってます

子ども番組も作ってます

プロフィールにも映画の事しか書いてないですし、作った作品はいかにも難しそうで、面倒くさそうだなコイツは、と思われてるかもしれないのですが、『しまじろうのわお!』というこども番組を2012年から作っています。正確に言うと、幼児教育番組を作っています。2019年で8年目に入ります。

実は私が作っている短編映画などの作品と子ども番組は、真逆にあるようで、すごく近い考え方で作られています。

私の映画作

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音楽の渡邊さん①

音楽の渡邊さん①

私の中での「Wわたなべ」のもうひとりは、作曲家の渡邊崇さん。

渡邊さんとはどういう出会いなんですか?とよく聞かれるので、これを機に書いておきます。

渡邊さんとはドイツのフランクフルトで毎年開催されているニッポンコネクションという映画祭で出会いました。渡邊さんも音楽を作った映画がニッポンコネクションに来ていました。その年、なぜか「平林勇特集」という奇異なプログラムがあったのです。まだ私の作品が、

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ワタナベアニさんと②(フリー時代篇)

ワタナベアニさんと②(フリー時代篇)

こっそりnoteを始め、ワタナベさんの事を書いていたのですが、とうとうワタナベさんにバレてしまったので、続きを書くしかないと思いペンを取りました。実際にはキーボードですが。

ワタナベさんとパリに行って、その後すぐライトパブリシティを辞めたことは前回の①で書きました。

会社を辞めたあと、ワタナベさんと私は「NINJA FILMS」という屋号で、一緒に部屋を借りました。渋谷の明治通りあたりです。ワ

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『Shell and Joint』で燃え尽きた

『Shell and Joint』で燃え尽きた

2018年の7月〜10月末にかけて、『Shell and Joint』の撮影と仕上げをしました。シナリオが完成する前に撮影に入ってしまったので、撮影をしながらシナリオを書いていました。カメラも私が一人でやっていたので、心身ともに本当にもうギリギリの状態でやってました。

まあ、映画というのはみんな「人生」や「命」をかけてしまうもので、ギリギリでやっているのが当たり前の世界でもあります。良くも悪くも

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2019年は恋愛映画をつくる?

2019年は恋愛映画をつくる?

2018年も終わり2019年になりました。

今年も何らかの映画を作りたいと思っています。私の中にはやってみたい事がたくさんあります。『Shell and Joint』を見た知人が「平林さん、あの映画でもうやりたい事をやり切ったから、もう作るものないですよね?」などと言いますが、全然そんな事はないのです。

相変わらず、ちょっと「解りづらい作品」も作りたいとも思ってます。わざわざ解りづらい作品を作

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