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人気コスプレイヤー(インフルエンサー)"ごっこ”と、推し活に潜む「共依存」

今回は、コスプレイヤーの私がSNS断ちをして気づいたことを書いていきます。ちなみに、タイトルには「人気コスプレイヤー"ごっこ”」と書いてますが、SNS断ちをすることで、まず、私がいかに、コスプレイヤーとしての活動に時間と精神を奪われてたか気づきました。

むしろ、気づいてしまって、「こんなことに時間とお金を使っていたのか」と恐ろしいくらいです。

ちなみに、SNS断ちに至るまでの背景や今のコスプレSNS(主に旬ジャンル)について書いた記事は(↓)です、

ネット上では、界隈で人気のコスプレイヤーさん達が美麗な写真を上げ、細やかなファンサービスに勤しんでいる姿を見ると思います。あれだけ見ると、一見華やかで、キラキラしているように見えると思います。
私は、一応、一時期だけ、某ジャンルのちょっとした人気レイヤーだった身として、界隈で目立っているレイヤーさん達と交友していた身としての「ネット上の演出と、現実」についても少しだけ書きたいと思います。
ちなみに、えなこさんのようなグラビアに振ったプロレイヤーさんは今回の話では「例外」となります。ファンティアとかをガンガンやってる女性キャラのコスプレイヤーさんではなく、あくまで今回は趣味の範囲の中で目立ってきている男装寄りのレイヤーさんをテーマにしてます。

ただ一つ言えるのは「本当に成功して充実している人が、SNSで(しかも趣味で)わざわざ絶え間なく自分の煌びやかな日々をアピールするか?」ということです。


※最初に:かなりぶっちゃけて書きました

私は、SNS断ちの一環で、コスプレSNSから離れようと思い、その決意を促すべく、そして、そこまでの自分の心境をまとめるために、半ば自分のためにこの記事を書いてます。
正直なところ、これからコスプレをやろうと思っている人、コスプレ界隈に夢を見ている人、好きな人気コスプレイヤーさんがいる人が、この記事を読んだら、きっと「幻滅」します。
そして、私がここに書いた内容は、あくまで私が知りえた範囲の体験に基づいたネガティブ寄りのものなので、コスプレイヤー、ひいては人気レイヤーさんの全てを表象するものではないです。それも踏まえた上で、読み進めてもらえたら嬉しいです。

SNSの数字に支配され、人生の時間を浪費

正直なところ、SNS断ちをして我に返ったことの一番は「私は数字に支配されていたと気づいた」ことです。現役でツイ廃しているレイヤーさんたちと同じく、私も立派に「数」の魔力に支配されていました。SNS断ちをしたら、より明白に気づきました。

どういうことかというと、いいね数・フォロワー数が「報酬」に値する脳内刺激になるんです。でも、SNS自体がそうやって作られてるから、そうなるのは当たり前ですよね。
私が「明白に気付いた」というのは、その事実ではなく、行動原理の多くが「コスプレイヤーとして良い反応を稼げるか」に無意識のうちになっていたということです。そして、コスプレイヤーの人たちと一緒に遊ぶようになると、その行動原理に疑問を持たなくなるんです。そもそも、その時点で「集団の狂気の始まり」だったんじゃないかとすら私は思っています。

ちなみに、これに気づいてしまった今となっては、もはや、恥ずかしさが勝ってしまいます…。

ちなみに、狭い界隈ではコスプレイヤーさんって著名人扱いですけど、それは、レイヤーさんじゃなくてコスプレしてる「キャラ」が好きだから、写真を見てレイヤーさんを好きになるんですよね。
だけど、コスプレイヤーの中には、その人気・チヤホヤを自分の人気と捉えてしまい、著名人か何かになった気持ちになってしまう人もいます。コスプレの魔力と刺激は強いですからね。

冒頭にも書きましたが「本当に充実している人は、充実アピールなんてしない」んです。加工だらけの自撮りで「これ、コスプレしてない私です(ドヤァ)」という写真をアップし始めた辺りから、現実錯誤が始まるのかなぁって思います(個人的見解)。

敢えて誤解のないように書くと、コスプレ界隈を否定しているわけでも、SNS自体を否定しているわけでもないです。もちろん、芸能人の人たちだってSNSを活用していますし、健全なSNSライフを送れている人もいます。
ただ、自分の行動が「SNSでの報酬(いいね)をもらうため」という原理に偏ってきた場合、正直、ちょっと危ういし、健全ではないように感じます

例えば、多くの人に本当の意味で影響を与えているスポーツ選手(大谷翔平選手、羽生結弦選手)は、そもそもそのスポーツが好きで、それを愚直にやっていった結果、色んな人に影響を与えています。
また、芸能人の人たちだって、彼らのメインはSNSの更新ではなく、メディア出演、ドラマ出演、CM出演、雑誌などです。

コスプレイヤーとして「好きなキャラをコスプレする」という行動原理って、楽しさありきで、クリエイティブで、とても良いと思います
でも、もし始まりがそうだとしても、その行動原理が段々と「SNSで目立つため」「いいねをもらって「報酬型」の脳内刺激をより多くもらうため」になってきたら、もはやそれは、SNS開発者が狙った通りにSNSにハマり、生活をSNSに支配されつつあるユーザーの一人であり、SNSの奴隷ではないかと思います。

日々の行動が「SNSでどうアピールするか」ありき

最初は「楽しくて始めた」人が大多数のコスプレなのに、気づいたらこの「SNSの奴隷」になっている人は多くいます。
なぜなら、みんないつも「写真のいいねが増えない」とか、そんな話ばっかりしているし、アフターで出てくる話題で多いのは「誰が界隈で人気が高い(フォロワー数が多い)か」とかでした。

もちろん、反応がないより、あった方が嬉しいです。でも、自分の行動が、SNSでの「いいね」という報酬をもらうためのものが確実に多くなっていったんです。
レイヤー友達との撮影後のツーショはもちろん、美女達(笑)とお食事行ったよレポ、可愛い服を買ったら「買い物してる私見て!」と自撮りアップ、それがどんどん過熱すると、素晴らしい仕事をしている自分アピ素晴らしい友人達に愛されてる自分アピ素顔も美女でオシャレな自分アピへとエスカレートしていきます。

こんなことして、いったい誰のための人生なんでしょうか?
でも、私のタイムラインは、こんな投稿で溢れてました。そうすると、それが当たり前になってきちゃうんですよね。チャイナ服で公園で「美女たちとチャイナ服!」とか言って変なポーズしつつ数人で撮ってるアラサーレイヤーの写真とかが、普通にタイムラインに出てくるんです。

私も、SNS断ちをすることで、私がどれだけ数字(いいね数、フォロワー数)に気を取られていたか気づいたんです。正直なところ、数字を気にしながらやる活動は、終わらない比較の中で、結構なストレスでした。「趣味なのに」おかしな話だと思います。

ほぼコスプレ関係で完結した人間関係と、高すぎるセルフイメージ

コスプレ界隈には、普通にコスプレを楽しんでいる人も多くいますが、バズって人気を得たレイヤーさんや人気欲しさの目立ちたがりのレイヤーさんは、人間関係がコスプレ一色になり、プライベートの人間関係もコスプレのみで、ほぼ毎週撮影に行っていて、SNS上では人気取りの営業のためにタイムラインに朝から晩までいる感じの人もちらほら見ます。

正直、私が一番関わりたくないタイプの人たちです。

こういう人気レイヤーさんや目立ちたがりレイヤーさんの周りには、必ずと言って良いくらい、その人を無条件に褒め称える「取り巻き」がいます。
女性キャラのコスプレをする人たちの「取り巻き」は言うまでもないですが、男装レイヤーの場合の取り巻きは女性カメラマンや初心者系の女性レイヤーとかになり、彼女らが必死に「XXちゃんの○○のコスプレは世界一!」と言って持ち上げます。これも共依存の一種だと思いますが、彼女らも罪深いです。

そしてこうやって、現実世界と乖離した、高すぎるセルフイメージの虚構にハマっていくんだと思います。

少し前も、人気レイヤーになりたくて必死な男装レイヤーさんと会って話しましたが、最初から最後まで「イケメンで人気者の自分が話してあげてるから、ドキドキして惚れちゃったでしょ」みたいな感じのナルシズムが全開でした。正直「こりゃあ、良い感じに仕上がってきてるな…」と思いました。
この男装レイヤーさんが、勢い余って私生活でもこんな挙動をしてないことを祈ります

一般人の評価は、基本的にもっと冷めたものだと思います。その位に冷静に見ないと、私生活では「ただの痛い人」になってしまいますね。

人気レイヤーの「キラキラ生活」と、推し活に潜む「共依存」

知り合いの、医療現場で臨床心理に携わってきた人が言っていた言葉で、
「推し活は、ある意味共依存だ」
というものがありました。

推している方も推しの対象に依存していますが、推されている方もファンに依存しているんです。いいねが減って落ち込む、フォロワーが減って動揺するのも、そういう行動原理からです。

「共依存」してるファン達のためにやる、コスプレ

私が人気レイヤーの人達と交友していた時、彼女らの一部は「流行りそうだから」という理由で、誰よりも早く流行りのジャンルに手を出していました。キャラ愛じゃなくて、流行に乗って数を稼ぎたいから、そこに乗っかるんです。私も商業レイヤー時代、一時期、同じようなことをしていました。でもそれは、正直なところ「地獄」でした。大して思い入れのないキャラを「流行るから」「人気だから」という理由でやる

正直、今も、人気レイヤーさんは、一生懸命それをやっている人が実に多いです。仕事として割り切ってやるなら良いですけど、趣味でこんなスタンスだと、つらいです。
お金と時間を費やす趣味活動で、周りが良いと言っているものを、「流行に乗っかるため」にやる

申し訳ないけど、今の私だったら、このお金で、ちょっとお高いカフェに行って、美味しいものを食べます。コスプレ活動って、お金も時間も物凄くかかるんですよね。

私が言いたいことは、フォロワー数が多くて目立っているレイヤーさんは、一見すると「楽しい~!」「私達最高!」みたいなオーラ全開に見えます。
でも、実際は、あの立ち位置を維持しようと必死な人も多いんです。だから裏で大量の悪口が出回るんですね。人気レイヤーのAさんとBさんが仲が悪いとかの話もザラでした。
人気レイヤーの人は、何を拠り所にしているかというと、そのレイヤーさんを「推している人たちの数」なんです。
人気ジャンルを我先にと渡り歩くのも、そういう理由からです。

コスプレイヤーの推し活界隈は、実は、思った以上に双方向の依存から出来ているんじゃないかとすら思います

表向きは派手アピールでも、実態は万年金欠

そして、これは、あくまで私の体感ですが、コスプレイヤーさんは金欠が本当に多いです。みんな、お金がないんです。驚くくらいにお金がないんです。コスプレイヤーさんとのアフターは、サイゼリヤとかが多いです。あと、レイヤーさんは一人暮らしではなく、実家住まいがかなり多いです。

そりゃあ、ウィッグ、衣装、カラコン、スタジオ、移動とお食事…と、コスプレに掛かるお金って莫大ですしね。ついでに言うと、撮影~SNS営業まで、かなりの時間も奪われます。なのに、みんな、SNS上では、ゴージャスな生活をしている自分をアピールしたがるんです。

前に読んだ別のnoteの記事で「コスプレイヤーさんの知り合いの仕事が皆ひどすぎる、フリーターやアングラ系とか、そんな人らがザラにいる」と書いていた人がいて、「職業差別だ、そこに貴賤はない」と言われていました。
私は、レイヤー目線で、この人の言わんとしていることがわかります。要するに、仕事の肩書じゃなくて、仕事へのスタンスなんです。

あるジャンルの人気レイヤーさんが、それまでは本当に普通の感じだったのに、旬ジャンルに一足早く手を出したおかげか、物凄くバズり、人気レイヤーとして一躍持ち上げられるようになりました。その途端に「美しい私の普段の姿」と言わんばかりの自撮りが増え、挙句、仕事を辞めてニートになったと聞きました。
彼女のSNS上では、日々、レイヤー仲間の爆美女たちとのお食事会や、オシャレでキラキラした生活を送る自分がアップされ続けて、依然、ネット上では、キラキラバリキャリ美女としてのセルフプロモーションで、ファンたちは彼女を褒め称えてました。でも、裏では、彼女は更にコスプレに没入し「仕事辞めたから毎日撮影できるから!」と息巻いて、流行りのジャンルに次々手を出し、ライバルとなりうるレイヤーさんの悪口を必死にばら撒いて必死にSNSに張り付いてました。

正直、キャラの力でバズることで「人気者」扱いされ、セルフイメージだけ過剰に高まって、それで現実社会に向き合うのって辛いと思います。

SNSでの営業やアピールに大量の時間を割けるのは「暇な人」

冒頭で紹介した記事「オタク(コスプレイヤー)がSNS断ちに至るまでの 「幸せの気づき」」でも触れてますが、目立っているレイヤーさんって、それだけSNSに張り付ける時間が長い人が基本的に多いので、言ってみれば「暇な人」が多いです。

なので、どういうことかというと、人気レイヤーさん・目立っているレイヤーさんと実際に会って「コスプレ抜きだったら関わりたくない人だ」と思わされたことが何度となくありました
加工後の写真は確かにある程度キャラになりきっていてお人形のように綺麗ですが、「それだけ」なんです。コスプレ以外にあまり何もないんです
そして無駄にプライドが高くて、口を開けば悪口や噂話、狭い界隈での自分が如何にすごいかという自慢しか出てこないんです。

そりゃあ、コスプレにあれだけお金と時間を投下していたら、そうなるのも無理はないと思います。でも逆に、私はそういう人を何人も見てきたおかげで「ああならないようにしなきゃ」と反面教師に出来ました
医療事務をやっている子が「オペ大変だったの~!」と医者であるかのようなアピールをしたり、大して仲良くない人らとの食事を「美人たちとランチ!」と自撮りしたり、怪しい情報商材を売っている子が「私は経営者です!」と豪語したり…レイヤーさんの盛り具合はすごいです。

コスプレの華やかな世界から抜けられなくなる

自分への自戒も込めて、散々界隈についてディスらせてもらいました。そして、人間関係含めてこの界隈にどっぷりになって、お金も時間も使い、狭い界隈での著名人”ごっこ”をしたままで行かないで、本当に良かったです
最近は、幸いにもコスプレには足半分くらいしか突っ込んでおらず、残り半分はプライベート(職場や学生時代)の人間関係で構成されていました。

一見、SNS上で見ると、目立ってる系のコスプレイヤーさんの華やかさって凄いんです。生活に余裕もあって、綺麗な仲間たちに囲まれ、派手でオシャレな生活してて、しかも本人も超絶美人さん…!これ以上のないハイスペック美女のようなキャラを演出している人もいます

私も、そういう人物像を期待して、実際に会った人たちに何度となく驚かされました。ネット上のキラキラと全然違うんです。そして万年金欠で、仕事も何をしてるか分からない人も多いです。
でもプライドだけは高いんです。むしろ私が仕事で関わった、芸能人や著名アイドルの方々のほうが全然腰が低かった

(加工後の)顔は綺麗だけど、結局そこしかない

ボロクソ書いていてすみません、でも、私も当時からレイヤー仲間・カメラマン仲間と話してましたが、
「コスプレ界隈って何だかおかしい人が多い」
です。私も、コスプレ界隈で一時期人気レイヤーみたいに扱われていた時期もありましたが、今は、リアル第一で、一線引いてこの世界を見ようと思っています。

今回は、界隈を一歩引いてみているレイヤー友達・カメラマン友達との間で出る話題について思いっきり書きました。コスプレSNSではこんなこと書けないけど、やっぱり、あの世界は異質だと思う。私も10年以上いるけど

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