百物語83話目「だ~れ~」(実話怪談)
私の電子書籍「帰りゃんせ」の読書会が浅草橋であった話は、前に書きましたが、
このときにも、いくつか怪談を収集しておりました。
参加者のひとりの男性が、学生の頃に廃屋探検をしたことがあるそうです。どう見ても和風な作りのその廃屋の一室を通ったとき、視線を感じて振り返ると、和室には不似合いなくらいの大きな洋画が飾られていました。
その洋画に描かれていたのは、恐ろしいほど痩せて、目ばかりがぎょろぎょろしている女の人。視線が合った途端、廃屋から逃げ出したんですが、とても怖かった洋