谷 英典

大学教員(薬学部・生物系)。研究・学習法の記事がメインです。⇒個人HP:https:/…

谷 英典

大学教員(薬学部・生物系)。研究・学習法の記事がメインです。⇒個人HP:https://www.hidenoritani.com/ ⇒Youtube:https://www.youtube.com/@hideytype

最近の記事

Youtube - インタビュー翻訳【英語→日本語】

自身の英語の勉強のために、ミュージシャンのインタビュー翻訳(英語→日本語)をYoutubeで発信しています。 具体的には、私の好みのミュージシャンのインタビュー動画(Youtube)から、英語の文字起こしを行い、それを日本語に翻訳・整理し、コンピュータ音声(VOICEVOX)で喋らせています。 もし、翻訳して欲しい動画がありましたら、ご遠慮なく本記事のコメント欄や、Youtube動画のコメント欄にお書き頂けると嬉しいです。 ぜひぜひ、チャンネル登録をよろしくお願いいたし

    • スルースキルを身につけよう:嫌な人間は相手にしない

      職場やプライベートなどのいろいろな場面で、嫌がらせ・誹謗中傷に出くわすことがあります。また、自分を軽く扱ってくる人もいますよね。これらは誰にとっても不快なもので、精神的に大きな負担となるものです。しかし、適切な対策を取ることで、その影響を最小限に抑えることができます。 1. 心構えまず、以下の点について理解しておきましょう。 誹謗中傷は相手の問題であり、あなたの価値とは関係ない 誹謗中傷をする人は、自分自身の劣等感やコンプレックスを隠すために、他人を攻撃することで優位に

      • 大学教員(理系)を目指すあなたに

        本記事では、「大学教員(理系)」について取り上げる。内容は、私の実体験や知人の体験話をもとに作成しているため、理系、特に生命科学系の話に偏っていることをご了承頂きたい。 私の経歴を紹介しておくと、博士課程を修了後、ポスドク(国内)を3年間、研究所・主任研究員(国内)を11年間経た後、現在の大学教員(准教授)のポストについている。専門は、分子生物学・生物情報学である。 【1】研究室の選択 研究室選びから話を始める。読者の方には「今更変えられない」という方が多数かと思われる

        • 耳は最大の武器である

          本や論文を読んでいると、紙にしろ、電子書籍にしろ、どうしても目が疲れてきたり、眠くなってしまったりするケースが多いと思います。 私の場合、大学の研究室では「目」で、本や論文を読んでいますが、休日になると、身体が疲れ切ってしまっていて、正直、本を読む気になれません。体力が落ちてしまっていることも十分にあります。そこで、活用しているのが「耳で聞くこと」です。 もともとラジオを聞くのが好きな私ですが、耳で聞くのはとても楽です。ベッドに横になって、目を閉じて、耳をすましていれば良

        Youtube - インタビュー翻訳【英語→日本語】

          AI時代を生き抜く研究者になるために

          「AI時代」について考える前に、学生時代の成績と研究能力の関係について考えてみよう。個人的な経験則ではあるが、私が見てきた限り、テストの成績と研究能力は必ずしも一致していない。偏差値の高い大学に入学し、成績が優秀であるに越したことはないのだが、それがそのまま優れた研究能力に直結するかというと、そうでもない。 ① 研究能力はある種の才能であり、センスである 科学における研究とは、未知の現象を解明したり、新しい手法を発明することである。つまり、試験のように必ずしも答えがあるも

          AI時代を生き抜く研究者になるために

          私がたどり着いた勉強法

          私は、大学・薬学部で准教授をしています。6年制の薬学部では、最終的に「薬剤師国家試験」を突破することが、なにより重要なことになります。これを突破できないと、薬剤師にはなれません。 また、他の学部においても、「国家試験」の突破を目標にしている場合は同様かと思いますし、社会人の方でも、資格取得のための「国家試験」の突破を目指している場合も同様です。 そこで本記事では、私がこれまでたくさんの本を読み漁り、自分や知人の体験談を聞いて、最終的にたどり着いた勉強法をご紹介したいと思い

          私がたどり着いた勉強法

          大学教員2年目:学生に知識を伝える喜び

          4月になり、私の大学教員生活も2年目を迎えた。 私は、学生に自分の知識を伝えることが何よりも楽しいと感じている。周囲からは、研究所の研究員として長くキャリアを持つ私が、なぜ教育に情熱を注ぐのかと不思議がられることも多い。確かに、私が得意とするのは研究であり、教育は二の次だと考えている人も少なくないだろう。しかし、私は学生と接し、知識を共有し、学生たちの成長を促すことに大きな喜びを感じている。 研究所で長年研究に没頭してきた私にとって、学生との交流は新鮮な刺激を与えてくれる

          大学教員2年目:学生に知識を伝える喜び

          実力と人気、そして見えない努力

          とあるアスリートの赤裸々なnote記事を読んで、深く考えさせられた。 どの業界も同じなのかもしれないが、競技の世界は特に厳しいように感じる。選手として注目を集め、成功するためには、主に2つの道があるだろう。 ① 実力で結果を残し、注目を集める(実力先行型) ② 魅力的なキャラクターで、自然と注目を集める(人気先行型) 一方、私はというと、学生時代から分子生物学の研究者を目指していた。研究者として注目を集め、成功するためには、主に2つの道があるだろう。 ① 質の高い研究

          実力と人気、そして見えない努力

          勉強は筋肉トレーニングと同じ

          学生のみなさん、勉強は辛いですか? 毎日机に向かうのは確かに大変ですよね。でも、諦めるのはまだ早いです。なぜなら、「脳は筋肉と同じ」だからです。 筋肉は鍛えれば鍛えるほど強くなります。そして、脳も同じです。勉強をすればするほど、脳は活性化し、賢くなります。 「勉強は嫌い」という人もいるかもしれません。しかし、それは単に「脳の筋トレ」を習慣にしていないだけです。 筋トレを始めたばかりの人は、すぐに疲れてしまうものです。しかし、毎日続けることで、徐々に体力はついてきます。

          勉強は筋肉トレーニングと同じ

          ChatPDF:英語論文(PDF)の内容をすぐに把握することが可能なツール

          はじめに 最近、AIを使った魅力的なツールがたくさん発表されています。その中でも、本noteでは、無料利用(注意:1日にPDFファイル2個まで)が可能で、面倒な登録の必要のない、PDF文書と対話する革新的なAIツール「ChatPDF」を紹介します。 ChatPDFは、自然言語処理技術を活用することで、従来の検索機能では実現できなかった高度な情報検索や文書理解を可能にしています。忙しい日本人研究者にとって、大変有用なツールとなることでしょう。 ChatPDFの概要 Ch

          ChatPDF:英語論文(PDF)の内容をすぐに把握することが可能なツール

          薬剤師の未来像:日本の現状と海外動向を踏まえた考察

          【要約】 本noteでは、日本の薬剤師の将来像について、現状と海外動向を踏まえて考察する。高齢化社会の進展や医療制度改革、AI技術の発展など、薬剤師を取り巻く環境は大きく変化している。こうした変化に対応するため、薬剤師は専門知識・スキルの高度化に加え、多職種連携やICT活用*など、新たな役割を担っていく必要がある。 *ICT活用:インターネットやパソコン・スマートフォンなどの情報伝達技術を使ってコミュニケーションできる技術を活用すること 【1. はじめに】 薬剤師は、

          薬剤師の未来像:日本の現状と海外動向を踏まえた考察

          北京大学 - 初めての海外出張

          時は戻って、2003年の春。私は早稲田大学理工学部の修士1年(23歳)だった。産業技術総合研究所で学生研修員をしていた時代の話である。 私は、学部4年の時の研究で、リアルタイムPCRの専門家のような気分になっていた。 研究所の金川さんから、突然、子機の電話を手渡された。 金川さん「谷君、電話だよ。鎌形さんから」 この電話相手の鎌形さんは、合同で勉強会を開き、仲良くして頂いている別グループの先生である。いったい何の用だろう。 鎌形さん「おう、谷君。谷君ってリアルタイム

          北京大学 - 初めての海外出張

          面接・質疑応答の極意

          これから入試・面接の季節ですね。また、学会での発表シーズンもきます。そこで、本noteでは、面接や質疑応答において印象的な応答をするための、4つのポイントを述べます。 ①元気よく大きな声ではきはきと話す 自信とエネルギーを示すことは重要です。クリアで聞き取りやすい声は、面接官に好印象を与え、あなたの自信を表現します。はきはきと話すことで、自分の言葉に確信を持っているように見せることができます。 ②相手の質問に対して、目を見ながらうなずきながら聞く アイコンタクトはコミ

          面接・質疑応答の極意

          博士課程進学のススメ(理系編)

          日本において少子化が大問題になっている昨今ですが、そんな時代だからこそ、私は皆さんに博士課程に進んで「研究のプロ」となり、国内外問わず、全人類に貢献できるような研究成果を発信し、後進の育成に取り組んで頂きたいと思っているのです。 そこでまず「ChatGPT-4」に、博士課程に進学するメリット・デメリットを聞いてみました。以下が、その結果がです。 メリット: ①興味のある研究に集中できる ②大学の教員になれる ③高い専門性を持つ研究者仲間との交流がある ④後輩のマネジメン

          博士課程進学のススメ(理系編)

          研究者のためのメンタルケア

          研究者・大学教員にとって、自身のメンタルケアはとても重要である。 周りの人間関係に悩んだり、孤独に陥ってしまう研究生活では、自分自身でメンタルを管理することは最重要といってもいい。メンタルの乱高下は、誰しもが直面する問題であろう。私も、メンタル面の荒波を何度も経験してきている。今回のnoteでは、自身の経験も交えながら、研究者として生きていくための、自身のメンタルケアについて、3つのポイントを書いていきたい。 ①嫌なことがあったら、Wordに書きなぐる イライラ・不安・

          研究者のためのメンタルケア

          私の仕事術

          私は体力があまりなく、元来の怠け者タイプである。そのため、何事をするにも、どうすれば一番効率が良いのかを考えてしまう癖がある。そのような性格でも、なんとか生きてきた、私なりの仕事術をお伝えできれば幸いである。 ①睡眠時間の確保 平日に休まず、かつ、効率よく仕事をするためには、睡眠をしっかり取ることが欠かせない。私は必ず、7時間の睡眠時間を確保している。よっぽどの差し迫った理由がない限り、睡眠時間だけは絶対に必要だ。これより下回ると、仕事の効率は悪くなるし、免疫力も落ちて風

          私の仕事術