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JAPAN JAMで結束バンドとMyGO!!!!!を見てきました。

私はCD屋におけるイベント事業部の仕事をしていまして
今回初めてこの大型フェスの助っ人に駆り出されて赴きました。

前々からロッキング・オンの主催フェスへの助っ人要請があることは知っていて、長丁場になるだろうし体調を鑑みて参加していなかったのですが
今回結束バンドが出演するという情報を得て
「ヤバ!これは見たい!」と一念発起。
全日程のうち後半三日間だけ参加するという形をとらせてもらいました。

というのも、忙しいのは開場して一時間か二時間くらいで、
それ以降は割と暇になるので自由にアーティストを見に行ってもいいよ、という触れ込みだったのです。

個人的にもせいぜい武道館に行ったことがあるくらいで
こんな広い会場でライブを見るのは初。
大型フェスなんて怖くて行ったことないくらいなんですが
いかんせんお金払わずに見られるので(なんなら時給が発生している)
役得だ!とばかりに楽しみになってました。

いざ行くとなったら普通に見たいバンドはいっぱいいるので
よりどりみどりなわけです。


実際行ってみたらSKY STAGEは職場から見えるし
SUNSET STAGEも見えはしないものの聴こえはするので
ほとんど職場からは動かなかったですけどね。笑

それでも2回だけ、直接現場まで見に行ってきました。


アニメから飛び出してきたMyGO!!!!!

まずは3日、WING STAGEのMyGO!!!!!。
アニメの担当声優がそのまま楽器を弾いている5人組のバンド。
野外という音響のせいかリズム隊は多少軽く感じるものの
ほんとに声優が楽器弾いてる!という感動がまずあります。
青木陽菜のリードギターがめっちゃロックしてた!

とはいえ顔をはっきり覚えてるのは
Run, girls run!メンバーでもあるドラムの林鼓子くらいでしたが。
【キラッとプリ☆チャン♪】のキャラソンで名前を知って
珍しい名前だな……と思ったらまさか太鼓ドラム叩くなんてね。
名は体を表しまくってて面白いです。
あとは一応羊宮妃那も最近知った顔。

【バンドリ】のプロジェクト実働5バンドに言えることなんですが
声優業の傍ら楽器を弾いてるのが素晴らしいですよね。
特にベースの小日向美香なんてステージングもアニメと一緒。
ギターの立石凛もアニメのキャラっぽい動きしてて印象的でした。

実際の活動に(多分)亀裂は特にないんでしょうが
アニメを見ていたので自然と彼女らの紆余曲折したストーリーが想起され
こんなフェスにまで辿り着いたんだね……という勝手な思い入れが発生。
楽しそうに弾いている演奏陣に勝手に感動する始末です。笑
いやフィクションですけどね。
でもそのアニメがめっちゃ面白かったんだからしょうがない。

やはり特筆すべきは羊宮妃那のボーカル
アニメ見ていた時も思っていたのですが
声優の中でもかなり特殊な歌唱法をしているというか
ずっとウィスパーを振り絞るというかなんというか不思議な声質。

内包してる情熱をぐちゃぐちゃのまま放出してるような
まさに「迷子」を冠してるバンドのボーカルにふさわしい
ストレートにとは言い難い迷いに迷ってる歌声。
スタジオ音源だけじゃなく生でもこんな響きが出せるのか!
と感心して聴いていました。

こういう歌い方するのって
優しいピアノバラードやイージーリスニングではよく聴くと思うのですが
これでロックバンドっていうのが面白い。
歌詞の重要性を感じるなかなか類を見ないスタイルではないでしょうか。

最後にやった『音一会』なんかはポエトリーリーディングなわけで
台詞に感情を乗せるのがプロの声優の本領発揮楽曲。
ロックサウンドに超内省的な本格的朗読が乗る唯一無二の表現で
いやーこれを生で聴けたのは実に貴重な体験でした。

これが本人の特性によるものなのか、キャラクターに寄せたものなのかは
他のキャラソンや歌唱曲を聴いたことがないのでわかりませんが
ひとまずMyGO!!!!!のボーカリストとしては大正解。

個人的にも【それでも歩は寄せてくる】御影桜子で注目、
【アルスの巨獣】クウミでかわいい声!と確信、
【転生王女と天才令嬢の魔法革命】レイニで演技すげー!となっていたところで【僕の心のヤバイやつ】山田でブレイク&声優新人賞受賞。
まさに今ノリに乗っている声優だと思います。

そんな彼女を生で見れて感動!なステージでした。

観客のノリはマサイジャンプする人とかいて声優現場に近かったのかな、
というのを次の日に実感します。

大盛況すぎた結束バンド

4日は大本命である結束バンドを見にSUNSET STAGEへ。
仕事中とはいえ開演10分前に現場へ向かったのを後悔しました。
……中腹にさえ辿り着けないほど混んでおる
そもそもリハーサルでは『カラカラ』を演奏したというではないですか。
聴きたかった!
(※『カラカラ』はスタジオ音源では別の声優がボーカル担当)
(※SKY STAGEで他バンドが演奏中だったので職場では聴こえない)

仕方ないので下手後方エリアにて鑑賞。まじで人が多い。
感覚、一番人が集まってた気がします。
これもアジカンと同じ日の出演というのが関係してるのでしょうか。
この集客率はアニメが大成功したというだけでは説明つかない気がします。
だってここはロックンの聖地。バンドを見に来てる人が多いわけです。
邦ロック業界をも賑わせた結束バンドのスタジオアルバム、
「どげんなもんや」と様子を窺いに来てる方も多数いらっしゃるでしょう。

事前に調べてなかったのでどういう体制で演奏するかも見もの。
さすがに声優が楽器を持ち出すとは考えてなかったものの
少なくともボーカルに長谷川育美がいることは確実。
あわよくば三井律郎がいたらいいな、なんて思っていました。

蓋を開けてみれば
Vocal: 長谷川育美(声優)
Guitar: 三井律郎(LOST IN TIME)
Guitar: akkin(ハートバザール)
Bass: 高間有一(Jack&Betty)
Drums: 石井悠也
という、ほぼスタジオ音源のメンツ!!
ドラムだけ違うけどこの人アニソンとかヴィジュアル系でよく名前見る人!

たかが声優をフロントマンにしたアニソンバンド
なんて舐めた見方をしていたもいるのでしょうか?
それがどうですか、歴戦の演奏陣を従えたガチバンドですよ。
演奏に関してはこの日出演していたどのバンドにも
全く引けを足らないメンツが揃っていたわけです。

そんな土台を知ってか知らずかライブ自体は大盛り上がり。
けして結束バンドを知って見に来ていた人ばかりではないというのは
手の上がり方で分かります。

曲が始まって徐々に手が上がっていきサビで解釈一致が発生し開花する、
手拍子がグラデーションで重なっていき大きくなっていく様は
「お、知らん曲だけど、なかなかいいじゃん」という
心情の伝播が可視化されていく瞬間。
元々楽曲のクオリティを知っている身としては
身震いするほど気持ちがよかったです。

正直音響の面でも本人達が米粒にしか見えない距離という意味でも
後方エリアというのは残念だったんですが
元々知っていたアニメファン以外の
興味本位で訪れたいわゆる純粋な邦ロックファンも
一緒くたになって盛り上がってる
様を俯瞰で見れたのは
それはそれでいい光景でしたね。

むしろ楽曲のクオリティが高いことが証明された
といっても過言ではないかと。

バンドメンバーはおそらくフェス経験者だと思うのですが
ボーカルで声優の長谷川育美はおそらく大型フェス初参加。
ですが堂々としたもんです。
だから、なのか、だけど、なのか
他のバンドはめったに使わない左右へ伸びる花道も目いっぱい走り使って
はじっこの観客も沸かせてくれます。元気でいい!
ギター持ってない喜多ちゃん(※劇中キャラ)なら確かにやりそう!
この辺はさすが声優のサービス精神という感じがして好感です。

さすが声優と言えば歌い分けもそうですね。
『青春コンプレックス』『ギターと孤独と蒼い惑星』『あのバンド』等
下北系に直列した楽曲はダウナー気味に、
『星座になれたら』『フラッシュバッカー』『小さな海』はエモく。
キャラクターを演じながら歌唱するという妙技を、
この大舞台でも最大限に発揮してくれました。
『小さな海』でこんな人の津波の中でアカペラアレンジかましてくる度胸ったら計り知れないですよね。
あと『フラッシュバッカー』で泣きそうな声の震えとか、
あれ演出?それともマジで感情が高ぶった?
どちらにせよ心にグッとくるものがありました。

そして特筆すべきは「名前だけでも覚えて帰ってください!」
からの『忘れてやらない』。
なんというメッセージ性!
「何回だって」の縦乗りの可愛さも全開で満足度フルスロットル。
バッチリこのJAPAN JAMに存在感を刻み込んだと思います。

数はチカラ、というか
これだけ多くの人が集まって同じ音楽を共有してるかと思うと
格別の感動がありますね。

この注目度の高さは、確実にAGIAN KUNG-FU GENERATIONと同日に出演するというのは無関係ではないはずです。しかも同じステージに。
結束バンドのストーリーにアジカンは必要不可欠な存在
特に結束バンドからのアプローチはありませんでしたが
アジカン側がMCで【ぼっち・ざ・ろっく】に触れてくれました。
後藤さんGJ!
見事伏線が回収され興奮した【ぼざろ】ファンも多いはず。
結束バンドだけ見てアジカン見てないのはニワカでしょう!?
とにかく、一世を風靡した結束バンドの影響力ここにあり、
といった感じで大満足でした。

観客のノリはおそらく半数以上がアニメファンだけじゃないため
そういう雰囲気はほぼ皆無。
多少はいましたがそれが悪目立ちする程度には
圧倒的に普通のバンドノリする人の波が勝っていました。
どっちも楽しめた現場ならそれがいいけどね。

まぁ結束バンドの限りなく青春に近い爽やかさを
向かいのステージホルモンが即ぶち壊した光景もそれはそれで面白かったけど。笑

アニメから始める邦ロック入門.EX

と、アニメコンテンツに関わるバンドを紹介しましたが
誤解なきよう弁解しておくと、
他のバンドもちゃんと見てきましたよ。

3日はNovelbright、Indigo la End、SUPER BEAVER
4日はUNISON AQUARE GARDEN、マキシマム ザ ホルモン
5日は04 Limited Sazabyz、THE ORAL CIGARETTES
を凝視してました。
これらは漏れなく初めて生で見る方々なんですが
ユニゾンはいやぁ実にフェス向けですなぁと思ったり
ホルモン放送禁止用語平気で連発するやん、とか
フォーリミは『monolith』ってまだやってるんだ!とか
発見いろいろでした。

それでいうとCreepy Nutsの『Bling-Bang-Bang-Born』の瞬間の人数は凄まじかったですね。
SKY STAGEとSUNSET STAGEの間にあるエリアもビッシリ。
曲終わった瞬間みんな散り散りになったけど。笑
さすが今年一番再生されてる楽曲です。

これらもそうなんですが、比較的みなさんアニソンは披露してくれる傾向にあった気がします。

Novelbright『雪の音』【ゆびさきと恋々】
羊文学『more than words』【呪術廻戦】
マカロニえんぴつ『星が泳ぐ』【サマータイムレンダ】
UNISON AQUARE GARDEN『カオスが極まる』【ブルーロック】
-『オリオンをなぞる』【TIGER&BUNNY】
-『いけないfool logic』【鴨乃橋ロンの禁断推理】
-『Invisible Sensation』【ボールルームへようこそ】
-『シュガーソングとビターステップ』【血界戦線】
PEOPLE 1『DOGLAND』【チェンソーマン】
-『GOLD』【王様ランキング 勇気の宝箱】
キタニタツヤ『聖者の行進』【平穏世代の韋駄天達】
-『青のすみか』【呪術廻戦】
-『スカー』【BLEACH 千年血戦篇】
マキシマム ザ ホルモン『What's up, people?!』【DEATH NOTE】
DISH//『NO.1』【僕のヒーローアカデミア】
10-FEET『第ゼロ感』【THE FIRST SLAM DUNK】
ASIAN KUNG-FU GENERATION『リライト』【鋼の錬金術師】
BLUE ENCOUNT『Survivor』【機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ】
-『VS』【銀魂.】
Creepy Nuts『堕天』【よふかしのうた】
-『Bling-Bang-Bang-Born』【マッシュル-MASHLE-】
UVERworld『Eye's Sentry』【青の祓魔師 島根啓明結社篇】
THE ORAL CIGARETTES『狂乱 Hey Kids!!』【ノラガミ ARAGOTO】

とりあえず自分が気付くだけでこれだけありました!!
これらを一気に聞けるのもフェスの醍醐味ですよね。
アニメしか知らなくても最近はロックフェスを楽しめるかもしれません。


Afterword

というわけで初めてのロックフェスレポートでした。
こういう体験ができるのもこの仕事の特権です。

インストアイベントの体なので普段アイドルの現場が多いんで
そこ以外のアーティストだと個人的に得した気分になります。
普段あんまりアニメ系があてがわれないんですよね。
見たことあるのは吉岡亜衣加とEverdreaMくらいかな。
もっとアニソン系が増えますように。笑

今回MyGO!!!!!と結束バンドを目当てに行きましたが
実は普通にロックバンドも聴くんで楽しかったです。
次はROCK IN JAPAN FESTIVALが八月にあるそうなので
また出演者によっては参加してみようかな……
冬のCOUNTDOWN JAPANは冬コミと被りそうなので敬遠してますが果たして。(去年も出張の打診はありましたが断りました)

というわけでこの辺で。
ロックフェスの中で奮闘する声優さんかっこよかったです!


最後まで長文お読みいただき誠にありがとうございました。 つっこみどころを残してあるはずなので 些細なことでもコメント残してくれると嬉しいです!