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何か一つを尖らせるのではなく、人生六分野をバランス良く整える

「お金は稼げているけれど、なんだか常に不安がつきまとう…」
「健康的には何の問題もないけれど、人として成長できていない気がする…」

といったように、AはできているけれどBができていない。
なりたい理想の自分像はあるのに、そこに手が届かない。

そんな風に悩んでいる方は、多いのではないでしょうか。
かつての私も、そうでした。

家庭を顧みずに仕事ばかりの毎日。経済面は安定していたけれど、人間ドックの数値は最悪。疲労を抱えて毎日イライラ…アンバランスで精神面と健康状態がボロボロの、散々な状態でした。

そのピンチを乗り越えることができたのは、「人生六分野」という考え方に出会えたからです。

…ということで、今回は私が出会えて良かった考え方のひとつ、

「何か一つを尖らせるのではなく、人生六分野をバランス良く整える」

これをテーマにお話していきたいと思います。


各分野の相乗効果で、充実した人生を送る

「人生六分野」とは、ポール・J・マイヤーによって提唱された「本質的な成功を手に入れるための理論」です。

この理論は、経済・精神・健康・教養・家庭生活・社会生活の六つの分野において目標を設定し、各分野がお互いに良い影響を及ぼし合い、相乗効果を生み出しながら、人生をより充実させることができるという考え方です。

私はこの考え方を、以前の上司から学びました。

たとえ一つの分野で突出した成果を上げたとしても、それだけでは本質的な成功とは言えません。バランス良く各項目を整えることで、信頼され、頼りにされる自分を築くことができるのです。これは社会との強い結びつきとなり、精神的な安定にも繋がります。

このバランスを整えるために重要なのは、「自分自身を知ること」「明確な目標を設定すること」です。そして、その目標を達成するために一歩一歩、着実に努力を積み重ねていくことが大切です。

理想の自分に近づくための、私のメソッド


■夢マスターリストは、目的地へのカーナビ

人生六分野では、「トータルパーソン(全人格者)であれ」というメッセージが根底にあります。世のため、人のために、バランスの取れた人物になることをめざすという基本的な考え方のことです。

コロナウイルスが流行する前までは、この人生六分野の学びを深めるための合宿が開催されていました。

参加者一人ひとりがひたすらノートに夢を書き綴っていくという、まるで少年のような合宿です。笑い話のように聞こえるかもしれませんが、各分野で100個の夢を書き連ねるというのは、想像以上にハードワーク(笑)。

しかし、これは「夢マスターリスト」と呼ばれ、理想の自分になるための重要なステップになるので、避けては通れません。

「フェラーリを買う」「週に1度は親に会いに行く」「妻に毎日ありがとうと伝える」といった具体的な願望をリストにして、その達成をめざして1年を過ごしていきます。

私が、経済・精神・健康・教養・家庭生活・社会生活、各分野における目標を整理して考えることができるのは、この「夢マスターリスト」のおかげなのです。

リストをこなしていくという単純な方法は、シンプルながらとても効果的だと思います。「夢マスターリスト」は、言うなれば、目的地へと私を導くカーナビのような存在ですね。

■自分を知ることが、自己実現への第一歩

人生六分野という考え方に出会えたことは、私にとって本当に幸運なことでした。それは、以前、私がバランスを取ることに苦労し、精神的にも不安定な時期を経験したからです。

「家族を支えるためにも仕事を頑張らなければ」という一心で、休むことなく働き続けた結果、精神的にも肉体的にも疲弊し、ボロボロの状態に。さらに、気がつけば家族との時間も激減しているという…本末転倒な結果を招いてしまっていました。

その状況に陥ると、思考も雑になり、働いても働いても一向に貯蓄が増えません。常に時間や返済に追われ、いわゆるラットレースのなかでもがく営業マンとなっていたのです。

しかし、人生六分野という考え方に出会えたおかげで、その辛い時期から抜け出すことができました。

「自分にとって本当に必要なものは何か」「それを手に入れるためには何をしたらいいのか」ということを考え、整理できるようになったのです。その結果、働き方もだいぶ変わりました。

自分の願望を書き出すことは、自分を知ることへの一歩となり、そのリストを実行に移していくことは、自己実現に繋がります。

とは言え、今でも、心が揺れることはあります。自分とは全然違う考えを持つ人や、違う能力を持つ人に出会い、影響を受け、自身のふがいなさに落ち込むときもあります。

しかし、落胆して終わりではありません。
そんな時は、リストにひとつ追加するんです。

「その素晴らしい人に毎月1回会いに行く」と。

積極的に外の刺激を求めて、自身の成長に繋げる。そうやって柳のように揺らぎながら、でも芯はしっかりと持って、私という1本の木を育てていきたいと思っています。

■男の子だから、負けたくはない

100個のリストを実行していくのは、一見難しいと感じる方もいるかもしれません。「続けられるのがすごい、日野さんだからできるんだ」と言われることもありますが、これはそんなに特別なことではないんです。

私が継続できている理由のひとつは、負けん気が強いことにあります。やっぱり男の子なので、負けたくないんですよ(笑)。

何より、私自身に負けたくない。そんな自分だからこそ、信じた道を愚直に進み続けることができるのだと思います。

人生六分野を整えることで、開けた未来

経済・精神・健康・教養・家庭生活・社会生活面のバランスを整えることは、私の人生を充実させるための重要なヒントとなりました。

「一生懸命頑張っているのに、思うように物事が進まない」「お金は貯まるけれど、満足感が得られない」と感じている人々にとって、人生六分野のバランスを見直すことは、新たな道標となるかもしれません。

実際に私自身も、この考え方を取り入れることで、以前の自分とは比べ物にならないほどメンタルが安定しました。

私のこの体験が、悩めるビジネスマンにとっての、何かひとつの解決策になれば幸いです。


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