青と夏
ミセスの青と夏はいい曲だ。
この曲は歌詞がどうこうとか、そういう話ではないのだ。
みんな知ってる。みんな好き。
そこがすごいのだ。
ぶっちゃけ、ヒゲダンもキングヌーも人によって好き嫌いはあると思う。
でも、俺と同世代の人間なら、誰かがしれっと「青と夏」を流すと、サビでみんなが歌いだす。そういう曲だ。
現代の”みんなのうた”を作るバンド。それがミセスである。
別にめちゃくちゃミセスのことが好きなわけじゃないけど(とか言いながらアルバム全部TSUTAYAでレンタルしたが笑)俺はこのバンドがいる時代に生まれてよかったと本気で思う。
20年後この曲を聞いたら涙が止まんなくなるんだろうな。そのころにこの曲を絶対聴きにもどってきたい。
リリースされたのは確か3年前で、確かスクールオブロックでラジオ初オンエアだったから、その時に聞いて「いい曲だな」と思ったのはそれなりに覚えている。
でも、それからこんな長い付き合いをするとは思わなかった。
高3の体育祭が終わった後の電車でなぜかこの曲を聴きまくったことも、浪人中に青春したくなってその衝動をこの曲で抑えたこともよく覚えている。
そして、今日この曲に新しい記憶が追加された。
緊急事態宣言が一時的に解除され、大学のサークルも一応今週までは活動を続けているわけだが、今日の活動で自分の入っているサークルは内々で文化祭の予行演習を行った。
自分は天文部という団体に入っているのだが、文化祭では模擬店をやったり、プラネタリウムをやったり、教室展示をやったりまあいろいろやるらしいのだ。とても楽しそうである。
その中で今日は昔使っていた教室展示のパネルを見せてもらったり、プラネタリウムのドームを作ったりしていた。
プラネタリウムのドーム。想像つくだろうか。広さとしては4畳半くらい、人が4-5人入るくらいの大きさの球形のドームを段ボールで組み立てるのだ。
そのドームを作ったのだ。
みんなが一致団結して、「そこガムテープで止めて!」とか「そこおさえてて!」みたいな仕事上の会話が交わされる中、教室が幸せなムードに包まれるのだ。
そして俺は、男子校出身だから、女子のいる楽しさというのを初めて知った。男が汗をかきながらドームを必死に組み立てる一方で女の子が輪になって先輩後輩関係なく話に明け暮れている。こんなに女の子って見てるだけで尊い存在なんだ。
そんな中、ふとミセスの青と夏が流れたのである。
” 生きててよかった.....!!!!! ”
俺、人生でこんなこと初めて思った。
受験時代メンタルやられて泣きながら学校行ったこともあったし、学校で授業受けても集中できなくて保健室のベッドで叫びまくってたこともあった。
もちろん、死にたいと思ったこともあった。というか、正確に言うと、死ぬことを想像して、怖くて泣いてた。
人生でこんなに幸せな瞬間に立ち会えるなんて思ってなかった。なんか心の奥がじわーっと何かでみたされた気分になった。
これから自分はこういう経験をしていくのかもしれない。そういう権利が自分に与えられつつあるのかもしれない。
なんて恵まれてるんだろうな、俺は....
涙出てきた。
とにかく、ミセスの青と夏がいい曲だよってお話でした。
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