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詩117 🐞ジッターバグ・ラブ


ふたり、 くじらになった夜


明け方まで 吠える 吠える。



不器用な、 僕のロマン。

欠片ほどのロマンをも、 持つことさえ

許さない この世の中。



毎晩 毎晩 

ロマンに、 喰い殺される 夢を見る。



まるで、 歩く 承認欲求。



欲の深さが、創りだした世界。

どうやら、
この世は幻想らしい。



ほころびだした、 魂の糸を たぐり寄せれば、


彼女の、 スカートの丈は
短くなるばかりだ。



幸せの、 量は 決まっているという。


その幸せの、 価値観の基準は、

誰の基準なんだろうか。


はたして、 僕は 

幸せなんだろうか。



知識を、得るための 借金。


その、 得た知識で、

借金は 返せるのか。


考えるばかりで、 

行動できない タイムパラドックス。


メビウスの輪。


終わりの見えない ループ。



ふたり、 くじらになった夜。


明け方まで、 吠える 吠える。


淡水魚には、 泳げない、

小さな海が、

そこには 広がってた。
 


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