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この人のこと、忘れないで

瑛人。

こいつのことが俺はなんか好きだ。

「別に君を求めてないけど~」

去年何十万回と聞いたあの曲を歌っている人間だ。

「香水」を最初聴いた時は、「なんか普通のラブソングだな」と思った。

別に俺も香水が好きなわけではない。ちなみにドルチェ&ガッバーナのこともよくわからない。

ただ、あいつのTwitterを見たとき、「なんかこいつはただもんじゃねえな」とはっきり思った。

「アメリカンドッグ超うまい!!!」

「今日はハッピーデイ」

瑛人は、「あのじめっとしたヒットソングの作者」として考えられる最適解だ。あれがちょっと鼻につくイケメン男だったら俺はあいつのことなんか気にもかけない。ただ、あいつは違った。

あの天然さに加えて、ドライな一面を兼ね備えている。いつのことだったか、情熱大陸に出たとき、こんなことを話していた。

「一発屋ってよく言われるけど、まったく気にしない。香水が売れたことを自分は一生自慢し続ける。」

欲を張らない、自然体であり続けること。これは20代前半の男にはなかなか簡単なことではない。しかし、それをしれっとやってのける、横浜のそこらへんにいそうなやつ。

そしてあいつは、香水の後に、「ライナウ」という隠れた名曲を世に出している。これが、今の時代に全然あってない笑、牧歌的な青春ソングなのだ。

あの鉄塔の下まで 走れ一番は誰!

そうそう!こういうの。俺は今の時代にこういうのを聞きたかったんだよ。銀杏BOYZの「漂流教室」の一部分も頭に浮かんできた。わかる人はわかるかな。

いつも外してばっかりいるような 悔しそうなその顔 申し訳ないけど最高

こんなこと言ってくれる奴周りにいたらいいよな。

教科書の中の宇宙を眺めてたら なんかでかいことができそうさ

小学生のころにおいてきた感情が、この一フレーズでまざまざとよみがえってきた。あの、周りが何にも見えてなかったあのころ。世界がどんなものかわかってなかったあのころ。俺たちは、ちっぽけな教室で、でっかい想像を膨らましていたんだよ。

最初youtubeの画面をタップして、気づいたら20回くらい再生してた。

俺的去年のベストソングはこれです。アルバムもTSUTAYAでレンタルしました。

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瑛人って歌詞の才能がすごいと思うんだよ。

話は飛ぶが、LINEが使われ始めたのって2011年。東日本大震災での電話回線の混乱を受けて一気に普及したみたいなところがあるけど、それから10年。

実はLINEをテーマとしたヒットソングって1曲もなかった。

これってやばくないっすか!?

ちなみに、2006年ごろ、ケータイが普及したころは、ケータイソングみたいなのが一世を風靡して、以心伝心、YUIのチェリー、とか数えればきりがない位そういうのがあった。

ただ、なんでLINEをテーマとした曲がないの?

地味に西野カナも作ってないよな。

と思っていたところに瑛人が来た。

瑛人は、LINEソングの創始者でもあるのだ。

この人のこと、ぜひ忘れないでもらいたい。




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