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やりたいこと、やりたくないこと、どっちを仕事にする?

3年後に独立するために、1年間やっておくこと」講座の中で
「今、会社でやってることは、得意だし、必要とする人はたくさんいる、でも、やりたいことではない、やりたいことは他にある」
「やりたいこと、やりたくないこと、どっちの仕事が良いですか?」という質問がありました。

私の答えは「やりたくないこと」です。
え?当然、やりたいことじゃないですか?と思ったかもしれません。

この答えは、今、自分がおかれている状況によって変わってきますので順番に説明していきます。

もちろん、最終的に目指すところはやりたいことを仕事にすることです。
独立するためには、やりたいことで、得意で、需要があるもの(収益を上げられるもの)を目指します。

でも、簡単に実現できるものではなく、そこまでの道のりは長いです。

具体的に私の話で書いて行きます。

私の前職は、ITのエンジニアでした。
17年の経験があるので、ITは詳しい方ですし、プログラミングなら基本的に何でもできます。(今でもITの相談を受けることも多いです)
会社の人は、みんな基本的にIT得意な人達で、プログラミングが出来ることは、ITエンジニアとして当然のことでした。
(もちろん、職種によって、プログラミングが出来なくても問題ないのですが、ここでは、説明は省きます)

でも、17年やって来たのですが、心から大好きという仕事ではありませんでした。
もちろん、嫌いというほどではなかったけど、好きなところもあれば、嫌いなところもある、あとは、長くやってきてるので、少し飽きてしまったところもあります。
ITのスキルを活かして個人で収益を上げられるというイメージはありませんでした。
プログラミング出来る人なんて、世の中にはたくさんいるし、自分でサービスを作って収益を上げるまでのスキルはない、会社の中だから通用するものと思っていました。
もちろん、フリーでプログラマーとして独立することも出来たかもしれませんが、それでは今までの生活とあまり変わらないと思っていました。

この時点で、私の中で、IT関係の仕事は
やりたくないことで、得意で、需要がないもの」という位置づけでした。

やりたいことが見つかったら独立しよう、そう思っていた私がコーチングに出会い、これが私がやりたかったことだと思い、会社を辞めました。

この時点で私のコーチングという仕事は
やりたいことで、得意ではなく、需要があるかないかわからないもの」でした。

最初はまったく収入につながりません。
得意で、需要があるもの」じゃないと収益を上げることが難しいんだなということを独立してから気づきました。

得意なことになるためには、ある程度時間がかかります。
もちろん、個人差はありますが、新しく始めたことを得意な状態に持っていくためには、最低でも1年から3年はかかると思います。(1万時間の法則っていうのがありますね)
実際に会社員になって仕事した時も最初から仕事が出来るわけではなくて、ちょっとずつ仕事を覚えて行って、3年くらいで出来るようになるというのと同じです。

やりたいことなので、モチベーションも高く、吸収も早いですが、それでもサービスとして収益を上げるまでには、やはり時間はかかります。

やりたいことを仕事にしていくためには、時間が必要ということです。
その間も生活してるわけですから、生活費、家のローン、教育費、税金、保険などがかかります。

私が独立した時の一番の問題は、お金のことでした。
やりたいことだから、すぐに収入は得られる、そんな楽観的なところが間違っていました。
現実はそんなに甘くなく、収入と支出のバランスが大きく崩れてしまいました。

新しいことを始めようとしたら、失敗しても大丈夫なようにセーフティーネットが必要です。
崖を登ろうとしたら、命綱が必要ですよね。命綱があるからこそ危険な崖にもチャレンジできます。
綱渡りも網があって、落ちても大丈夫だからこそ、細い綱の上を歩くことができます。
もし、セーフティーネットが無かったら、危険を冒してチャレンジできないかもしれないし、冷静な判断が出来なくなって失敗する可能性も高くなります。

生きていくためには、お金は絶対的に必要、もし、やりたいことを仕事にしたいなら、準備期間が必要で、会社を辞めて独立したいなら、事前に「得意なことで、需要があるもの」をサービスとして確立しておくか、自分の収入がなくても生活できるだけのお金を準備しておく必要がありました。

残念ながら、私は、この両方とも欠けていました。
その経験があるから、私と同じ間違いをしないように
「3年後に独立するために、1年間やっておくこと」の講座をやってます。

といっても、なかなか会社に勤めながら、時間を作ることは難しい、という方も多いと思います。
今からセーフティーネットを作るためにお金を貯めるとなると、それも時間がかかってしまい、今の生活を長く続ける必要があると思います。
準備できるまで、会社員として続けるのは大変、今すぐにでも独立した、そう思うかもしれません。

もし、すでに貯金や資産運用がある、パートナーの収入で生活できる、もうすぐ定年退職で、退職金や年金などでお金の問題がないという場合、
やりたいことで、得意ではなく、需要があるかないかわからないもの」でも問題ありません。
収入のことを考えず、やりたいことをやって、少しずつ得意なものにしていけば良いです。
活動していくうちにサービスが認知され、需要も増えていく可能性があります。
仮に、需要があまりなくても、趣味の延長でサービスを提供することで、喜んでくれる人がいれば、お金にはならないけど、感謝されて幸福感は得られます。
お金は、困らないから、仕事での収入は無くても、やりたいことで、人に貢献できる、幸せですよね。

自分にはやりたいことがある、でも得意ではなく、これからスキルを身に付けていく段階市場のこともわからないので、需要があるかないかわからない何年も無収入で生活できる余裕はない、私が独立した時は、こんな状態でした。

それでも、やりたいことを諦めるという選択肢はありませんでした。
そして、コーチングはこんなに良いものなのだから絶対に世の中で必要とされるという確信もありました。
やりたいことで、得意ではなく、需要があるはず!」という状態です。

独立1年後、最初から上手くいかないと気づきました。
このままでは、破綻する、そこで、まずは収益を安定させようと思いました。
やりたくないことで、得意で、需要があるもの」ということで、もとのITの会社に戻って、仕事をし始めました。
元の会社だったので、ある程度人間関係も出来ていたこと、仕事の内容も慣れていたこと、過去の実績から裁量に任せてもらえたこと、というメリットがあり、効率良く仕事が出来たことから、一定の時間を確保してコーチングの活動を継続しました。

3年間で最初はITの仕事が90%、コーチングの仕事が10%からスタートして
ITの仕事を70%、コーチングの仕事が30%
ITの仕事を40%、コーチングの仕事が60%
というように、コーチングの仕事を多くしていくようにシフトしていきました。
コーチングという仕事を「やりたいことで、得意で、需要があるもの」に成長させていきました。
収入と仕事のバランスを取りながら、シフトしていきました。

簡単に書いてますが、実際には、得意なことにしていくこともいろいろな試行錯誤があります。

需要があるものにしていくためには、スキルを磨くと同時に、たくさんの人に知ってもらうための活動(発信や勉強会、イベント開催など)も必要でやらなければいけないこともたくさんあります。

やりたいことを仕事にするためには、安定した収入が必要
そのためには、「やりたくないことで、得意で、需要があるもの」をやりながら準備をしていく時期も必要ということです。

もし、今の私が、2013年に戻ることが出来るならば、間違いなくITのサービスからスタートすると思います。
ITのサービスをしながら、実践の中で営業、マーケティング、カスタマーサポート、財務など、独立に必要なことを学びます。
そして、もちろん、やりたいことであるコーチングの活動をスタートします。

もしかしたら、ITのサービスが楽しくなるかもしれません。
会社員時代と違って、自分で自由にサービスを展開出来れば楽しくなるかもしれませんし、苦手なところは、得意なメンバーに手伝ってもらうことでやりやすくなったかもしれません。
コーチングは、チームの育成などに活かしていたかもしれません。
(ちなみに、もしかしたらと書いてますが、この先、ITのサービスを提供する可能性もあります)

でも、やっぱりコーチングがやりたいこと!という気持ちが強くて、ITの仕事で収益を上げながら、コーチングを続けて
やりたいことで、得意で、需要があるもの」になるようにしたと思います。

そうすれば、あと3年は早く今の会社の状態にたどり着いたんじゃないかなって思います。
でも、この失敗があったからこそ、「3年後に独立するために」の講座をやりたいと思えたのだから、3年も無駄ではなく、むしろ必要なことだったのかもしれないですね。

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