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LLMに心の目を与える?!

20240511更新:paper Interpreterによる論文要約追加

新しい『_oT』に関するポストを見かけました。
Visualization-of-Thought(VoT)』... LLMに心の目を与える?! すごく惹かれます。


人間がナビゲーションなどの空間タスクを行う際、頭の中でマップをイメージしたり、動きをシミュレーションしたりすることで、空間認識を高め、意思決定に役立てています。研究チームは、LLMにも同様の能力があると考え、推論の途中経過を可視化することで、LLMの空間認識を引き出し、推論の根拠を明確にすることを目指しました。
そこで、「推論ステップごとに状態を可視化せよ」というプロンプト(指示)を与える手法を考案しました。推論の痕跡と可視化を交互に生成することで、空間推論能力を向上させられると考えたのです。
理想的には、VoTは各ステップで正確な可視化を生成し、それに基づいて次のステップを適切に選択することでLLMの推論を助けます。
(中略)
視覚ナビゲーションとビジュアルタイリングのタスクにおいて、GPT-4 VoTの最後の推論ステップで生成された可視化を分析したところ、状態の可視化精度は50%程度であることが分かりました。一方、正確な可視化が得られた場合の空間理解精度は65%以上でした。
つまり、LLMの状態可視化能力には大きな改善の余地がありますが、正確な可視化ができれば、それに基づいて適切な判断を下せる空間理解能力は十分に備わっているようです。

AIDBより引用


正確な可視化が得られたならば... という条件付きだが、LLMもビジュアライズ(可視化や図解)によってより立体的に理解するようになる感じかなぁ... 「プロンプトをUML記法で」も話題やし…

ぶっちゃけ、むつかしいことはわからん💦が、ポイントは以下かな。

  • 推論ステップごとに状態を可視化する指示を与え、推論と可視化を交互に生成する


「ユーザー意見から心理の真相を探る」って場合も、

心理探求を繰り返す推論ステップごとに、探求した状況の構造を図解するなどビジュアライズし、ビジュアライズしたことから読み取れることを言語化して、次につなげるってことを繰り返すといい感じになる?

ということで、
バラエティを意識してChatGPTに出させた「ビデオドアインターフォン」の意見で試行してみた結果が以下です。


ステップ1: 初期の心理分析

意見概要: ビデオドアインターフォンの便利さと防犯面の利点を評価する声がある一方で、画面の見づらさ、設置の困難さ、操作の複雑さ、画質の悪さなどの問題点も指摘されています。

暗黙の推論: 利用者は基本的には製品の機能に満足しているが、より快適な使用体験を望んでいる。特に視認性と使いやすさを重要視していることが伺えます。

VoT視覚化: 利点と問題点を二分する図。左側に「利便性・安全性」、右側に「視認性の問題・操作の困難」を配置し、中央に「ユーザーの満足と不満」を繋ぐ線を描きます。

ステップ2: 深層心理の探索

暗黙の推論: 初期分析に基づき、ユーザーの深層心理には「安心感」と「ストレスフリーな使用体験」が求められていると推察されます。

VoT視覚化: 「安心感」を中心に、「操作性」「画質」「設置の容易さ」がそれを支える要素として図示します。

ステップ3: 心理のコンフリクトの特定

暗黙の推論: ユーザーは新技術の導入に対する期待と、それに伴う使用上の難しさとの間でコンフリクトを感じている可能性があります。

VoT視覚化: 「期待と現実」というテーマで、期待を象徴する光と、現実の障害を示す障壁を描くことで、心理的な壁を視覚化します。

ステップ4: 心理的な解決策の模索

暗黙の推論: 製品の改善を通じて、ユーザーの心理的な壁を低減することが、満足度を高める鍵です。

VoT視覚化: 改善策を矢印で示し、それによって心理的な壁がどのように低減されるかを図示します。

ステップ5: 総合的な心理理解の達成

暗黙の推論: ユーザーは本質的に「安全で快適な生活」を求めており、製品はその手段の一つとして位置づけられています。

VoT視覚化: 全体的な心理的ニーズと製品がそれをどのように満たすかを示す包括的な図。

このステップごとに視覚化の図(アスキーアート)をご希望されますか?また、何か追加で調整すべき点がございましたら、お知らせください。



ステップ毎にユーザー心理の抽象度を上げてくれてた感じがするな。
「マズロー的な階段を上がったら、こんな感じかな?」的な感じでもある。(なんのこっちゃ💦)

折角なので、アスキーアートでも表現してもらうことに。


了解しました。各ステップの内容をもう一度具体化し、絵文字を使ったアスキーアートで視覚化します。

ステップ1: 初期の心理分析

内容具体化: ユーザーはビデオドアインターフォンの防犯性と便利さを高く評価していますが、画面の小ささや操作の難しさには不満を持っています。

アスキーアート (VoT視覚化):

🔒🚪【利点】━━━😊━━━🧍‍♂️
          ┃
         🔄
          ┃
👎🧐【問題点】━━━😟━━━🧍‍♂️

ステップ2: 深層心理の探索

内容具体化: ユーザーの心理的な安心感を向上させるためには、操作性の向上や画質の改善が必要です。

アスキーアート (VoT視覚化):

       😌【安心感】
         ╱│╲
👆操作性 ─── 📺画質
        │
👷‍♂️設置の容易さ

ステップ3: 心理のコンフリクトの特定

内容具体化: ユーザーは製品に対する高い期待と実際の使用経験のギャップに苦しんでいます。

アスキーアート (VoT視覚化):

🌟【期待】
     |
   🚧───😖
     |
👎【現実】

ステップ4: 心理的な解決策の模索

内容具体化: 製品の各問題点に対して具体的な改善策を提案し、それによってユーザーの不満を解消します。

アスキーアート (VoT視覚化):

⬆️【改善策】
    │
🔨───🚪
    │
😊【心理的壁の低減】

ステップ5: 総合的な心理理解の達成

内容具体化: 製品はユーザーの安全で快適な生活を支援する手段です。その目的達成のためには、全体的なユーザー体験の改善が求められます。

アスキーアート (VoT視覚化):

🏡【安全・快適な生活】
        │
    🛠️────🚪
        │
    🤗【製品の役割】

以上のアスキーアートで各ステップの心理探求を視覚化しました。他に追加や変更が必要な点があれば教えてください。



なるほど。
これはこれで、おもろいな。

ユーザーの意見は抽象度がバラバラ。
身近では抽象度が低い意見が圧倒的に多いから、心理探究の救いになるかもしれん。
論文曰く、正確な可視化が得られたならば、やけどね。


論文要約(Paper  Interpreter)


タイトル(英語と日本語)
: Visualization-of-Thought Elicits Spatial Reasoning in Large Language Models (思考の視覚化が大規模言語モデルの空間推理を引き出す)

雑誌名 & 発行年: https://aka.ms/GeneralAI, 2024年

著者(英語): First Author: Wenshan Wu, Last Author: Furu Wei

所属(英語): First Affiliation: Microsoft Research

アブストラクト: 本研究では、人間の認知機能に触発された「思考の視覚化」(VoT)プロンプトを提案する。この手法は、大規模言語モデル(LLMs)における空間推理能力を引き出し、その推理過程を視覚化することによって、後続の推理ステップを導く。VoTを使用することで、自然言語ナビゲーション、視覚ナビゲーション、2Dグリッドワールドにおける視覚タイリングなど、複数の空間推理タスクにおいて、LLMsの空間推理能力が顕著に向上することを実証した。

背景: 従来のLLMsは言語理解において顕著なパフォーマンスを示してきたが、空間推理という人間の認知の重要な側面に関しては、その能力が十分に探求されていない。この研究では、人間が未見の物体や行動を心の目で思い描く能力にヒントを得て、LLMsがその推理過程を視覚化し、空間推理を行う能力を引き出す方法を提案する。

方法: VoTプロンプトを用いてLLMsに対し、その推理過程を一連の視覚化ステップとして生成させる。具体的には、自然言語でのナビゲーション、視覚によるナビゲーション、2Dグリッドワールドでの視覚タイリングなど、複数の空間推理タスクを通じてこのプロンプトの有効性を試験した。

結果: 実験の結果、VoTを用いたLLMsは、従来のテキストや画像を用いた多モーダルモデルよりも優れた空間推理能力を示した。これにより、LLMsが内部の状態を視覚化し、それに基づいて推理を進める能力があることが示された。

議論: VoTプロンプトはLLMsに「心の目」を通じて内部の状態を視覚化させ、推理過程を具体的に導くことで、モデルの空間推理能力を大幅に向上させることが可能であると結論づける。これにより、言語モデルが空間情報をどのように処理するかの理解を深め、新たな研究の方向性を提示する。

新規性: 本研究は、LLMsが推理過程を視覚化することによって空間推理を行う能力を初めて実証した点において、先行研究と比較して新規性がある。

限界: この手法は、高度な

LLMsに依存しており、よりシンプルなモデルやより複雑なタスクではパフォーマンスが低下する可能性がある。

応用可能性: VoTプロンプトは、教育、ロボティクス、自動運転など、空間的認識が重要となる様々な分野に応用可能である。

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