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同じスパイスを加えても、同じ反応は起こらない。

「同じ配合、同じ温度管理でも、全然違う色に染まることって、めちゃくちゃあるねん」


つい、こないだの土曜日に
旦那さんが言っていた言葉を思い出して、
「あぁ、このことか」と自分の中で 消化できた。

というのも、
今日、先ほど染めた、すずらんになる子たちが
同じ染色液、同じタイミングで染めたのにも関わらず、こんなにも色の差が出たからだ。

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大きいのと、小さいものとでは
色の差は明らか。
(真ん中の小さいものは、染め直したもの)

染めた生地は、どちらも綿のビロード。

「ポリエステルとかの化繊なら、
同じ分量、同じ温度管理なら、同じように染まるねんけど」

と、続けて旦那さんは教えてくれた。

全く、同じように染めても
生地に使われる綿花がそれぞれ違うんだから
同じようには染まらない。

もちろん、
「今回はいい感じに染まったなぁ」という時もあるけれど、毎回違うのは当たり前。

そこを、どれだけ擦り寄せられるか、が
大事だけど、難しいところ。


そんな話を、この前の土曜日に
別の話の流れから、たまたま聞いていた。

すごく興味深いなぁ、と思って聞いていたから
すずらんが、全く違う色に染まっても
「なるほどな、こういうことか。」と、
焦ることなく、面白くさえ思った。

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幸い、色を重ねることで
近しい色に染めることができたので
(真ん中の小さい花弁は染め直したもの)

乾かしている間に、こうしてnoteを書いている。


わたし自身、染める時は
同じ分量、同じ温度管理、という風に厳密な管理で染めることはなく、

染色液も、その時その時の感覚で
合わせているから、一期一会みたいなもの。

だから、こういう体験はあまりないのだけれど、
あまり物事を深く考えるタイプじゃないから
気付かなかっただけかもしれない。


染色の段階で、どれだけ同じ分量、同じ温度管理をしたとして、
生地を作る綿花が
それぞれ、どんな土で、どんな水で、どんな気候で育ったかまでは管理されていることは、ほぼないだろう。

それぞれが違う土や、水、気候で育ってきたのだから、それぞれがそれぞれの色に染まる。

きっと人も同じで、
育ってきた環境がそれぞれ違うから
同じスパイスを加えても、物事の受け止め方や変化はみんな違う。

生地を成り立たせる綿花がそれぞれ違うことを受容するように、

他人の感じ方や考え方が、それぞれ違うことも「そうだよね、そういうもんだよね」と、
もっと、すんなりと 受け止められる人になりたいなぁ。


そんなことを感じたお昼どき。

こちらは、今日も良きお天気です。

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