見出し画像

ニキビ跡治療について皮膚科医が思うこと。

皮膚科医ですが、小学生の頃からニキビに悩み今もニキビ跡のクレーターを治療中です。

この3年間でクレーター治療は20回ほどしています。
(フラクショナルレーザー15回、ポテンツァ2回、ダーマペン1回、水光注射2回、サブシジョン1回)

施術の説明するのは伝えたいことが伝わりづらくなるので割愛させていただきますが、ニキビ跡に針やレーザーで細かな穴を無数にあけてコラーゲンの再生を促したり、皮膚の中でひきつれた瘢痕を切断してニキビ跡を浅く小さくしていくもの。

3年間これだけやってかなり浅くなりましたが、化粧しても近くで見たら凹凸はわかるし、写真では距離、角度や光の当たり方によってはクレーターの凹凸がうつるレベル。
(最近のカメラや携帯の画質怖い!笑)

ニキビ跡の相談されるときに、何回やったらよくなりますか?と言われるのが実はすごく困るし辛い!

正直答えがない。
私もこれだけ治療してもニキビ跡はなくならないし、前よりは改善して満足かも!と思っても、写真や肉眼でも光りのあたり方でクレーターが再び気になりだす。

患者さんにも凹凸は浅くなり小さくなるが、平らな滑らかな肌には戻らないとお伝えしている。
患者さんによってもどこまで目立たなくなったら満足するのかも人によって全然違う。

それに患者さんの美容医療に対する期待値が高いことの方が多い。
なぜなら色んなクリニックの写真には良くなった症例写真ばかり掲載されているから。

患者さんの年齢によっても治療効果が違う。
20代前半のできたばかりのニキビ跡を治すのと、30代後半からの古いカチカチのニキビ跡を治すのは雲泥の差。

残念なことを言うとニキビ跡を治療して浅くなっても、年齢とともにコラーゲンが減って皮膚もたるむので、小さくなったニキビ跡もまた引き伸ばされてくる。。。

今30代半ばにしてそれを実感し、永遠にニキビ跡の治療が終わらないと察して、兎にも角にもニキビは予防だと言いたい。

ニキビ跡治療のジレンマのもう一つに、前述のように10代〜20代だったら治療効果が高いが、この年齢だと金銭的に続けられない人も多い。(親の援助ないと厳しい)
それに受験だったり、就活、社会人になったり、環境の変化で治療をやめる人も多い。

私も20代にはニキビ跡にかける時間もお金もなかった。

私以上にクレーターが酷い人はたくさんいる。

正直自分がこんだけ美容施術をできているのは皮膚科・美容皮膚科に携わっているからと理解している。
時間と費用の捻出が可能になり、肌に対する意識も高くなったから治療を続けられていると思う。

患者さんで自分よりニキビ跡治療をしている人は少ない。

だから患者さんが思っている以上にお金と時間がかかる。診察の時に説明してはいるが、患者さんも「わかりました!」と言ってもピンときてなかったり、やってみないと多分実感できない気もしている。

治療の厳しい現実をお伝えしたが、やっぱり肌が綺麗に越したことはない!
肌がいいと気分も上がる。
私も治療を続けられているのは肌が綺麗になっていくのが嬉しいし楽しいから。
ニキビ跡に時間やお金はかかるのは事実ですが、肌が綺麗になっていく喜びを感じながら治療を続けてくださいね♪


ここまで読んでくださりありがとうございました!良かったらスキやフォローしていただけると励みになります☺️♡

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?