215-風邪を引いた〇〇
(ピピピピッ、ピピピピッ…)
〇:んっ……
とある日の朝、〇〇はアラームの音で目を覚ました。
ベッドから起き上がり、洗面所に向かう。
〇:頭痛ぇ……
歯磨きをしながらふと鏡を覗くと、微かに顔が赤くなっていた。
〇:…風邪引いたか……?
口の中をゆすぎ、寝室のベッド横から体温計を取り出す。
(ピピッ…)
〇:……(苦笑)
体温計には『39.8℃』と表示されていた。
〇:大人しく寝とくか……
〇〇は好花にメッセージを送り、ベッドに潜った。
その数分後、玄関のドアが開き、好花が部屋に入ってくる。
好:〇〇、大丈夫?
〇:たぶん…
好:とりあえず冷蔵庫の冷却ジェルシートと棚に入ってた経口補水液は横に置いとくから
〇:ありがと…
それだけ言って、好花は大学に向かった。
◇
お昼、〇〇はベッドから起き上がり、台所に向かう。
〇:……あった、焼うどん…
〇〇は棚から焼うどんを見つけ、コンロにかける。
そして出来上がったうどんを鍋敷きにのせてテーブルまで運ぶ。
〇:いただきます…
一本ずつうどんを啜る。
〇:…吐きそう……
ゴミ箱に二重に袋をセットし、中にペーパータオルを敷き詰める。
〇:ごちそうさまでした…
ゴミをゴミ箱に捨て、再びベッドに潜る。
◇
そして夜、好花が大学から帰ってきた。
好:ただいま
〇:おかえり
好:ご飯、何か食べれたん?
〇:お昼に焼うどん食った
好:そら良かった…
好花は手にぶら下げていたスーパーの袋を床に下ろす。中には、胃に優しそうな食材が入っている。
好:夜ご飯、何か食べる?
〇:いやいいかな、そんなに食欲無い…
好:そっか…
好花は〇〇のベッド横に座り、首に貼られた冷却ジェルシートを取り換える。
好:ゆっくり休みや?
〇:りょ……
そうして〇〇は目を瞑って眠り始めた。
好花は〇〇の頬にキスをして、部屋を後にする。
風邪を引いても変わらずラブラブな〇〇と好花です。
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