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大学院時代の金銭面での苦労
私には4つ年上の兄がいる。兄は地元の公立高校から国立大学に進学し、大学院・修士課程まで進んで、きちんと企業に就職した。
このように親思いの兄は、高校・大学とすべて国公立に行き、すべて自宅から通学することで、学費面で多大な親孝行をした。
一方、弟の私は「医学部に行きたい」と言い出したり、「博士になって研究者になりたい」と言ったりする、わがままで困った子どもだった。両親も相当、困りはてていたに違い
スルースキルを身につけよう:嫌な人間は相手にしない
職場やプライベートなどのいろいろな場面で、嫌がらせ・誹謗中傷に出くわすことがあります。また、自分を軽く扱ってくる人もいますよね。これらは誰にとっても不快なもので、精神的に大きな負担となるものです。しかし、適切な対策を取ることで、その影響を最小限に抑えることができます。
1. 心構えまず、以下の点について理解しておきましょう。
誹謗中傷は相手の問題であり、あなたの価値とは関係ない
誹謗中傷をす
大学教員(理系)を目指すあなたに
本記事では、「大学教員(理系)」について取り上げる。内容は、私の実体験や知人の体験話をもとに作成しているため、理系、特に生命科学系の話に偏っていることをご了承頂きたい。
私の経歴を紹介しておくと、博士課程を修了後、ポスドク(国内)を3年間、研究所・主任研究員(国内)を11年間経た後、現在の大学教員(准教授)のポストについている。専門は、分子生物学・生物情報学である。
【1】研究室の選択
研究
AI時代を生き抜く研究者になるために
「AI時代」について考える前に、学生時代の成績と研究能力の関係について考えてみよう。個人的な経験則ではあるが、私が見てきた限り、テストの成績と研究能力は必ずしも一致していない。偏差値の高い大学に入学し、成績が優秀であるに越したことはないのだが、それがそのまま優れた研究能力に直結するかというと、そうでもない。
① 研究能力はある種の才能であり、センスである
科学における研究とは、未知の現象を解明
薬剤師の未来像:日本の現状と海外動向を踏まえた考察
【要約】
本noteでは、日本の薬剤師の将来像について、現状と海外動向を踏まえて考察する。高齢化社会の進展や医療制度改革、AI技術の発展など、薬剤師を取り巻く環境は大きく変化している。こうした変化に対応するため、薬剤師は専門知識・スキルの高度化に加え、多職種連携やICT活用*など、新たな役割を担っていく必要がある。
*ICT活用:インターネットやパソコン・スマートフォンなどの情報伝達技術を使っ
北京大学 - 初めての海外出張
時は戻って、2003年の春。私は早稲田大学理工学部の修士1年(23歳)だった。産業技術総合研究所で学生研修員をしていた時代の話である。
私は、学部4年の時の研究で、リアルタイムPCRの専門家のような気分になっていた。
研究所の金川さんから、突然、子機の電話を手渡された。
金川さん「谷君、電話だよ。鎌形さんから」
この電話相手の鎌形さんは、合同で勉強会を開き、仲良くして頂いている別グループの