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第1860回 不思議なフクロウ ⑴

①http://blog2.hix05.com/2013/02/post-287.htmlより引用の『フクロウ』の首振り

  ※  ①のタイトル写真は題名の「不思議なフクロウ」ということで、あえてフクロウが首を傾げているというふうに取り上げました

   『フクロウ』の首が自在に回転することは今までにも知られていました。最大270°の角度まで回転します。頚椎の骨は12~14あり、哺乳類は7で、鞍状に連結し、スムースに回転できます。左右どちらからも水平方向には320度回せます。また『フクロウ』は正面を向いたまま首をかしげ、頭を上下逆さにできます。網膜のいろいろな部分に像を写して確認するためのようで、幼鳥が良く行ないます。『フクロウ』は網膜の上半分に視細胞が集中し、下からの像がよく見えるので、止まり木にいるときは、地上の像が良く見えます。上を見る時には頭を回転させた方が、上がよく見えます。

②https://akiba2960.com/jp/mimizuku/より引用の「フクロウ」と「ミミズク」 

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   総称の『フクロウ』は羽角のある「ミミズク」とない「フクロウ」に分かれます。なぜ『フクロウ』だけに羽角があるなしはわかっていせんが、なぜ羽角のある方を「ミミズク」と中称し、ない方を「フクロウ」としたのでしょうか。日本に於いて、まず「ミミズク」の仲間は七種います。アオバズクオオコノハズクコノハズクコミミズクトラフズクリュウキュウコノハズクワシミミズクの七種で、対する「フクロウ」はフクロウシマフクロウキンメフクロウシロフクロウの四種です。しかし、不思議なのは「ミミズク」であるはずのアオバズクには羽角がなく「フクロウ」である筈のシマフクロウには羽角があります。この『羽角』の取り決めは何なのかです。

③http://www.koueki-suntory-aityou.jp/topics/1211.htmlより引用の『フクロウ』の耳の位置

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   一般的には『フクロウ』の耳は非対称であるとされています。しかし、対称の耳を持っている『フクロウ』もるわけです。日本では「ミミズク」なのに羽角を持たないアオバズクがそうです。非対称と分かっている『フクロウ』はげっ歯類を食べる種のフクロウトラフズクコノハズクの三種がいるようです。左右非対称の理由は聞き取れる周波数は人とほぼ同じですが、感度が極めて良く
立体聴ができるようです。最も敏感な音域は7~8kHzで、それはネズミが枯れ草の上を歩く周波数で、雪の下にいるネズミを捕らえることも出来るようです。暗闇でも獲物の姿や音を感知します。

④-1.https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/ikefukuroucafe/entry-12278365677.htmlより引用の『フクロウ』の眼

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④-2.https://jp.123rf.com/photo_5612533_偉大なオレンジ色の目ワシフクロウ-世界で最も大きいフクロウ.htmlより引用のワシフクロウの眼 

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④-3.https://kururu-owl.com/third_eyelid/より引用のミミズクの瞬膜

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  ④-1.の写真のように 『フクロウ』の顔は平べったいので、人と同じく正面に眼がついています。また『フクロウ』の首は自在に回転することは今までにも知られています。最大270度の角度まで回転します。このことで『フクロウ』の視野は広がり、捕食や防衛の能力を拡大することができます。またまぶたは普通の鳥は下まぶたを上に閉じますが、『フクロウ』は上と下のまぶたを同時に閉じます。寝るときは下まぶたを上に閉じます。瞬膜は不透明で丈夫。多くの鳥は半透明でオオコノハズクはほぼ透明です。獲物を捕らえる瞬間や、枝に止まる瞬間に瞬膜を閉じ眼を守ります。

⑤-1.https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/african-eagle-owl/entry-10032697773.htmlより引用の『フクロウ』の眼球

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⑤-2.https://togetter.com/li/911205より引用の『フクロウ』の耳孔の奥には

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  ⑤-1.のように、網膜には色彩を区別する錐状体(コーン)より明暗を感知する桿状体(ロッド)が多く備わっています。色盲ではないが、色弱的です。
ネズミやコウモリは、昼間は眼が見えにくいのに対し、フクロウはコーンをかなり持つので、昼でも人と同程度見えます。ワシタカと違い、近くは見えません。被写界深度が浅いです。単眼視と両眼視ができる。眼球は普通の鳥は扁平ですが『フクロウ』は奥行きのある筒状です。焦点距離が長く、遠くの物が大きく見えます。眼は球形でないので動かせるのはたった2°で、人は100°です。大きさは人とほぼ同大。両眼の視野は人より狭く、70°です。視界は普通の鳥より狭く110°で、これは
ヤマシギ360°、ハト337°、人180°に対して非常に狭いです。暗闇ては人と比べて、100倍の感度。
キンメフクロウは10倍。桿状体の長さ80~90ミュウもあり、人の60ミュウより長く優れて夜は良く見えます。タペタム(照膜)は猫の目が光るのと同じで、僅かな光を集めて明るくします。櫛膜は人には無い構造で、格子越しに外を見ると、動くものが良く見えるのと同じで、僅かな光量でも良く見えます。獲物を捕らえるだけなら聴覚が良いだけでも可能ですが、障害物を避けたり、止まり木に戻るには視覚が重要です。また『フクロウ』の筒状の眼球は⑤-2.の耳孔を覗くとそれが見えます。

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