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集客メールの打ち方でどれほどウェビナー申込者は増やせるのか?運用についてご紹介します!

こんにちは。
株式会社システムインテグレータの佐藤です。
先日ウェビナー運営に関する記事を書いたのですが、集客のほとんどはハウスリストに対してのメール配信からであるという会社さんも多いのではないでしょうか?
弊社でもカンファレンスのような企画の場合広告の運用もしますが、それよりも小規模なものはメールでの集客にフォーカスしています。
今回はそんなウェビナー集客のメールをどのように運用しているかについて、ご紹介したいと思います。
集客メールの工夫が出来ていなくてお悩みの方の参考になればうれしいです!


大前提:集客はリストと企画次第!

細かいメールの打ち方に入る前に押さえておきたい重要なポイントは、そもそも企画やリストによって反応が大きく異なるという点です。
この前提と押さえていないと「なぜこのメールの開封率やクリック率が低いのか」を見誤ってしまいます。
どれだけメール上のテクニックを盛り込んでも、配信するリストに対して企画が刺さっていないと反応はイマイチですので、メールの打ち方さえ変えれば大きく変わるかというとそうではないということは、ウェビナーに関わるメンバー全員の共通認識にしておくと、変なコミュニケーションのズレがなくていいと思います。

じゃあメールの改善は無意味?

「リストや企画次第なら、メールの工夫は無意味?」と思われたかもしれませんが、そんなこともありません。
元のメール次第ではあるのですが、内容の工夫次第では10~20%程度申込者数を増やすことができると思っています。
メールの工夫のポイントは後述しますが、基本的には

  • どうやって開封率を高めるか

  • どうやってクリックスルー率(開封後のクリック率)を高めるか

  • どうやってクリックの質を高めるか(CVRの高いクリックを増やすか)

の3点になります。
これらを意識したメールの書き方のセオリーは、世の中にたくさん溢れているので、詳細はそちらにお譲りするとして、ここからはセオリーをもとに、どのような改善の運用をしているかについてご紹介していきたいと思います。

最初の件名A/Bテストが明暗を分ける!

弊社の場合、1つのウェビナーに対して、3~4回ほどメールを配信します。
1通目はセオリーに忠実に、何が得られる企画なのかを読み込まずにシンプルに伝わる構成でメールを作成します。
ですが、セオリー通りにやっても反応がイマイチなことは結構あります。
先述した通り、企画が微妙だった場合ですね。
どんなに自信がある企画でも「本当にそうなのか」という仮説検証(A/Bテスト)を飛ばして、単にセオリー通りにメールを作成して送ってしまうと、反応が微妙だったときに改善の打ち手が一手遅れてしまうことになります。

最初に検証すべきことは、「この企画タイトル、刺さるかどうか」です。
ですので、件名および本文中のタイトルについてA/Bテストを最初のメールで必ず実施することにしています。
例えば、「AI」と「今まであきらめていた」という要素のどちらが刺さるのか、というのを判断するために以下のような件名のA/Bテストしたところ、

パターンA:【〇〇様】AIが外観検査自動化の壁を打破!今まであきらめていた検査も自動化ができるように
パターンB:【〇〇様】今まであきらめていた外観検査自動化を実現!AIが打破する自動化の壁

開封率はほとんど差は出なかったのですが、パターンBのクリックスルー率が10%程高いという結果を得ることができました。
本文はほとんど変えていないのですが、件名で大きくクリックスルー率に影響があるという結果でした。
最初の配信で、「AI推しじゃなくて、これまで諦めていた人推し」というのがわかったので、2回目以降の配信も表現をそちらに寄せることで、さらにクリックスルー率を改善させ、LPのバナーや表現も合わせることでCVRも最初の配信よりも改善させることができました。

このプロセスを踏まずに、「ヤバい、反応が微妙…」となってしまうと、あと配信のチャンスはあと2~3回となりテストをして改善している暇がありません。
簡単で構わないので、最初に企画そのものの仮説検証のためのA/Bテストを実施することをおすすめします。

クリックしたけど申し込んでいない人向けの配信

当然ですが、クリックすらしていない人と、クリックしたけど申し込んでいない人では関心の度合いがまるで違います。
関心が高いことがわかっているのに他のクリックすらしていない人と同じ内容のメールを送るのはとてももったいないです。
クリックしていないグループとクリックしたグループでメールの内容を分けて送信すると、

  • 開封率:2.5倍

  • クリックスルー率:5.7倍

  • CVR:4倍

という結果になったこともあります。
送信数に対してのクリック率が14倍になって、CVRが4倍なので、56倍の効率で申し込みを獲得することができたという計算になります。
ここで重要なポイントは、「なぜクリックしたのに申し込みはしなかったのか」を考えてメールを作ることです。
企画内容にも多少よりますが、クリックしたのに申し込まない理由の多くは、

  • 日程が合わない

  • ちょっとは関心あったが、わざわざ時間を取るほどではなかった

  • なんとなく(言語化できない)

といった感じだと思います。
全く関心がない場合はそもそもクリックしないので、一定の関心はあるという前提で考えていいと思います。
なので、

  • 先日のご招待、お申し込み忘れはありませんか?(手厚い感を出し、なんとなくに対するフォロー)

  • 課題解決の役に立つと思うので、改めてご案内します。(関心と合致していることを思い出してもらう)

  • 申し込んだらアーカイブもスライドも見れますよ(日程が合わない人向けのフォロー)

のような構成で、プレーンなテキスト風で個人宛に送られているようなメールとすることで、上記のような大きな反応を得ることができました。

ちなみに、「これだけ反応がいいのであれば、もうリスト全体にこのメールの送り方でいいのでは?」と考えて、全体に送信したこともありました。
結果としては、

  • クリックスルー率はかなり良くなった

  • CVRは落ちた(結果CV自体が増えなかった)

  • オプトアウト率がかなり悪くなった

という結果でした。
受け手を意識しないとこういう失敗につながってしまうので、本当に注意しないとなりませんね。

前日・当日朝の最後のメール

開催が先のセミナーの方がどう考えても予定調整しやすいのですが、ギリギリになった方が反応がいいというのは面白いですよね。
ですので、ギリギリのタイミングで「最後の告知」としてお知らせするのはとても有効な施策です。

このギリギリのタイミングですが、当日朝が一番利くというのをよく耳にするのですが、前日と当日でテストを何回かした結果、弊社の場合はあまり差が出ませんでした。
なので、運用上楽な前日を今は採用しています。

また、開催まで時間があるタイミングで、「申し込みは本日まで」としたテストをやったこともありますが、これはイマイチでした。
やはり「本当にギリギリ」というのがポイントみたいですね。
これは「見られたら見る」くらいのライトな方が多いからかと思うのですが、当日の話なので歩留まりも悪くなく結構視聴していただけるので、マスト施策ですね。
企画がズレていない場合、CVでいうと最初が良くて、2,3回目がへこんで、最後が戻るみたいな動きになることが多いです。
やっていない方はあまりいないかなと思いますが、できるだけ多くの方に参加いただくという観点においても重要な施策ですので、漏らさずやりきるのが大切ですね。

でもメールにそんな時間をかけられないという方へ

1人マーケターで、膨大な企画を並行で回しているような環境では、正直一つのメール作成に割ける時間はあまりないですよね。
冒頭に前提として書いた通り、企画とリストの方が集客には影響が大きいので、そうした環境ではメールよりも企画に時間を割いた方がよいでしょう。
ただ、あまりを時間をかけずにちょっとでも改善をしたい、という場合は、My GPTsの活用をおすすめします。
メールの構成のパターンを作成し、Knowledgeとして参照させることで、手軽にメールの叩きを作成することができます。
プロンプトを工夫してやる方法もありですが、毎回プロンプト書いて修正する時間ももったいないので、「〇〇という構成で、こんな感じでメール書いて」というレベルの指示で叩きを出してもらう方が効率的です。

ちなみに、過去の件名と各指標のパフォーマンスをGPTが分析できる状態にし、それを参考にメールを書いてもらうということをやってみたことがあるのですが、あまりいい内容が生成されなかったので、セオリーやこうしてほしいというパターンだけシンプルに入れておくのが使いやすくていいと思います。

最後に

いかがでしたでしょうか?
少しでもウェビナー集客メールの作成のお役に立ててもらえたならうれしいです。

そんなウェビナーやイベントに力を入れて取り組んでいる弊社ですが、いろんなポジションで採用を実施しています。
ぜひ興味があれば、採用ページをご覧ください!

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