日本にUI/UXデザイナーは何人いるのか - Alternate Work Lab Letters -

今回のAlternative Work Lab Lettersでは日本にいるUI/UXデザイナーの総数について、現在にあるデータから推測してみたいと思います。
UI/UXデザイナーだけのデータがないのでWebデザイナーの数を推測し、そこから考えていきます。

総数の推計


特定サービス産業実態調査

こちらを使ってデザイン業務に就いている人、その中でもデザインファームや制作会社で働く人を出します。平成26年のデータですが、

デザイン業:3586人

です。この中にはいくつかのジャンルに分かれているのですが、マルチメディアというジャンルにWebデザインも含まれます。この割合が6.8%なので多く見積もっても6.8%

つまり244人しか存在しません。

次は2024年のデータを使用します。
UI/UXデザイナーが多く在籍しているであろう情報サービス業に従事している人は459,103人、インターネット付随サービス業:45,072人で合計504,175人います。

この中でデザイナー比率を6.8%の約半分の3.4%として考えると17,141人。
↑である244人と合わせると合計でWebデザイナーは17,385人ということになります。

5年ごとに行われる 国勢調査 の令和2年のデータでもみてみます。

デザイナーは201,100人と推計されてます。

ここに↑で活用したWebデザインの割合である6.8%をかけると、ざっくり1.4万人弱になるので、特定サービス産業実態調査から推測した人数とさほど変わりません。

次に、Webデザイナーの中でUI/UXデザインができる人の割合を考えます。これは本当にわからないので感覚値になってしまいますが、ここでは30%程度とします。

そうなると、↑の17,385人の30%で5216人となり、これがUI/UXデザイナーの総数予測となります。非常に少ないですね。。

転職市場に出てくる割合の推計

次に、その人たちがどのくらいの割合で転職市場に出てくるのかを考えてみたいと思います。

厚生労働省が出している 雇用動向調査の概要 には産業ごとの入職率、離職率があります。それを参考にすると、

情報通信業の入職(新しい仕事を始める率)率:13.0%
情報通信業の離職(既存の仕事を辞める率)率:11.9%

となります。
この数字を先ほどの総数にかけると、毎年転職するUI/UXデザイナーは680名です。

転職活動をしたとしても結局転職しない人が50%いたと考えると、1360名です。そしてそれを12ヶ月で単純に割ると毎月約113名となります。

毎月転職活動しているUI/UXデザイナーは113名ほどとなり、かなり少数ということになります。


求人の動向

最後に求人の動向を簡単に調べてみます。

ビズリーチを使って「UI/UXデザイナー」で探すと372求人が出てきます。
そしてIndeedで検索するとなんと9,994件が表示されます。Indeedの検索では幅広く求人が出てくるため、さすがに全てがUI/UXデザイナーではないと思いますが、半分だとしても約5,000件です。

ここに対して毎月転職活動しているのは113名です。転職活動が3ヶ月続くとして、単純に考えても339名が転職活動中と考えられます。

339名に対して約5,000件の求人があるのがUI/UXデザイナーの採用市場感です。有効求人倍率にして約14.7倍と超売り手市場になります。

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