其之一 安楽死後の世界|国は安楽死を認めたけど異世界に転生するっぽい
「はい、間違いなく。アナタは死にました」
冷静に、とても落ち着いた口調で、無表情のまま、目の前の女性は言った。
「ワタクシは、ルゥヌゥ、と申します。これからお世話になります」
「もしもし?」
聞こえている。
だが、言葉が続かない。
勿論、確かに、死んだはずだ。そう、自分は死んだ。それを自分で決断した。何度も、何度も、考えて。考え過ぎて、泣くほどに。
「現状に、ご不満でしょうか?」
不満……というか。
「同意文書には、こう記載があったはずです。人権の