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【編集後記】2024年東京科学大学合作 OTOMASUKAZUYA CAPRETTORE 非常識視点

この記事は東工大科学大音MADメドレー制作プロジェクト「2024年東京工業科学大学合作 OTOMASUKAZUYA CAPRETTORE」の編集後記、ネタ解説、お気持ちをこの私、非常識視点でつらつらと書き綴ったものです。


はじめに

初めましての方は初めまして。そうじゃない方はおはこんばんちは。姑息な音MAD制作者の非常識(固有名詞)です。私が今回「2024年東京科学大学合作 OTOMASUKAZUYA CAPRETTORE」を企画した首謀者です。皆さん、動画の方は楽しんで頂けたでしょうか。いやぁ疲れた疲れた。なにせ音MAD制作は僅か数秒の部分を作るのにウン時間もかかるものですから、そのメドレーとなるとその大変さは言うまでもないでしょう。実際、計画が始動した2023年11月から完成した2024年4月の実に半年間、私はこのプロジェクトに暇という暇を全て投入することになりました。

しかし、もしあなたが私と親しい間柄の人間だとしても、私のこの半年間の動向はあまりご存じでないはずです。そりゃ、全てが完成するまで作ったものを大っぴらに公開することはできませんからね。進捗をツイートするにしてもせいぜい編集画面のスクショを投稿するのが関の山です。なのでフォロワーの人の目には私が「何かしら作ってるらしいんだけど何をしてるのかはよく分からない付き合いの悪い人」みたいに映ったことでしょう。すみません音MAD作ってました…

そこで、今回の合作の発足から完成までに一体何があったか、私の視点で振り返ってみようと思いこの記事を書きました。こいつこの時こんなことしてたのかーっていう感じでざっと目を通して頂けると嬉しいです。

合作とは

合作とは1つの作品を複数人で一緒に制作することですが、音MAD界隈ではとりわけ音MADのメドレーを曲ごとにパート分けして複数人で制作すること、またはそうして制作された音MADそのものを指します。よくYouTubeやニコニコ動画に「〇〇合作」というタイトルで投稿されていることが多いです。比較的一般人の中でも有名な合作というと、最近では「おとわっか」なんかが有名でしょうか(ニコ動の元動画は既に削除され、現在はその転載が流通しています)。

本合作の発端

東工大界隈にいる人はご存知かもしれませんが、私、非常識は東工大をテーマにしたMADを多数投稿しています。特に、執筆時点の学長である益一哉学長を素材にした音MADはとりわけ有名です。学長本人からしてみればたまったものではありませんね…ボルガ博士益学長、お許し下さい!(懇願)

しかし、先に述べた通り音MADを作るのは非常に大変です。音MADを投稿する頻度は落ちてゆき、ついに1年後期には全く投稿しなくなってしまいました。学業やサークルの活動を疎かにしないためには仕方のないことですが、音MADはこの大学においてもはや私のアイデンティティと化していたので、そんな姿にどこか寂しさを覚える自分がありました。

ところで、音MADをわざわざ作るくらいですので自明かもしれませんが、私は音MADが大好きです。特に、様々な人気曲がMADの圧倒的情報過多な映像と軽快でカオスな音声と共に目の前を駆け抜けてゆく合作は特に気に入っていました。

2023年の11月、自作音ゲーを出展していた工大祭も終わって時間に余裕ができ、手持ち無沙汰な日々を過ごす私はちょうど大谷翔平選手の音MADにハマっていました。

2019年頃に海外の掲示板サイトであるredditに突如として投稿され、海外兄貴に「I regret Google Translating that(Google翻訳しなきゃよかったよ)」と言わしめた大谷翔平選手関連のえげつない怪文書がテーマになっている音MADです。これを漠然と眺めているうちに、自分もこんな大きな合作を作ってみたいなという思いが少しずつ募っていきました。後期は授業が少なく比較的時間があったため、それなら久しぶりに音MADを、なんならメドレーを作ってみようかと思い構想を練り始めました。これが本合作の始まりです。

しかしメドレーを作るのはとても大変なことです。メドレーになっているためただでさえ動画時間が長い上に、全身がサビなので制作で手を抜ける箇所がありません。なので作業量は今まで投稿していた2分程度の音MADとは比べ物にならないことは目に見えていました。さてどうしたものかと何気なくツイートしたところ、嬉しいことに今の相方に合作のお誘いを持ちかけられました。かくして、2人で合作をすることになったのです。

選曲とパート分け

合作は普通、音MADを作る用に作られたメドレーを土台とし、それに音声や映像を肉付けしていく形で作られています。本合作では私の提案で「OTOMAD CAPRICCIOSO」というメドレーを使うことにしました。

これは前述の大谷翔平合作で使われていたメドレーです。採用理由は、マーシャルマキシマイザー、フォニイ、メンタルチェンソーなど比較的新しいボカロ、MEGALOVANIAなどの人気曲、BaqeelaやOshama Scramble!などの音MADで有名な音ゲー曲など、私の癖にぶっ刺さる曲がたっぷり収録されていたからです。また、単純にメドレーとしての完成度が一線を画すものだったというのもあります。

また、制作はメドレーを各曲のパートごとに分割し、それぞれ担当者を割り振る形で作ります。OTOMAD CAPRICCIOSOには全部で22個のパートが存在し、それを2人でどう分けるかで悩みましたが、最終的にお互い作りたいパートをそれぞれ取っていって、希望が被ったところは話し合い、という形にしました。相方に希望を聞いたところほとんどのボカロパートを掻っ攫っていかれましたが、メドレーの選曲で既に私の意見を通していたということでここは彼に譲ることにしました。最終的なパート分け結果は以下のようになりました。私の方が進捗を産む暇があったので私が多く取っています。

進捗はHackMDで管理しました(4/15時点)

タイトル決め

合作のタイトルは基本的に使用するメドレーのタイトルを踏襲して決められるものです(例:おとめっど→おとわっか)。今回もその例に漏れず、最初私は「OTOMASU KAZUYAGAKUCHO」というタイトルを提案しましたが、「CAPRICCIOSOの要素が薄い」と相方から指摘され、最終的に「OTOMASUKAZUYA CAPRETTORE」になりました。「RETTORE」はイタリア語で「学長」という意味で、これは「CAPRICCIOSO」が同じくイタリア語であることに由来します。

サムネロゴ制作

ロゴは私が勝手に作ったものを使いました。私はこういったデザイン系のことに関しては素人なので上手く作れるか不安でしたが、ちょっと前に投稿された「素材が被ったら真島茂樹になる私的合作」のサムネを参考にしてなんとなく素人がそれっぽいと感じるようなものを作りました。

ロゴの色としては金と銀を組み合わせ、益学長(左)を金に、田中学長(右)を銀にすることで東工大と医科歯科の両大学を表現しました。元素材は記者会見の動画ですね。

一番注目して欲しいのは「東京工業大学」の「工」に益学長がパンチをしていて文字が若干潰れてるところです。これは界隈では有名ネタですね。東工大の正門の「工」の字がなぜかこのように潰れているのです。更に皮肉なことに、このネタの元祖の人は東工大生ではなく、東工大を破り国際卓越研究大学に選ばれた東北大学の学生なんですよね…東工大が卓越できなかった原因はとうっ!こうだい!されたことで謎の力が働いたからだという都市伝説まであります。

パート制作

それでは私が担当したパートを振り返っていきます。ここではメドレーにおける曲の順番ではなく制作した順番でいきます。小見出しに曲のタイトルとメドレー上での順番、制作期間を記載しておきます。

4.YONA YONA DANCE(2023/11/16~2023/12/31)

和田アキ子さんの「YONA YONA DANCE」です。

一番最初に取り掛かったのがこのパートでした。理由は単に映像が作りやすそうだったからです。私は音MADの映像はオリジナリティを出すよりも原曲のMVを再現する方が好き(オリジナルの映像を作るだけのセンスがない)なので、原曲にMVが存在してかつ比較的穏やかで再現しやすいこの曲を選んだという訳ですね。

しかし初っ端から行き詰まります。サビのMVで円形にうねうねしてるアレの再現をどうするかで困ったのです。そこで、私は益学長が入学式でやった「Congratulations!」の両腕を挙げる動作を切り抜き、それを円形に配置することでオリジナリティを出しつつMVを再現することにしました。…簡単に言っていますが作業は大変ですよ。その動作の動画の全てのフレームを画像として出力して1枚1枚丁寧に切り抜かなければならないのですから。単調な上に適当にやれない作業を数時間も続けなければいけません。まあでも、そんなことは動画編集者なら慣れっこですのでサクッと切り抜いてやりました。

切り抜いた素材を単色化して青白交互に円形に配置し、あとはリズムに合わせて動かすだけ。動画を見ててあれが学長だって気付きましたか?

円単体で表示させてみた

18.MEGALOVANIA(2024/01/01~2024/01/19)

誰も殺す必要がないRPGでおなじみUNDERTALEにおいて、条件を満たすことで分岐するとあるルートの最後の戦闘で流れるBGMです。曲だけやたら独り歩きしていて、ゲームをプレイしていなくても曲だけ知っているという人も多いでしょう。

この18番と続く19、20番目のパートは比較的結びつきが強いため、分割せずにまとめて制作しました。そしてこのパート(たち)、本合作で私が1番力を入れて制作したパートです。なんでかというと、このパートが本合作での1番の盛り上がりだからです。パートはこれ以降にも21と22が残っていますが、これらは本合作のエンディングの役割を担っているのでこの18~20が実質的にクライマックスなのです。

これを作ったのは丁度正月頃ですね。私は陰に生きる者なので当然冬休みに予定はありません。こういうプロジェクトは普段からこつこつ進捗を産んでいくことが大事だと思っているので、特に早い段階でこの重要なパートを完成させればデカいなということもあり正月であることを気にせず部屋に籠もって編集編集。ちなみに年越しの瞬間は流石に作業は中断しましたよ。それよりももっと馬鹿げたことをするためにね。

さて、もしかしたらお気付きかもしれませんが、このパート、例の大谷MADの同じパートをリスペクトしています。これはこのパートに限らず色々なところでやってます。ただ、単にパクりにならないように、また東工大というテーマに合わせるように色々手を加えています。例えばここでは、背景に本館を入れることで学長が煙渦巻き不穏な空気が流れる中ウッドデッキに立っている様子を表現しました。さて、どうして学長はこんなところに立ち塞がっているのでしょうか…?

また、その後戦闘時のコマンドが上から降ってきます。この表現我ながら気に入っています。背景にはロゴのツバメを添えて。これも好きです。

「どうも。」

「いそがしそうで なによりですね。」

「…」

「あなたに ききたい ことがあるんです。」

「すくいようのない あくとうでも かわれると おもいますか?」

「どりょく さえすれば だれでも いいひとに なれると おもいますか?」

「…」

「ふふふふ…」

「まあいいです。」

「しつもんを かえましょう。」

「…あなた ややこしい めに あわされたいですか?」

「それいじょう ちかづくと…」

「こころの そこから こうかい することに なりますよ?」

「…」

「しかたないですね。」

「ごめん うえだせんせい みそこなった。」

UNDERTECH Gルート 益一哉学長戦より

19.THE WORLD REVOLVING(2024/01/01~2024/01/19)

Undertaleの続編、DELTARUNEの曲です。

合作中ではついに益学長との戦闘画面に移行します。レベルやHPは原作を踏襲しています。また、プレイヤーの名前がなぜ手島精一先生なのかというと、彼が「東工大を最初に創ったニンゲンだからです。アンテ履修者はそれが何を意味しているかお分かりですね?そう、主人公は手島先生に身体をほとんど乗っ取られているのです。さて、主人公(を乗っ取った手島先生)は何をやらかしたのでしょう?

「みなさん こんにちは きょうは ステキな日です」
「はなが さいてる それに ことりたちも さえずってる」
「こんな日に 湯島着。 千代田線で 冷たい死戦。」
「間違って私だけ生き残った。」
「ややこしいこと するんじゃねぇよ」

UNDERTECH Gルート 益一哉学長戦より

20.MEGALOVANIA(Camellia Remix)(2024/01/01~2024/01/19)

MEGALOVANIAを音ゲーに多くの楽曲を書き下ろしていることで有名なかめりあさんがリミックスした曲です。

ついに戦いの火蓋は学長の奇襲と共に切って落とされました。サイアクな目ではなく、ややこしい目に遭わされそうな予感がします。どうやら医科歯科(湯島キャンパス)の方は既に主人公の魔の手によってやられてしまったようです。何としても主人公を止めなければならない。そんな中、いつもは温和な益学長は覚醒し主人公に猛攻を仕掛けます。

「もっともえらいてき」は「もっともラクなてき」、「りょうがのニオイがする」は「スシのニオイがする」のオマージュですね。ちなみに益学長は大岡山キャンパスそばにある凌駕のラーメンが大好きです。

途中、主人公の三連撃を華麗に回避するシーンは「おとわっか」の同パートから着想を得ました。

また、三連撃の最後の攻撃を払いのけるのは、二次創作である不信パピルス戦の第二形態のオマージュです。学長つよすぎ…

結局、学長の回避不能の攻撃で主人公は倒されます。迫真のツバメ君、あまりにもオーバーキルすぎる。ちなみに、ここで使われているガスターブラスター学長の素材も一から制作しました。

12.トキメキ☆ボムラッシュ & Oshama Scramble! & マサカリブレイド(2024/01/20~2024/02/14)

スプラトゥーンの「トキメキ☆ボムラッシュ」、maimaiの「Oshama Scramble!」、SDVXの「マサカリブレイド」が入り乱れるパートです。

トキメキ☆ボムラッシュはニコニコ動画に投稿された1本の音MAD(↓)がヒットしたことを皮切りに一躍有名となり、それをリスペクトした音MADが多数作られることになりました。特にサビ部分の斬新な映像表現は多くの人の心を掴み、このパートでもそのリスペクトをメインに映像を作りました。

今までは講義や期末があったため休日など暇を見繕ってちまちま進捗を産んでいましたが、ここから春休みに入ったため一気に制作を進めることができるようになりました。

ボムラッシュの音は益学長の声でとってますが、おしゃまとマサカリの音になってるあの音は一体何者なのか。答えは東京工業大学歌の声です。シンセ化するとあんな風な音にできます。軽快で便利なので他のパートでも多用しています。背景になってる白いやつも東京工業大学歌から取ってきてます。

11.猫祭り & WONDER_WOBBLER & Cynical Joker(2024/02/15~2024/02/22)

チュウニズム(イロドリミドリ)の「猫祭り」、SDVXの「WONDER_WOBBLER」、「Cynical Joker」が入り乱れるパートです。

前から本合作の中のどこかに予備校パートを作りたいなと思っていたので、先例が少なくオリジナルの表現がしやすいこのパートを選びました。東工大の入試科目である英数物化それぞれから1人講師を選出して最強の講師陣を作りたいんですよ〜!数学は接点tに親を殺された男こと荻野先生、物理はそのカリスマ性から熱狂的な信者が多い苑田先生、英語は竹岡先生と森鉄で迷いましたが、東工大英語の解説動画がある森鉄に決めました。化学は当初は坂田薫先生を使おうとしたのですが、いい感じのセリフ素材が存在しなかったのでやむなく鎌田先生に変更しました。映像では時々過去問を挟んでいます。

5.MAD RAT DEAD RAP(2024/02/23~2024/02/28)

カートゥーン風の刺激的なグラフィックに音ゲーとアクションゲーを融合させた斬新なゲームシステムが特徴のゲーム「MAD RAT DEAD」のテーマソング「MAD RAT HEART」を、あの有名ラッパーであるトップハムハット狂が勝手にラップした曲(後に公式化)、それが「MAD RAT DEAD RAP」です。

私は氏の曲はあまり癖には刺さらないのですが、このMAD RAT DEAD RAPはとても好きです。カラオケに入っていない点はちょっと残念ですが…

原曲の歌詞である「最終職歴実験ラットのままじゃ終われない」を見て、これはもう「職歴」を「学歴」に変えるしかないと思いました。最終職歴学部卒のままじゃ終われない。それを無意識下に刷り込むために最後、「院進」「D進」の文字を紛れ込ませています。

6.残酷な天使のテーゼ(2024/02/29~2024/03/12)

皆さんお馴染み、残酷な天使のテーゼです。

私の中でこの曲は「カラオケの定番曲」というイメージがあります。丁度その頃私もカラオケに行く機会があったり、東工大生の間でもカラオケの採点を競うツイートが多くされていたりしたので、じゃあこのパートではカラオケ風の編集をしようと決めました。

アニメのOPではサビは様々な映像が目まぐるしく移り変わるシーンになってるので、ここでもそれを再現するためにありったけの学長素材を投入しています。また、所々原作のオマージュをしています。例えば「TEST TYPE」を「TECH TYPE」にしたりとか、「逃げちゃ駄目だ」を「お理工じゃなきゃ駄目だ」にしたりとか。挙げるとキリがないので一時停止しまくって確認してみて下さい。あと最後の「『志』立てて輝く」は我ながら上手いと思う。

9.神っぽいな(2024/03/13~2024/03/19)

現代を皮肉ったピノキオピーの名曲、「神っぽいな」です。

どんなパートにしようか悩んだ結果、ここでは一旦学長から離れてテックちゃんを主人公にしたパートにしようと思い立ちました。ここで突然、非常識に電流走る。そうだ、テックちゃんを神っぽいなのMVの女の子っぽくしよう!しかし私は絵が描けません。そこで、知人の絵師に依頼して神っぽいテックちゃんを一から描き下ろして頂きました!(図った訳ではありませんが彼女は東工大と間違えられるあの東京工科大学の学生です)

これちゃんとアイマイナちゃんもいるんですよ。めちゃくちゃ可愛いですよね。初見の東工大生をたまげさせたかったので情報は事前に公開しませんでした。wakatteパートから突然「Gott ist tot」なんて言われてこれを出されたら鳥肌モンでしょ(ニチャァ)って思って作りました。みんな初見の反応どうだった?

2回目の「my god」はちゃんと「titech」に変えてあります。音声もね。テックちゃんの声はブルアカのアロナ(CV:小原好美)の声を使っています。素材集めが容易なのと、青い髪で天真爛漫なところが一致していたからです。

また細かい点として、原作では「畢竟」「比況」「卑怯」で韻を踏んでいますが、東工大生は何も卑怯じゃないので代わりに「秘境」を使いました。知名度無いので。

ちなみに、この合作では背後に輪郭だけのクソデカ文字を入れる表現が多用されてます。簡単にエモくできるので便利です。

2.ゴー・トゥ・大都会(2024/03/20~2024/04/03)

超えてはいけないラインこそがスタートラインと言わんばかりの問題児の権化。

偶然にも「大都会」と「大岡山」がよく一致しているので、迷わず「ゴー・トゥ・大岡山」としました。これはメドレーの中では2番目に位置していますが、1はオープニング的な立ち位置であるため実質的にこれが本編の出だしということになります。なので、ここでいかに動画を盛り上げられるかが重要になってきます。それを踏まえて、このパートは軽快で気持ちのいい音声とノリノリの動画で視聴者を惹きつける線でいきました。1から2への繋ぎは個人的に結構気持ちよくて気に入っています。

分かりにくいですが、真ん中の人影は学長です。

1.MAKE IT FUNKY NOW(2024/04/04~2024/04/05)

「MAKE IT FUNKY NOW」、BMS楽曲です。

オープニングに相当しますが、最初からかっ飛ばす訳ではなく、2の盛り上がりに備える「溜め」の役割を与えました。映像は適当に原曲のMVのノリにあうようにいい感じにやりました。

さりげなくメッセージウィンドウはブルアカです。特に意味はありません。

8.Baqeela(2024/04/06~2024/04/11)

owl*tree(onoken)がオンゲキに書き下ろした楽曲、「Baqeela」です。

Baqeelaといえば、プリコネ音MAD「ただいまーっ!!!」(↓)が投稿されてからそれに便乗して多くの音MADに使われるようになった印象です。しかしBaqeelaは本来ゲーセンの音ゲー「オンゲキ」の楽曲です。それがMADによって曲ばかりが一人歩きし、肝心のオンゲキの方は大して有名になっていない現状はセガ3機種虹レの音ゲーマーとして少し思うところがあります。ま、面白いからいっか。

さて、お分かりのようにこのパートはこの合作で一番狂ってるパートです。そもそもwakatte自体が狂ってるというのもありますが。裏で鳴ってる声は、某有名東工大生が童貞であることを知って驚くびーやまの声をシンセ化したものです。半ばwakatteのMADですね。こんな童貞パートの次になるテックちゃんかわいそう(白目)あとよく見ると地味にオンゲキの譜面動画が重なっています。

21.I(2024/04/12~2024/04/17)

The 7th KACオリジナル楽曲コンテストで最優秀賞を獲得し、同じくThe 7th KAC SOUND VOLTEX部門の決勝戦で初披露され会場を熱狂の渦に包んだ、黒魔の「I」です。とりあえず幻想的な世界を表現したかったので光がブワーwwwってやつ(ライトリーク)やぼかしなどをこねくり回しました。すごく綺麗な空間が作れて満足です。

22.Sayonara Planet Wars(2024/04/18~2024/04/19)

同じく黒魔の「Sayonara Planet Wars」です。

スタッフロール的なものを流して終わり。お疲れ様でした。パート紹介見てて思うけどこのメドレー音ゲー曲やけに多いよな…こことかまるで音ゲー曲のバーゲンセールだ…

完走した感想

レベルの高い合格点を超える音MADが作れてとても満足しています。ただ、一方でこの1年間ちょっと音MAD制作にかまけすぎたなという思いもあります。僕は情報工学系ですが大してプログラミングができる訳でも情報の学識があるわけでもありません。私が音MADを作っている間にも周りの人たちはどんどん勉強して強くなっていき、そんな状態に対してこれでいいのかという不信感が捨てきれませんでした。なので今回の合作は、一旦MAD制作を休止してこれからは勉強に励む方向にシフトしていきたいという点での1つの区切りとしての役目があります。こんなデカいMADを作ればあと2年は擦っていられるでしょう。あと…何度も言いますが音MAD作るのは本当に時間がかかります。この8分弱の動画を作るために半年間つきっきりで制作しなくてはいけませんでしたし、相方も終盤は明らかに制作が間に合っていない様子でした。流石に2人でメドレーの合作はタスクが膨大すぎてやってられないと感じました。でも世の中には社会人でありながら短期間かつ1人でそれをやってのける化け物もいるんですから恐ろしいです。

Q.MAD制作はもう止めちゃうの?

流石にそれはちょっと寂しいですから、少なくとも年に1本くらいは動画を作るんじゃないですかね。ただ、ここまで大規模なものは正直もうできる気がしません…東工大生のMAD制作者が何人もいれば話は別ですが、多分そんな人材は何人も生えてはこないと思うので、よくて私含め4~5人の人材が集まればこれよりか時間の短い合作をやるかもしれませんね。あと、もし在学中に益学長が学長の職を退くことになったなら、その時にはまた何か大きいものを作ってみたいです。

Q.動画制作教えてクレメンス

私は他人のものを姑息に真似ることしかできないので私から学べることはそう多くないと思いますが…もし教えて欲しいことがあるならデジタル創作同好会traPに入るとそこに私が所属しているので尋問しやすいと思います。それはそれとして、私が担当したパートがどうやって作られているかとかは機会があれば解説してみたいですね。私は沢山の音MADを見てきて「マジでいい加減にしろ、その音MADの作られ方を知りたいからプロジェクトファイルを見せろっつってんの、そういう隠蔽体質が安倍政権による統計改竄・森加計疑惑隠しを産んでモラルハザードを引き起こしてんだよ、もう終わりだろこの国」と常々思っているので。音MAD制作者って使ってるVSTとかアニメーション効果とかを秘伝のタレの如く秘密にするんですよね。見せろよ。

Q.何のソフトで作ったの?

私は動画編集ソフトはずっとAviUtl一筋です。確かにAdobe君は優秀ですが、この程度のクオリティであれば全然AviUtlで作れます。何より使いやすいしね。音声はReaperで、ピッチの調整は適宜VocalShifter、人力はRVCというAIを使ってズルしました。かなり邪道ですけどね。正真正銘の人力は相方が詳しいと思います。

おわりに

もう書くこと無いな…狂った東工大生の耳鳴り聞いてくれてありがとうございます。それでは皆さん、またいつか。

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