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不景気に流行る内臓料理とマイブーム

 新型コロナウイルス禍の生活が続き、不景気感も強まっています。そんなときに流行るのが、内臓料理です。
 バブル崩壊後の1990年前半、東京では繁華街のあちらこちらに、「もつ鍋1990円」の幟が立ちました。リーマンショック翌年の2009年にも全国的もつブームが到来。網でさっと焼いてから煮込む「炙りもつ鍋」や、脂が乗ったこってり味のもつをさっぱりといただく「酢だれもつ」など進化系のもつ料理が登場。女性たちの間では、もつ鍋や焼きもつをシャンパンといただく「もつシャン」も流行りました。さてさて、第三次もつブームは来るのでしょうか。
 私も今、ちょっとした内臓料理ブームの中にいます。ひとつはレバー。鉄分補給のためにレバーを日常的に食べたいと思っているのですが、毎日スーパーに行けるわけでもなく、ランチタイムに、「レバニラ炒め」のある店を選んだりするほかなかったのです。が、ある日突然「そうだレバーペーストを作ろう!」と思い立ったのです。バターを入れるのでカロリーは少し高くなりますが、大量に食べるものではありません。まとめて作って小さなココットに小分けにし、冷凍庫で保存すれば、解凍していつでも食べられます。おいしいパンとワインがあれば、毎夜リッチな外食気分です。
 もうひとつが、トリッパ。牛の2番目の胃袋です。ハチノス(蜂の巣)と呼ばれる通り、六角形が並んだような凹凸のある表面で、それゆえ独特の歯応えがあり、そこが魅力です。そのままでは硬くて臭みも強いので、ゆでて皮をむき、さらに長時間ゆでて臭みを取るのですが、最近は下処理済みのものをネットで購入することができ、とてもラクになりました。トリッパを香味野菜やハーブと一緒にトマトソースで煮込んだり、ピリッと辛いアラビアータに入れたり、いろいろ楽しめます。

【食のトレンド情報 vol.816 2021年5月24日配信分】




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