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日本のHINEMOSから世界のHINEMOSへ!~中国市場への挑戦


ニーハオ、株式会社RiceWineの小堀です。
昨年株式会社RiceWineに入社し、中国事業の責任者として、現地法人立ち上げ後、昨年10月に上海に移住し、現地で営業をスタートしています。

2023年11月より正式に中国での展開がスタートしました。
これはHINEMOSが上海に上陸したイメージで作成したクリエイティブ

中国現地子会社の中国名は、“时奈滴(上海)商贸有限公司” です。
40ほどの候補から上海市から唯一承認が下りた名前がこちらです。
なぜこの名前にしたかというと、

…HINEMOSを表すうえで時間の“時”は欠かせないですね
…HINEMOSを製造する森山酒造場がある神奈川県の“奈”を取りました。
…我々が丹精込めて造る日本酒を滴に例えました。

时奈滴は“シーナイディ”と読みます。

さらっと書きましたが、中国で外資企業を設立し、営業をするための手続きは非常に煩雑です。そして中国あるあるですが、都市によりルールが異なったり、短いスパンでルールが変更するため過去の経験則が当てはまらないこともしばしば。会社名ひとつ確定させるだけで非常に悪戦苦闘したことも今では既に良い思い出です笑

中国法人立上げ時の心身はこんな感じ。


現在はスタートアップ期のため、社員1名で、輸入実務、営業全般、PRマーケティング、総務、とあらゆる業務を国内外の関連するメンバーと連動して日々奮闘しています。
私の簡単なプロフィールはこちら↓

・横浜国立大学工学部卒業後、2008年株式会社伊勢丹へ入社
・新宿伊勢丹でバイヤー業務を経て、2012年よりCLUB21JAPANに出向、ALEXANDERWANGなどの海外デザイナーズブランドのブランドマネージャー業務に従事。
・2018年より海外事業部にて三越伊勢丹天猫旗艦店の運営や中国天津の新店プロジェクトを担当、2020年より天津伊勢丹に駐在、合弁会社仁恒伊势丹有限公司に出向し、開業前はリーシング/プロモーション、開業後は店舗運営を担当
・2023年よりRiceWineに入社
・2023年10月より时奈滴(上海)商贸有限公司に出向


今回は僕がジョインしてから現在に至るまでの中国事業と今後の展望についてお話ししたいと思います。


▽株式会社RiceWineに入社した理由


プロフィールに記載の通り、2020年から3年間中国の天津に駐在をしていました。そうです、天津飯でおなじみの天津です(しかし天津飯は日本人が考案した食べ物、天津にはありません!)

人生初の海外生活。
海外生活を通して自身のルーツである“日本”を意識する機会が多くなっていきました。僕の周りには日本の文化に対しリスペクトの念を持つ中国の方が非常に多く、日本人である自分よりも日本への造詣が深い人も多々います。
日本人からすると少し不思議な感覚です。

そんな心境の変化もあり、帰任が決まった瞬間から、日本人として日本の産業に携わり、その魅力を海外に伝えていきたい(特に思い入れのある中国で!)と強く思うようになり、転職活動をスタートしました。

日本の産業に携わりたいという想いはありましたが、決して転職先を酒業界に絞っていたわけではありません。
そんな僕が最終的にRiceWineに入社を決意した理由は、ズバリ“人(=仲間)と縁”です。

愉快な仲間たち。僕は入社間もなく歓迎会と送別会を迎えました笑(中国に飛び立つため)

具体的には…
①面談・面接・カジュアル会食で自分のキャラクター、思想をさらけ出したときに感じたメンバーとのフィット感。どんな時代も最終的には人が時代を動かすので、仲間選びは本当に重要だと思います。
②グローバル市場に本気で挑戦するという会社の眼差し、そこに対して感じたワクワク感。
③世の中に五万とある会社の中から、RiceWineに出会えた縁。転職は恋愛と同じで、縁やタイミングが重要ですよね。

同僚とお揃いの洋服で一緒に仕事をする様子

▽なぜ中国なのか?

中国と言えば…
①日本酒の輸出額第一位
②人口14億人の市場規模
故に“世界の日常を変える日本酒ブランド”を目指しているHINEMOSにおいて、中国市場は外せません! 

▽知名度0、リソース0からの事業スタート!

■現地法人を立て現地で営業活動をしている酒造メーカーは少ない


通常酒造メーカーは、輸入商社や現地代理店を通して中国でビジネスを展開しています。日本国内で商品を引き渡して終了するケースが多いです。
結果、輸出入や販売代理など中間業者が多く介在すること、日本酒の輸入関税が高いこと(中国特有)を理由に、現地では日本の3.5-4.0倍の価格で販売されています。
2000円の日本酒が8000円...高いですよね。日本人からするとびっくりするような値段で販売されています。そんな背景もあり中国では日本酒は日常で飲むものではなく“高級酒”として認知されています。
我々は、世界中の人にもっと気軽に日本酒を飲んでもらいたいという想いから、HINEMOSを味わってもらう機会を少しでも創出するため、“自分たちで輸入して自分たちで販売する”という決断をしました。
同時に、HINEMOSを最も理解している自分たちが、現地で営業活動を行うことで、通常の酒蔵メーカーとは一線を画すHINEMOSのブランドストーリーや多種多様な味わいを、市場に正しく伝えることができると思いました。
ブランドコンセプトなどはこちらをご覧ください↓

■テレアポ、飛び込み営業の日々


僕はお酒の会社に務めたことはありません。また上海に住んだこともないため、取引先やビジネスパートナーのリソースはありません。そのため、渡航後まず行ったことは、現地の食べログのようなサイトでHINEMOSに合う飲食店を調べ、1件1件電話をかけるところからスタートしました。1日100件電話したこともあります。当然半分以上はアポイントまでたどり着きません。それはそうですよね。電話に出たらカタコト中国語で「最近日本から来たHINEMOSの小堀です。是非弊社の日本酒を試飲をしてください!」と、電話越しで知らない日本人が熱弁している...一定数はガチャ切りされるのも納得です。電話に出て応対いただいた方の心中お察しします。
一方、酒蔵の人間が直接営業の電話してくることに興味と敬意をもってくれる方も一定数おり試飲の機会をいただき、正式に営業をスタートしました。
この方法が正解かはわかりませんが、僕の営業スタイルはこんな感じです。
来中2日目に購入した愛車の電動バイクに試飲ボトルを詰め込んだ保冷ケースを積み込み、日々上海市内をかけまわっています。

愛車の電動バイク、コンパクトな上海半年で既に1700km走破…

■中国では図々しくあれ


中国に限らずビジネスを行ううえで人脈を持つことは非常に重要です。
そのうえで自身が中国で実践していることは、“オープンマインド”“図々しさ”です。
中国で多くの日本人を見てきましたが、これらを苦手とする日本人が比較的多い印象です。
簡単なことですが、具体的に実践していることはこちらです。

①友人からの誘いは絶対断らない、イベントには全て出席
とにかく人と出会える場に顔を出す、どんなに疲れていてもどんな時間でも短時間でも必ず顔を出します。

友人についていったSALOMONのイベント
ここでの出会いがまた次のビジネスに繋がったりします


②新たに出会う人に自己アピール
僕の中国語はストリートスタイルのため、文法や発音が雑な部分もあります。でも恥ずかしがっていてはいけません。こいつ面白い、繋がっておきたいと思ってもらえるよう自身の思想やアイデアなどは包み隠さずとにかく話し倒します。

天津の友人の友人らしい人と上海の展示会で偶然遭遇。中国は大きいのか小さいのか


③連絡先交換
中国は連絡先交換の敷居が日本よりずっと低いです。日本は今後連絡するかわからない人とは連絡先を交換しないケースが多い印象ですが、もし後日連絡を取りたい!となったときに、連絡先交換していないと連絡できないですよね?
業種、年齢、国籍、関わらず色んな人と繋がっていて損はありません。とりあえず連絡先交換はマストです。
ウィチャットは仕事関連の人も含むと約半年で1000人近く増えました。

半年前は千数百人くらいだったような…笑


④図々しく友人を頼る
現地のことは現地の人に、専門的なことは専門の人に聞くのが一番です。ここは遠慮せずに繋がったトモダチに聞く。(縁あって繋がった人は全員僕トモダチです)仕事やプライベートで困ったり、助けてほしいときになりふり構わず相談できる図々しさは中国で生きていくうえで結構必要だったりします。恩は恩で返せばいい!と思っているので、後ろめたさは一切なし。

これらを実践して起きた事象の一例
テレアポ→取引先と面会→取引は一旦見送り→でも担当者と仲良くなる→担当者が僕を気にかけてくれるようになる→元お酒インポーターの友人を紹介→面会、現状課題など赤裸々に話す→自然とサポートしてくれる流れに。
結果、個人では繋がれなかった飲食店のオーナーを何社か紹介いただき、いづれも成約。商談当日は本業を調整して商談に同席+オーナーへのプッシュなど至れり尽くせりでした笑 ※当然フィーは発生してませんよ!

先日まで面識がなかった友人の友人の友人(もはや他人)と繋がって仕事をしている状況は、自分らしくもあり中国らしくもあり、非常に面白いです。

自然と“取引先”“ビジネスパートナー”ではなく、“友人”と書き込んでいるあたり、本当に自分は図々しいなぁと思う今日この頃。でもこれが小堀(僕)ですね!

人生で初めて飲んだHINEMOS!北京のsake barで!
オーナーとは今ではトモダチ!

▽嬉しかったこと!

■HINEMOSのストーリー、味わいは中国でも通用する


中国にきてから、各地を回って展示会や試飲イベントに多数参加しました。
展示会や試飲イベント参加実績:上海、北京、深セン、天津、アモイ、重慶、成都、長沙

来場者の方もHINEMOSに興味津々!
お客様と代表の酒井との2ショット!北京まで駆けつけてくれました!


各地に取引先もでき、中国でHINEMOSの輪は着実に広がっています。
飲食店の方やエンドユーザーの方と交流する中で、沢山のポジティブなコメントをいただいています。
日本人が珍しいのか、僕に興味があるのかはわかりませんが、ブースに立っていると、たまに一緒に写真撮ってとお願いされます。(結構嬉しい)

重慶のイベントでブースに立ち寄ってくれた現地大学生と!

お客様の声
「時間をコンセプトにしたストーリーが面白い!中国でもきっと人気になると思う」
「獺祭しか飲んだことない。辛口は苦手だったけどHINEMOSは飲みやすくて美味しい。こんな日本酒あったんだ」
「ボトルがおしゃれでリキュールか果実酒かと思った。家に飾りたい」
「お酒が苦手で普段飲むことはほとんどないけどHINEMOSであれば飲めそう、トモダチにも紹介したい」
「モダンでギフトにぴったりだね。今度友人の誕生日会の際に購入させてもらうよ。」

毎週のように各地に飛び、イベントに参加しています@アモイ
HINEMOSの魅力を伝えています@長沙
時には壇上に上がり、中国語でHINEMOSの紹介を行います@重慶

一方、HINEMOSはどのように読むのか、アルファベット+文字数が長いため覚えられない、など中国ならではのフィードバックもあり、現在HINEMOSの中国語名を考案し、現在商標申請中です。
早く認可が下りて皆さんに公表したいなぁ。

▽これから中国で実現すること!


■他業種コラボレーション

中国で日本酒を扱う店舗の多くは日本料理店です。
ただし、飲食店に占める日本料理店の割合は約25%しかありません。
HINEMOSの味わいは日本料理店以外の75%に採用されるポテンシャルを持っています。
75%のターゲットを取りに行くために、日本料理店以外の飲食店にもHINEMOSが採用いただけるブランディングが重要になります。そのため日本料理店以外の飲食店や異業種とのイベントやコラボレーションを通して、独自のポジショニングを確立していきます。
中国で日本酒の可能性を広げるパイオニアになっていきたいですね。
そんなことを考えながら、中国に来て既に実施済みのイベントをいくつか紹介します。

上海のカクテルバーでのコラボレーションイベント@上海
当日はHINEMOSの試飲+HINEMOSオリジナルカクテルを提供。大盛況!
友人がHINEMOSのために開発した12種のオリジナルカクテルメニュー
ワインショップでも取り扱いがスタートしています@天津
自転車ライフスタイルショップ内でのPOPUP@上海
貴州料理(酸っぱ辛い)ビストロでのイベントの様子
上海ファッションウィークにも参加しました

また具体的な名前は公表できませんが、
①アジアTOP50に名を連ねるバーとのコラボレーション
②数多くのデザイナーズブランドを束ねるPR会社でのプレスプレゼンテーション
③現地の有名音楽レーベルとのイベント

など今年度大規模なプロジェクトを計画、進行中です。
このようなイベントを通じて日本酒の面白さ、HINEMOSの良さをたくさんの方に知ってもらう機会を創出していきます

■皆でHINEMOS CHINAを盛り上げよう

おかげ様で取り扱い都市、取り扱い店舗も少しずつ増えてきました。それでも広大な中国において現在のスピード感ではまだ満足していません。
そのため、皆さんの力を貸してください!
ご友人や知り合いの方に中国でビジネスをされている方、HINEMOSに興味を持ってくれそう方がいらっしゃいまいたらぜひ紹介いただきたいです!
HINEMOSを、しいては日本の産業を盛り上げるために力を貸してください。
また、僕と一緒に働きたいって方もぜひ気軽にご連絡ください。

Email : yoshitugu@ricewine.co.jp
Wechat : kobo4429

■MD開発

中国の食習慣、飲酒文化は日本と異なります。素材の味を生かす日本食に比べ、中国の料理は香辛料などを多用するので味わいは自ずと濃くなります。また各地域毎に飲酒文化も異なります。
僕はHINEMOSを中国人の生活に寄り添うブランドに育てていきたいです。そのためには“ローカライズ”は重要なキーワードで、中国で日本料理以外を食するシーンでも好んで飲んでいただける味わいを開発する必要性を感じています。
輸入手続きの煩雑さや関税の問題もあるので、個人的な将来の野望としては、中国で日本酒を醸造し、高品質で時間に寄り添ったお酒をより安価で提供できる環境を作っていきたいです。

現地のニーズに合わせて制作した春節ギフトパッケージ

ブランドは一日で成り立つものではありません。代表の酒井も同じことを過去のnoteで言っていたと思います。
ポジティブに日々チャレンジしながら一歩一歩階段を登っていきます。

①HINEMOSを知っている人を増やす(認知度向上)
②購入を検討していただく(来店数の増加)
③購入率を上げる(購買率の向上)
④再購買していただく(ファン化)

全て重要ですが、まずは①②にフォーカスして活動していきます。
次回の更新を楽しみにしてお待ちください!
“HINEMOSを通じて中国のお客様の時間に寄り添い、生活を豊かにする”
これをモットーに、中国で特別な時間を過ごすときにぱっとHINEMOSが思い浮かぶ、そんな状態をスピード感を持って作っていければと思います。
今後の中国事業に乞うご期待ください!

■番外編 中国の生活

築100年の洋館に住んでいます。
毎月おじいちゃんが水道代を集金にきます笑

ローカル生活満喫しています
ベランダがないため洗濯物は外(通路)に干します

最後になりますが、株式会社RiceWineには僕以外にも様々なキャリアを持った個性豊かな仲間がたくさんおり、様々なポストで絶賛採用強化中です。
詳細は下記を参照ください。


ポジション①:ToBセールス
法人(高級飲食店・ホテル・旅館 等)への営業、さらにはイベントの企画立案、実行などを担ってくれるメンバーを募集しています。

ポジション②:SV候補/ストアマネージャー
SV候補として、複数のポップアップストアを管理していただくとともに、各ストアの売上最大化に向けた施策・VMDの提案・実行、また、ポップアップの会期中にはストアマネージャーとして現場に入り、売り場の改善・スタッフの育成・チームビルディングを担ってくれるメンバーを募集しています。

ポジション③:ストアマネージャー候補
2024年4月17日にオープンするハラカドの店舗などをお任せするストアマネージャー候補として、ご活躍いただけるメンバーを募集しています。

ポジション④:店舗開発/リテールマネジメント
商業施設へのポップアップストア出店業務全般、新規直営店出店にかかる業務全般をお任せできるメンバーを募集しています。

ポジション⑤:マーケティングアシスタント(アルバイト・業務委託)
弊社が運営するECサイトの運営をサポートしていただくメンバーを募集しています。

ポジション⑥:デザインアシスタント(アルバイト・業務委託)
各種デザインのサポートをしていただけるメンバーを募集しています。

ポジション⑦:ポップアップストアの販売スタッフ(アルバイト)
ポップアップストアにて、時間に寄り添う日本酒「HINEMOS(ひねもす)」を販売するお仕事を担うメンバーを募集しています。

ポジション⑧:オープンポジション
上記募集中の職種の募集要件に当てはまるかが分からない方、株式会社RiceWineで働くことに興味があるという方、日本の伝統的な産業で世界に誇るブランドを創り出す会社で活躍したいという方、または新卒での採用を希望される方はこちらからご応募ください

再见!(See you next time!)

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