【質問箱】トランス女性は邪魔な存在かにトランス男性の私が回答する

2024年4月28日 18:53

ども、Hikaruです。
note休止中の間、X（旧 : twitter）では質問箱の受付もしていました。

Xやnoteでメッセージを送るには　身元を明かす必要がありますが、質問箱では匿名で質問を送ることができるため、照れくさいことや、聞きづらい質問する心理的ストレスを緩和することができ、ざっくばらんな問答をすることができる、というメリットがあります。

聞きづらい質問の中には、単純に質問することそのものが失礼なのではないか、という心配によるものの他に、匿名を良いことに質問者の人間性を疑うような、失礼な質問をするパターンがあります。

私は基本的にどのような質問や投げかけであれ、回答するようにしています。
一般的な質問については同じような疑問を感じる方が潜在的に多いために、回答すること自体に意義があると考えます。

一方で失礼な質問や投げかけについて回答することは、日々性同一性障害の当事者が受ける心無い言葉を可視化し、読む方へ実態を理解いただくためにやっているものです。

またこのような心無い言葉に対しどのような対処方法があるか、私の回答例をサンプル1として、当事者に対しては提示しているものです。
ほとんどの場合言われっぱなしで心に抱えて悩みや苦しさを解消できない当事者が多いところ、一例ですが私の回答を以て少しでも助けになればと考えています。

【質問箱】トランス女性は邪魔な存在か

性同一性障害に関する諸問題についてご存知でない方は、何のことだか全く意味も質問者の意図もわからない質問だと思います。
私が回答する上でまず注意したことは、そもそも「トランスジェンダー女性」とは何であるかということです。

そもそも「トランス女性」とは

回答について、いくつかにパート分けして補足します。

質問が特定の集団のヘイトにかかるものである以上、慎重に扱う必要があります。
「トランス女性」という言葉をそもそも聞いたことがない方が多いのではないでしょうか。
恥ずかしながら性同一性障害の当事者である私も最近知りました。トランス女性とは何で、その範囲はどの程度であるか予め明らかにする必要があると考えました。

「トランス女性」自体の説明の他に、トランス女性に含まれないものについても述べましたが、これはトランス女性の理解が一般には知られていない状況であると私自身は感じており
単純に「女装している身体的男性」を思い浮かべてしまう方が多いと想定し、様々な方がいらっしゃるために混同する可能性が非常に高いと考えたため、それらを考慮して述べたものです。

ただひっそり生活しているトランス女性が全く別の属性の集団と混同されることで、当事者は肩身が狭い思いをしているという事情があります。

否定する • 回答する以前に、あなたは「トランス女性」に会ったことがありますか。

結論を一度提示し「トランス女性」の実態に見識があり、想像だけで回答をするのではないことを説明

トランス女性に会ったこともないのに回答するのは机上の空論であるから、実際にお会いした経験があることや、「邪魔」と言われた存在もまた1人の人であることを質問者には理解いただきたく、説明を試みました。

変質者と混同されてしまう「トランス女性」

予め述べますが、先の質問箱の回答でトランス女性では無い例に挙げた方は職業や趣味の範囲の方で変質者ではありません。

この他「トランス女性」は性犯罪を行うような変質者と混同され、心無いことを言われたり差別される現実があります。

現在（2024年4月28日時点）ではまだ実現されていませんが、手術をせずとも戸籍上の性別を男→女へ変更できる可能性が示されました。
現に女→男へ戸籍上の性別を変更する事例は続々と出て来ており、手術無しでの男→女への実現も時間の問題かと個人的に考えるところです

上記の質問についてもまた改めてnoteに認めるつもりですが、粗めに申し上げると手術無しで男→女に戸籍上の性別を変えると急にトランス女性が女子トイレに殺到するようになることはありません。

また性犯罪を行うために過度な身体負荷や副作用による疾病の発病の可能性が十分にあるホルモン治療を何年も行って、別の性別での生活歴を何年も積んで、裁判所に申立までする犯罪者がいると考えることはあまりにも非現実的で

そもそも性犯罪にあたって戸籍上の性別を男→女に変えることは何の免罪符にもなりません。ただの犯罪です。
結局ただの犯罪で処罰されるだけのことに、意味もなく診断書を取って「GIDを悪用」しようという人は、そもそも悪用できていないので、つまるところアホとしか言いようがありません。

性同一性障害の当事者間でも無理解や偏見、差別がある

当事者の実態が知られていないのでなおのこと知られるはずもありませんが、性同一性障害の当事者間でも無知•無理解、差別があります。

一般の方で「性同一性障害なんて存在しない！」と思っている方も実際いらっしゃいますが、そのよう方から見ればトランス女性もトランス男性である私も一律に「邪魔」ですから
トランス女性にのみを「邪魔」と表現し、おそらく私に共感求めているであろう質問者はトランス男性であると見るのが現実的ではないでしょうか。マジョリティから見ればトランス女性もトランス男性も一緒です。

トランス女性はそもそも似て非なる、いわゆる夜職の方（トランス女性であり、且つ夜職をしている人も少なからずいますが、あくまで職業であって、全ての方がトランス女性でもありませんから、トランス女性＝特定の職業の方と結びつけることは誤りです）や変質者と混同されることがあり「手術をしないならそれは性同一性障害ではないのではないか」という偏見も合間って、現状差別の対象となっているトランス女性とトランス男性を一色単に「邪魔」とみなす風潮に、質問者は嫌気がさしたことでしょう。

質問者としてはトランス女性ばかり取り上げられ、風評被害でも受けている認識でしょうか。

他者の人権をおろそかにする主張に、何ら正当性はありません

私は実際にお会いしたトランス女性の方を思い浮かべて、この方に「邪魔」と言われたことと同じように感じますから、私はそのようなことを言われたら許しません。

性同一性障害の当事者は日々心無いことを言われたり、直接言われた訳で無くとも差別的な主張が平気でまかり通る現状に恐怖したりしています。

これら問題に対処すべく、取り組むべき課題は山積みなのですが、ひとつひとつ解消していくためには正当な主張が必要です。

性同一性障害の存在を認められたいのであれば、トランス男性だけでなく、トランス女性の存在を認めましょう。
手術無しで戸籍上の性別を女→男に変更したいなら、男→女に変更することも肯定しましょう。

当事者の中で主張される片方だけ良くてもう片方はダメだという主張は、一般から見れば認めるに値しません。

自己の人権を認められたいなら、他者の人権を認めることから始めませんか

他者の人権をおろそかにしてまでする主張は正当性がなければ、持続性もありません。
運良く認められたとしても、時が経てば潰えます。とすれば主張するだけ意味がなく時間の無駄です。

戸籍上の性別を変更できる、という特例法ができてから2024年で20年が経ちますが、当事者が抱える問題は未だに山積みです。
これ以上遅滞させないためにも、当事者間の差別はやめて、より進歩するよう連帯しませんか。

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【質問箱】トランス女性は邪魔な存在か にトランス男性の私が回答する

【質問箱】トランス女性は 邪魔な 存在か