なぜか9月の終わりに聞きたくなるバンド「ズーカラデル」
よっぽどのことがない限り、自分はほぼ毎日何かしら音楽を聴いている。いわゆる「音楽好き」というやつです。
どんな曲を聴くか、というのは、まあたいていの人がそうであるように普段の気分で決まる。気分がいいときはワンオクみたいな激しい曲を聴けるが、疲れているときは藤井風のピアノの音に癒されたくなる。
多分みんなそうだろう。
そんな感じで、9月の終わりの、この少し寒くなってきて、ちょっとおセンチちょっとほんわかな気分のときに聞きたいバンドがあります。
ズーカラデル。
北海道出身、昨年メジャーデビューしたスリーピースバンドで、温かい雰囲気の曲調と、独特な世界観を持つ歌詞から、コアなファンをちゃんとつかみつつあるバンド。
このバンド、なぜか9月の終わりに聞きたくなる。そして、9月を離れるとゆっくりその熱が冷めていく。本当に意味が分からないけど、3年連続で9月にピークが来るから、何かしらの理由がやっぱりあるのかなあ。
今回は、ズーカラデルのおすすめ3曲を紹介しながら、なぜ俺が9月に聞きたくなるのかを一緒に考えてもらいます!
1.漂流劇団
俺にとっては、ズーカラデルといえば!な1曲。
疾走感のある曲だが、実は(?)エレキギターが使われてなくて、アコギがじゃかじゃかなってるのに、ベースがぶんぶん幅を利かせて、それにドラムのタカタカしたマーチっぽいリズムでリズミカルにたたいている、っていうちょっと奇妙なハーモニーが絶妙に合わさっています。
音楽の知識がないとこういう表現しかできないんすね。とりあえずまあ聞いてみてくださいよ。
この曲はなんというかこの偏屈な歌詞もいいっすね。
ねえママ僕らの夢の国 寝ても覚めても消えないのはなんで そのせいでいつでもくたびれて 流れた涙が川を作る
このわかるようなわかんないような感じ笑。でも言い回しが面白いし、涙とか川とか固有名詞がちゃんとちりばめられているから想像はしやすいんだよね。語感もいいし。
この時はまだメジャーデビュー前なんだけど、インディーズっぽい絶妙な粗削り感がたまらないんすよね。
2.春風
最近のJ-POPにしては珍しい、ザ・バラードな1曲。
俺の持っているズーカラデルのイメージが3つくらいあって、「独りよがり」「北海道」「おだやか」みたいなのが出てくるけど、この曲を聴くと北海道の寒々とした田舎に汽車の煙をもくもくさせながら走っていく景色が容易に想像できるよね。多分北海道出身のバンドって知らなくてもこの曲聞けばそうなんだろうな、って思う。とてもほっこりする1曲です。
このアルバムの時のギターの音がめっちゃ好きなんだよな俺。
あと、イントロのメロディーが銀杏の「東北新幹線はチヒロちゃんを乗せて」にそっくりで、この曲聞いた時「この人たち銀杏好きなんだろうな」と思ったらやっぱりその通りでした。面白いね音楽って。
歌詞の話をすると、2回目のサビの後に、
過ぎる景色 秘密のこと 束ねたら 窓の外に放して 見送るから 手を振ってね
っていう歌詞があって、その後に
手紙を書き終えたら 誰もいない改札を抜けて いかしたブルーの汽車に乗って この町を出ていくのです
ってなるのはなんでなんだろう。なんで電車乗った後にまた手紙を書くところに戻るんだろうって、結構気になっています。わかった方教えてください。
3.若者たち
まあ早いところ、最近一番聞いている曲がこれです。
この曲出たあたりから実はちょっとズーカラデル敬遠してて、「なんかメジャーの音になっちゃったなあ」って。音が昔に比べてだいぶきれいなんすよ。歌詞も音数を気にするようになってるし、ちゃんとヒットソングを作りに来てる感じがして、それはそれでいいんだけど、ちょっとやりすぎかなって。
でもちゃんと聞いてください。
これはこれでいい。いままでの感じとはちょっと違うけど、めっちゃさわやか。SpotifyのプレイリストのSurf up!なんちゃらとかに出てきそう笑。
歌詞も健在。
君の行く道は 月夜の砂漠に 砂埃巻いて 駱駝の背に載って 僕の行く道は 暗闇の奥に 手作りのランプ 足跡をたどる
少ない文字数でちゃんと言いたいことがわかる。アラビアンナイト(ごめんなさい見たことないです)とかインディジョーンズとかそういうことが書きたいんすよね。絶対昔より腕が上がってます。上から目線で大変恐縮だけど。
今も今でめっちゃいいってことですね。
最後に
どうだったろうか。9月の終わりに聞きたくなる理由、わかってもらえただろうか。
結論から申し上げると、俺はその理由、わかりませんでした笑。
ただ、とても好きなバンドなので、皆さんにもぜひ聞いてもらいたいです。
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