ストレス性胃潰瘍
〇〇:……。
秀将:…どうした?藤さん
ある日の学校にて、私は5時間目の休み時間に机に突っ伏していた。
〇〇:鳩尾の辺りがすんげぇ痛いんよな…
秀将:あらら…(苦笑)
俊喜:何?なんか変なものでも食ったか?
〇〇:んなわけ(苦笑)
秀将:合同ライブも近いんだから、あんま無茶すんなよ?
〇〇:はいはい…
そして6時間目の授業をしていた時、
〇〇:ゲーーーッ……
長めのゲップが鳴った。
※※:大丈夫か、藤宮…(苦笑)
同級生の苦笑いをよそに、
〇〇:お"ぇっ、ケロケロケロ……
えずいて喉から胃液を吐き出す。
※※:藤宮……?
私が口元のマスクを押さえていた手を離した瞬間、
(キャー!)(ザワザワザワ……)
周りが騒がしくなった。
自分の手を見ると、血で黒く染まった胃液が付いていた。
先生:念の為全員、藤宮から離れろ
先生:保健体育委員は保健室から養護教諭の先生呼んできて
※※:は、はい…!
しばらくして教室の外が騒がしくなってくる。
養護:藤宮くん、聞こえる?
そして、養護教諭の先生がやってきた。
養護:先にマスクここに入れて?そしたら嘔吐物の処理しちゃうから…
養護:立てる?※※先生、お願いします
先生:はい、藤宮一旦こっち移動しよう
〇〇:はい…
教室の後ろの方に移動し、服に着いた嘔吐物をなるべく拭き取る。
先生:そしたら、そこのビニール敷いてある担架に横になって待ってて?
〇〇:はい…
横になろうとした瞬間、
先生:っここに吐いて…!
〇〇:お"えっ……
もう一度嘔吐した。
先生:まだ出るか…?
〇〇:……たぶん落ち着きました…
先生:そうか…
数分後、救急隊がやってきた。
救急:こんにちは救急隊です、お名前言えますか?
〇〇:藤宮〇〇です…
救急:今の状況分かりますか?
〇〇:授業中にゲップが出て、その後すぐに嘔吐しました…
救急:…分かりました、じゃあそしたらこっちのストレッチャーに横を向いて寝転がってもらえます?
〇〇:はい…
ストレッチャーの上に横になり、口元にバットが置かれる。
救急:このまま救急車で病院に搬送しますので、どなたか先生方同乗お願いします
東江:担任の私が同乗します
救急:分かりました、行きましょう
ストレッチャーが持ち上がり、外の救急車まで運ばれる。
救急:大丈夫やからね
そのまま救急車に乗せられ、後ろのドアが閉められる。
救急:受け入れ先の病院があるかどうか…
しばらくして受け入れ先の病院が見つかり、救急車が出発する。
救急:血圧と血中酸素濃度測るね
〇〇:はい……
救急:……。
救急隊員さんが何か耳打ちし合っている。
救急:ちょっと酸素マスク着けるね
〇〇:はい…
そして病院に到着し、救急車の中から出される。
医師:お名前言えますか?
〇〇:藤宮〇〇です…
ストレッチャーで運ばれながら、自分の名前を伝える。
医師:移します、1,2,3
処置台に移された私は、腕に点滴を入れられる。
医師:吐血で体内の血液が減少してるから輸血するね
〇〇:はい……
そして、内視鏡カメラがやってきた。
医師:今から、この内視鏡っていうカメラを鼻から入れるんやけど、痛いかもしれんけどちょっと我慢してね
そして鼻から内視鏡を入れられる。
医師:……お昼食べたんだっけ?胃の中空っぽだけど…
医師:全部出ちゃったか…
医師:…そうね、胃潰瘍で間違いないかな…
内視鏡が取り出され、カルテが書き込まれる。
医師:お父さんかお母さんか来てからお話するね
〇〇:…はい……
そしてエレベーターで上の階に上がり、個室の病室に入れられる。
〇〇:ふぁ〜……
まぶたが重くなってきた私は、素直に目を閉じた。
◇
〇〇:……。
そして目が覚めると、身体にモニターが着いていた。
枕元にあるナースコールを押すと、しばらくしてお医者さんたちが入ってきた。
医師:目、覚めたか…
〇〇:…私ずっと寝てました?
医師:うん、ほぼ丸一日
〇〇:うわぁ〜……
そして、連絡を受けた母親がやってきた。
母親:…おはよ
〇〇:おはよ……
母親:起きれそう?
〇〇:たぶん…
看護師さんに支えてもらい、起き上がる。
〇〇:…ふぅ〜……
母親:まだ気持ち悪い…?
〇〇:うん……
母親:そっか……
母親:まぁしばらく安静にね?
〇〇:はいはい…
母親は着替えの入った紙袋を置いて、病室を後にした。
そして約一週間、私は活動を休止することになった。
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藤宮〇〇 休養のお知らせ
藤宮〇〇に関しまして、上腹部の痛みがあり、医師の診断を受けたところ1週間程度の入院が必要と診断されました。
つきましては、本人と話し合い当面の間治療に専念させていただく事になりました。
ファンの皆様、関係者の皆様にはご心配とご迷惑をお掛けいたしますが、引き続き皆様の応援よろしくお願いいたします。
欅坂46運営委員会
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